| SLG・ボードゲームレビュー |
| Mesopotamia Garry’s Game ゲームの紹介:Mesopotamia |
| 執筆:ターカヌ このゲームは5人までプレイできるマルチプレイヤーズゲームです。時代は文明の曙と言うんでしょうか、私は「人類の文明開化」と表現しました、その時代です。前史時代から紀元前600年くらいまでです。 簡単に言ってしまうと、このゲームはAHの「History of the World」(以後HotW)の亜流です。それに「ブリタニア」の雰囲気を加えた感じです。それでも新ゲームにふさわしい新しい機軸が含まれています。それを紹介していきましょう。 まずこのゲームのエポックは5つです。「HotW」より2エポック少ないのですが、想像以上に時間がかかります。私がソロプレイした時には2時間くらいでした。この時はあまり考えずに手早くやったのもありますので、実際は4時間程必要と思います。参加人数にも依りますが。 マップは中東からトルコ・ギリシア辺りが描かれています。これを幾つかのエリアに分けています。但しHotWと違って、大きな区分がありません。「存在」とか「優勢」とかが無いのです。直接支配したエリアから勝利得点を得ます。エリアには1点の場所と2点の場所があり、そこを支配する事で点数が入ります。また勢力によっては重要なエリア(ボーナスエリア)が決まっていて、そこを支配するとそのエリアからは2倍の勝利得点が入ったりします。 またこのゲームにはイベントカードみたいなものが入っていません。その代わりに勢力カードに特殊能力が書かれていたりします。これが言わばイベントカードの代わりという事になります。例えば「Military」の能力だったら「攻撃のサイの目に1を加える」という感じです。 勢力ですが、さすがにこの時代らしい勢力が並んでいます。第1エポックだと「Sumerians」「Elamites」「Egyptians」「Akkadians」「Guti」の各勢力が出てきます。私は半分くらい知りませんが。第2エポックの勢力ではヒッタイトとかフェニキアとかが有名です。第3エポックにはアッシリアなんかが登場します。なんか良いですね、この時代。 勢力カードには様々な情報が入っています。「Sumerians」を例にとって見てみましょう。 Epoch1:8 in Uruk 上から説明していくと、シュメールは第1エポックに「Uruk」から発生します。また第2エポックには援軍として4戦力を受け取ります。ボーナスエリアはありませんので、支配したエリアは通常の得点を得ます。特殊能力は「都市化」で、これは防御時にサイの目に1を加えるという事です。またPeopleは手番の順番で、シュメールは全滅していなければ各エポック一番最初に手番を行います。 勢力カードは「HotW」方式で受け持ちます。引いたカードが気に入らなければ他の人へ、気に入れば自分が受け持ちます。引く順番は勝利得点の低い人からですので、新「HotW」と一緒ですね。 先程「ブリタニア」の雰囲気が入っていると書きましたが、これは成長という概念があるからだと思います。このゲームは「HotW」と違って旧勢力も成長します。3エリアを支配していると1ユニット増えます。これには特殊能力によって「早い成長」と「遅い成長」というのがあったりします。成長の代わりに「援軍」というのもあります。援軍があるかどうかはは勢力カードに記されています。旧勢力がユニットを置く手順も必要ですが、これも「ブリタニア」の如くキチンと順番が決まっています。つまりエポックが増える毎に手番も増えていきます。全滅していなければの話ですが。 こうやって第5エポック終了後一番勝利得点の多い人が勝ちます。 このゲームは良く出来ているのですが、HotWのパズル的得点法を放棄したのはどうかと思います。つまり直接エリアを支配する事で得点を得ますので、戦力が多い=勝利得点が多い、みたいな感じがあります。つまり戦力が無いと得点出来ないのです。HotWならば「支配」より「優勢」2つを取ったり、場所によっては「存在」3つを取るとかいろいろ考えられますが、このゲームはボーナスエリアと2点エリアを目指すしか無いのはちょっと戦略と言うか、プレイヤーの判断部分が少ないような気がします。これは登場エポック以後も引き続き成長したりする為に採用されたルールなのではないかと想像しています。 また、直接プリントするとユニットがちょっとでかいです。(マップが小さいのではありません。)その戦力ユニットも、カラーはエポック毎に決まっていて、プレイヤーを分けているのはシンボルというのはどうかと思います。ちょっと分かり難いです。 総合的な私の評価は決して悪くはありません。ゲームの雰囲気が良いですし、ルールも読みやすかったです。 ちなみにこのGarry’s Gameには「ヘンリー8世」とか「ブラッディーマリー」等のゲームがあります。私は次回作「リチャード3世」に大きな期待をしています。 |