犬はとても不思議な動物です。素直で、忠実で、我慢強くて、どんなに虐められても 飼い主には尻尾を振ってついてきます。こんな可愛い動物と、もっと仲良くするために、 犬のしつけをやってみませんか。
家庭犬として最低必要な基本項目、脚側行進(つけ)、 側座(すわれ)、伏臥(ふせ)、立て(たて)、休止(まて)、招呼(こい)の6っです。 この訓練法を飼い主がマスターすることで、犬とのコミュニケーションがとてもよくなり, ますます可愛くなり、散歩することが楽しくなります。
次に、6っの訓練方法を簡単に書きました。


散歩の途中で、こんな風にわがままを言ったりしませんか。これは、犬が自分の行きたい方向や、 飼い主を自分に従わせて散歩しようとするわがままです。
この様な散歩は、特に大型犬では危なくて、曲がり角などで、よその犬に合ったりしますと、 引きずられてしまいとても危険です。若くて、外で飼っている犬に多く見られます。散歩の時など大変です。

また、こんな風にそっちへ行くのはいやだとか、まだ家に帰るのはいやだとか、 わがままを言ったりしませんか? これも、犬が自分の行きたい方向や、 飼い主の言うことを聞きたくないと言う犬の自己主張です。
この様な状態は、訓練しないと直りません。
また、訓練して飼い主の言うことを聞くようになった犬は ストレスがたまるのでは?と心配される方が居ますが、訓練された犬は、飼い主の言うことを 聞いていればいい事がわかり、自分がリーダーとして、まわりへの気配りが要らなくなる分ストレスが減り、 長生きするといわれています。逆に、リーダー犬は、回りの危険に立ち向かい家族を守ろうとするために自分の思うような行動ができないことが多く、ストレスの大きな原因となる事が多いのです。

訓練のスタートは、飼い主について歩くことから教えます。
「あとへ」または「つけ」と言って飼い主の左脚に、犬の首がくる位の位置に ついて歩かせます。これを覚えますと、散歩の時、引っ張らなくなります。リードが無くても、 飼い主の横について歩くようになります。
ここで教える方法は、チエンカラーを使った強制法とオペラント法をミックスした方法で教えます。 オペラント法だけの歩行訓練は難しく、リーダーウオークで教えますが、犬にとっては強制法 以上にきつい方法になります。そのためここでは半強制法に加え褒めてしつける方法を採用し、早期脚側の 実現を実行しております。
「つけ」は訓練の基本であって、犬のしつけは「つけ」に始まって「つけ」に終わると云う位大事な基本訓練です。 犬が、飼い主の左について歩けるようになれば、家庭犬としての訓練は、ほぼ8割完了と言えます。

「すわれ」を教えます。よく家の犬は、お座り、が出来ますとおっしゃる方がいますが、 犬が、餌がほしくて自分から座るのは「すわれ」ではありません。飼い主が、「すわれ」と言ったら、犬が 歩いていても、立っていても、又離れていても座るのが「すわれ」の訓練が出来た犬なのです。 餌で座らせる方法と、強制で座らせる方法が有りますが、餌で座らせる方法の方が早く覚えます。 「ふせ」も早く覚えますが、しかし、餌だけで訓練しますと困ったことが起こります。
ここでは、強制方のいいところと、オペラント法のいいところの両方をとりまぜた方法で訓練します。

「たて」を教えます。餌が無くても「たて」の命令だけで立てるようにすることが大切です。 立った犬はそのままの姿勢で待つようにします。 立たない犬は、右足を一歩踏み出しながら命令する事で立つようになります。 又、立つと同時に待てを命令することがポイントです。「すわれ」「ふせ」の行動も「まて」と同時に 命令します。(大事なことはとった行動のまま、次の命令をするまで動かさないことが前提です。) 立った姿勢は、頭は動いても、足は絶対に動かさないようにします。 もし動いた場合は、いけないを教え、元の状態に立たせて「まて」を指示します。 犬の元を離れても立ったままの姿勢で待つようにします。 この場合、脚即からの「まて」で、オートマチックシッティングはさせないのが原則です。 脚即から「まて」で立って待たせ、「すわれ」の命令で座らせます。
座った犬を立たせることから訓練に入ります。(いつも、訓練を始める前の言葉と、訓練を終わり解放してやる言葉は 忘れないようにします。

「ふせ」を教えます。強制法で「ふせ」が出来る様になるとあとの訓練はやさしいです。 「すわれ」と同じで、オペラント法で教えると、早く伏せをします。しかし、犬の年齢、餌の選び方、 訓練中は餌を食べない犬、いつも餌をほしがるようになる犬、餌がないと伏せない犬、 といった問題が残り、餌が無くても命令だけで伏せるようになるまでには、かなりの時間が 必要です。餌を無くしていくタイミングが重要です、しかし、個体の違いにもよりますが、訓練する人の テクニックがとても大事になってきます。何時も餌をほしがる行動がなくなりません。 最終的には、強制法で訓練する方が早く覚えてくれることにつながります。
強制法で、最初に「ふせ」をさせる時の、犬の肩の付け根の押さえ方や、前足の引き方等、ちょっとした 訓練方法をマスターすれば、どんな犬でも「ふせ」の言葉で伏せるようになります。

「まて」を教えます。よく餌を食べる前に「まて」をさせる方がいますが、それでいいのです。 ただ、「まて」の訓練は、餌だけでなく、犬が座っていても、伏せていても、立っていても、 犬から飼い主が離れていても、待てるようになるのが「まて」の訓練の出来た犬です。
座ったままの犬は、飼い主がいなくなっても、最低20分ぐらいは待てるようにします。
命令は、犬が飼い主の左脚側にあるときに命令します。
待てを命令した犬は、失敗しないことが何より大事です。動いてしまった何回でもやり直します。 そして、動いてしまう前に飼い主の命令で行動させます。もし動いてしまったことを許してしまったら、 「まて」の命令の後、少し経てば動いていいことを教えたことになってしまい、待てのきかない犬が 出来てしまいます。フォロー出来ない遊び半分の「まて」は、指示しないことが肝心です。 犬は、どんな時でも、何時でも「まて」が出来、動かないように訓練します。

「こい」を教えます。「まて」の出来る犬は、飼い主が離れてもそのままの状態で 待っています。離れたところから飼い主が「こい」と言ったら、飼い主の正面に戻ってきて座ります。
正面に座った犬は、飼い主の右側から後ろをまわって、左脚側について座らせます。 「こい」の訓練が入っていないと、呼ばれても、犬は自分の好きなところに行ってしまいます。 必ず「こい」と呼んだら、飼い主の前に走って来て座るようにします。
大事なことは、 犬の「名前」を言って「こい」と呼ぶことです。呼ばれても、のろのろ来る犬が居ますが、 走って来るようにする事が大事です。 訓練初期の段階で。脚側の訓練中に後ろ向きになって「こい」と指示して歩くことをやっておけば こいの訓練がやりやすいです。

「よしよし」といつも褒めることが大切です。違った言葉で褒めてもかまいません。
少し、トーンをあげて、飼い主が喜んでいる心境を犬に伝えるように、 オーバーに褒めるほうがいいのです。脚側中、待ての最中、称呼の後・・・とにかく 飼い主の希望する行動がとれたら、間髪を入れずに褒めることが何よりもの褒美なのです。 但し褒め過ぎてもいけません、遊びになってしまいます。 犬は、いつも飼い主より上に位置したいと思っていますが、飼い主の方が、犬より 上に位置していること忘れないことが大切です。。 そのために、飼い主は、犬が自分の意に添った行動をとった時は、照れくさがらずに、 少しオーバーに褒めること、意に添わない行動をとった時は「いけない」と叱るか、 「無視」する事です。
訓練に際しては90%を褒めることに使います。褒められることは、 犬には素晴らしいことなのです。
例えば、逃げた犬を追いかけ回してやっと捕まえた時、逃げたことを叱る人がいますが、 これはよくありません。捕まえたときは、自分の所に帰ってきたことを褒めてあげます。叱ると又逃げ、飽きるまで 帰ってきません。
うんちやオシッコを希望しないところにやった時も犬を叱ってはいけません。 この要領で、褒めながら犬を訓練し、接することが大切です。
自分の犬を自分でしつけてみませんか。訓練することがとても楽しくなります。お手伝い致します。

TOP PAGE