Bittereinder

 第二次ボーア戦争がテーマ。シーケンスは

1.イギリス増援                              6.ボーア人側戦闘フェイズ

2.ボーア人鉄道移動                      7.イギリス側戦闘フェイズ  

3.イギリス鉄道移動                       8.ボーア人ウォーコミットメント・フェイズ  

4.イギリス鉄道移動                       9.イギリスモラルフェイズ  

5.ボーア人陸上移動                      10.勝利判定

 となっている。マップはエリア方式。トランスバール共和国・オレンジ自由国とその周辺が描かれる。部隊移動力が歩兵で1、騎兵で2しかないので、部隊展開は鉄道線か海上移動(英帝国側のみ)を中心として行われる。移動は戦略的には英帝国側が有利だが、戦術的には不利である。CRTは後退中心のものであり、小数のボーア人部隊を殲滅するためにも大規模な騎兵部隊を広範囲に展開させておく必要がある。3名いるボーア人指揮官は指揮下部隊の移動力を最高4まで向上させることが出来、その上英軍の存在に関らず、陸上移動を行えるので直接捕捉するのはまず不可能である。

 戦闘に関しては補給の概念があり、英国側は歩兵が兵站ユニットと同一、騎兵が隣接もしくは同一エリアに無いと攻撃することが出来ないので、膨大な戦力を持っていても攻撃できる箇所は限られてくる。もっとも兵站ユニットもターンが進むたびいくつも出てくるので、それほど不便は感じないようになるだろう。またボーア人ユニットは戦闘力に等しいまでのWarCommitmentポイント(毎ターンボーア人の支配地域に応じて収入がある)を消費でき、その値分の戦闘力を使用することが出来る。攻撃時はNatal軍、West軍がいるエリア以外の部隊は指揮官の存在が無い限り戦闘力を合計することが出来ない。Natal軍、West軍が存在すれば戦闘力を合計できるが、両軍は戦闘結果で後退すると壊滅してしまう。Natal軍、West軍を中心とした大規模な決戦を行うと、勝ち目がないので散発的な戦闘を各地で行うようになる。

 ゲームは32ターンまで行われるが、10ターン前後で戦闘の状況は変わってくる。このころまでにオレンジ自由国とトランスバール共和国の首都ブルームフォンテイン、プレトリアが陥落し、Natal軍、Westが壊滅することになるだろうが、両軍壊滅に伴ないボーア人指揮官が登場、戦争は一気にゲリラ戦の様相を強める。ゲリラに対する基本戦略は昔から変わらない。ボーア人部隊をしらみつぶしに掃討してゆくのは効率が悪いのでイギリス側としては、WarCommitmentポイントの収入を絶ちつつ、WarCommitmentポイントの消費を強いてゆくような戦いをする必要がある。ポイントの収入を絶つには、ボーア人部隊が奪還できないようにBlockhouseを築いて町を占領してしまうか、指揮官Kitchenerの特殊能力を使って町を焼きはらってしまうのが確実だ。一方のボーア人部隊は、イギリス側の弱体な箇所を散発的に攻撃してWarCommitmentポイントの収入を確保したり、後方の補給段列やイギリス側の町への奇襲的な攻撃を行うことになってくるだろう。

 イギリス側は時間さえかければ両国を完全に制圧できるが、のんびり構えていることは出来ない。ボーア人にイギリス側の町を落とされたり、歩兵旅団を除去されたりするとモラルが低下してしまうのだ。このモラル管理が結構シビアで、もともと7しかない上に、収入はゲーム中4ポイントと限られている。しかもゲーム初期にはイギリス側の町は落とされる可能性が高く、下手をするとあっという間に1、2ポイントまで低下してしまう。モラルが0になるとイギリス敗北なので、反撃はすばやく行い、確実に後方を守る必要がある。町を焼きはらうとWarCommitmentポイントの収入を絶てるうえ、破壊した町に所属するボーア人部隊が1/2の確率で降伏するので蛮行を重ねてしまいがちだが、この作戦によりモラルが低下する可能性があるので、諸刃の剣である。

 いろいろ覚えねばならないルール上の細則はあるが、悲惨な戦争の様相を感じ取れるゲームではある。 

 

 MacAthur'sWar

 手軽な朝鮮戦争ゲームをと思って購入したが、全く毛色の違うゲームであった。マップは大部分が満州地方と沿海州であり、朝鮮半島はほんの一部に過ぎない。ゲームの目玉は戦争のエスカレートルールだろう。ゲームは戦争目的の変化に応じていくつかのレベルがある。交戦規模の小さい順から、紛争(Incident)→警察行動(PoliceAction)→制限戦争(LimitedWar)→アジア戦争(AsianWar)→世界大戦(GlobalWar)へと推移して行く。この推移は自動的に起こるのものではなく、双方のプレイヤーの意図によって決まる。より大兵力を求めたり、より決定的な結果を求めると戦争はどんどんエスカレートしてゆく。

 現地の総司令官であるプレイヤーが、戦争をエスカレートさせようと思ったら、政府に上申しなくてはならない。要求はサイの目しだいで受理されたり、却下される。却下されたらさらにもう一度要求を繰り返すことも出来るが、今度は首をかけたものになる。もし指揮官を更迭されれば自動的にゲームに敗北する(史実の結果)。

 ゲームには世界マップもついており、増援部隊の管理などをここで行うが、中国による台湾侵攻や世界大戦が起こった場合にはこちらのマップ上でも戦闘が解決されることになる。台湾やヨーロッパでの戦争は、チャート上で毎ターンサイを振って結果を求める。これらのエリアにユニットを送るとサイの目修正が得られる。場合によっては台湾軍の中国本土侵攻→反共産革命なども起こる。ちなみにヨーロッパでの戦闘に勝利すれば、勝利した側の決定的勝利である。

 戦闘と移動のルールに特に変わった点はないが、戦闘はステップロスの結果がよくでる。またCRTEXの結果がステップ立てなので、強力な米軍部隊も人民解放軍も損害吸収力自体は同じである。損害が多く出るので前線に送り込まれた部隊はあっという間に壊滅して、次のターンにはすぐに補充されてくるような展開になる。

 核兵器もルール化されており、開始時に米軍は400発、ソ連軍は1〜36発を保有している。核兵器はマップ上の都市、鉄道、港を破壊したり、戦闘ユニットに打撃を与える目的に使えるほか、台湾やヨーロッパでの戦闘に修正値を与えたり、戦略爆撃で相手国のVP(及び戦意)を低下させるのに使用される。が、使用によって自国のVP(戦意)も低下するので核兵器を大量投入した場合には、勝利ポイントがマイナスの値となり、たとえ勝ったとしても犠牲が大きく割に合わない勝利と評価される。

 全体を通してルールの不明確なところや、不自然なところがあるのでゲームとしての完成度は今ひとつ低いような気がする。もっともHPでもルールの明確化などの情報は公開されてはいるので、参考に出来るだろう。

 

SmokeJumpers

 北米での森林火災とそれに対する消火活動を再現するソロプレイ用ゲーム。基本的にはマップから火が燃え広がれば負けである。予算内で色々な消火用資材をそろえて火災に対抗する。消防隊、消防車、ブルドーザーのほかヘリコプターや水上飛行機で水をまくことが出来る。消防隊は、スモークジャンパーとして輸送機で空から投入することも出来る。この他には消火剤を満載した大型機があるが、1回出動するごとに大金が掛かる。毎ターン火災発生チェックを行い火災が発生したらマップの上から火災マーカーを落としてどのへクスで発生したかを決定する。普通1ゲームには1回しか火災は発生しないが、シナリオによっては複数回発生する可能性のあるシナリオもある。サイの目しだいでは火災が起きずにゲームが終了する場合もある。基本的には風速と、乾燥度合によって延焼するへクスが決まるが、へクスの植生によって燃えやすさが変わり、火の回る速度が変わる。消火活動の基本は、いきなり火元に放水したり消火剤を撒くのではなく、火が燃え広がらないように前もって森に水をかけたり、木を切り払ったりして防火ラインを設定し、延焼を防止することにある。  

 運しだいでどうにもならない展開になるときもあるし、簡単に消火に成功することもある。まあ往々にしていっぱいいっぱいの対応を迫られる。けれども手軽で、何度でもプレイ可能である。セットアップも資金が限られているのでたいした資材は購入できず、すぐに終わる。しかしこのゲームの醍醐味はやはり1ヶ月のキャンペーンなのだろう。

 それから、ルール的には禁止していないようだが、火災発生前に前もって防火ラインを設定し始めるのは禁じ手ではなかろうか?

  簡易リプレイ

第1日目「平凡な日々」

状況:Average。風向きは西。湿度16。風速4-7mph(マイル/時)。予算$10K

配置:北西の町:消防隊2個+ブルドーザー1台ずつ配置。南西の町:消防隊2個+ブルドーザー1台+消防車1台配置。ヘリ1機待機中。残り予算$1K

 PM12:00〜PM03:00。何ごとも起こらず静かなもの。

 PM04:00。風速が8〜12mphまで上がる。突如マップ中央付近で山火事発生。500mほど風下の地点へヘリ出動し、水を散布して燃えにくくしておく。消防隊・消防車は火災より風下の南東の町へ移動開始。

 PM05:00〜PM06:00。ヘリの散水は文字通り焼け石に水。火災は風下へ1kmほど広がる。風が比較的緩いので風上側へも毎時100mで移動中。火元を取り囲むように中心から7、800mはなれたところで消防隊は森を均しはじめる。しかし針葉樹はマッチのように良く燃える。南東の町へ先行した消防隊1個は消防車の助けを得てマップ端の2へクス、長さ200mの地域へ放水開始。予算オーバーするがヘリ出動をさらに1回要請。4ポイントラインを消防隊と合同で配置。

 PM07:00。風上側は総て鎮火。風下側も防火ライン・道路・河川にさえぎられ停止。

 PM08:00。風が収まってきたが、そのため風上側にも延焼開始。しかしほぼ完全に火災地域をラインで取り囲む。これで風向きさえ変わらねば…。

 PM11:00。完全に火災地域を包囲。

 PM12:00。火災拡大は停止。まだ中心地域ではくすぶっているが、何とか1日乗り越えた。

結果:予算オーバーのためMarginal lost。1回目のヘリ出動が無駄だった。

 

第2日目「寒冷前線」

状況:Cold Front Passage。風向きは北東。湿度18。風速8-12mph。予算$30K

配置:北西の町へ消防隊1個、ブルドーザー1台。南西の町へ消防隊4個、消防車1台、ブルドーザー1台。南東の町へ消防隊1個、消防車1台。ヘリ及びスキマー1機待機中。残り予算$15K

 PM12:00。風速が早くなる。風速13-18mph。まだ火災は発生していない。

 PM01:00。寒冷前線が通過する。風向きが南東に変わり、風速も19-24mphに増大。ゲーム中1度しか起こらないので、消火中でなくて良かったとほっと一息。

 PM02:00〜PM05:00。風速が緩み続け、最初の時点の風速にまでもどった。前線通過に伴なう気象の変動が落ち着いてきたようだ。

 PM07:00。火災発生の可能性のある最後のターン。なんだ今日はなにも起こらないじゃないか。一日ご苦労さん。と言ったとたん、風が強くなり、マップ南西に近い点に着火。しかしこれから湿度は上昇するし、風も緩むはずだから何とかなるか。消火チームは早速防火ライン設定地点へ移動開始する。

 PM08:00。風速もかなり緩み、空気も湿ってきたのでいい感じ。今日の天気予報はきっと雨だったのだろう。

 PM09:00〜PM11:00。風が完全に止む。延焼速度が鈍るのは結構だけど、今まで風上側だったほうへも火が回り始める。まあこの火勢だったら道路で止まるだろうけれど。

 AM12:00。この風の状態で唯一マップ外へ燃え広がる可能性がある箇所を、消防隊が消防車からの放水でふさいだ。

結果:Win。寒冷前線が早めに通過したことと、火災発生が夜に入ってからだったので楽に対応できた。

 

第3日目「スモークジャンパーズ」

状況:Dry Lightning。風向き南東。湿度17。風速4-7mph。予算$25K

配置:北西の町へ消防隊1個、ブルドーザー1台。南西の町へ消防隊2個、消防車1台。南東の町へ消防隊1個、消防車1台。さらに以下が待機中。ヘリ1機、スキマー1機、消防隊4個。残り予算$10K

 PM12:00〜PM04:00。雷鳴が響いてはいるが平穏に時が過ぎてゆく。風が強まったり弱まったりを繰り返している。が、午後に入り乾燥は進んでいるので次第に危険度は増しつつある。

 PM05:00。マップ中央やや北東寄りに火災発生。風速8〜12mph。火災は次の1時間に300〜900m/h程度の速さで広がると思われる。火の回りが早くなりそうだ。やはりここでスモークジャンパーを投入。消防隊が火災発生地点北方へ列をなして空挺降下してくる。ついでに安全策としてスキマーを投入してみる。

       マップ北端へ降下する消防隊。

 PM06:00。なんとここで風速が13-18mphに。火災は猛烈な勢いで風下へ800mほど広がる。何とかマップ端に設定した防火ラインで延焼を防ぐ。消防車から放水。ホースが届かない地点ではひたすらスコップを振るう。分厚い防火ラインが出来上がる。これで大丈夫だろう。

 PM07:00。またも風速が上がり、風速19-24mhpに。猛烈な突風に火は燃え盛る。鉄壁と思われた防火ラインも一箇所がほころび炎が燃え広がる。スモークジャンパーズはこの火に退路をたたれ、森の中へ孤立。離れすぎて消防車からのホースも届かない。川の近くへ移動しながら、自分達の手だけを頼りに必死の作業を続ける。  

             

 PM08:00。風がやや弱まる。スモークジャンパーズは何とか火の行く手をふさぎ、九死に一生をえる。しかし、火災は防火ライン突破地点よりマップ外へ燃え広がる。ゲーム終了条件を満たす。と、さらにこのターンのうちに南西の町をいきなり落雷が直撃。火災が発生する。

結果:Lost big time。最悪の結果。職を解かれ、裁判沙汰になる。マップ外へ広がるだけならMarginal lostだけれど、町が燃えてしまったので、この結果。