ヘゲモン リプレイ 1
AtO 1号 「ヘゲモン」リプレイ 2005年4月10日ターカヌ邸にて

 Against the Odds創刊号「ヘゲモン」のリプレイです。このゲーム、フィリポス2世によるギリシャ攻撃を扱った作戦級ゲームです。ダブルチャージ3号に和訳が載っていますので、英文を読まなくてもプレイ可能です。

 「ヘゲモン」はフィリポス2世率いるマケドニア軍と、テバイ・アテナイを中心としたヘレネス同盟軍の戦いを作戦級で描いたものです。史実ではカイロネイアでテーバイ・アテナイの連合軍をフィリポス2世率いるマケドニア・テッサリア同盟軍が破っています。

 マップはテッサリアから南、アテナイより北が入っていて、中心にちょうどカイロネイアがあります。ユニットには重装歩兵とか軽装騎兵といった兵科の他に、細かくクラスに分けられていますが、このクラスは(1部を除いては)実際のプレイにはほとんど影響しません。「よーし、ヘタイロイで攻撃するぞ」とか言ってみたりして、あくまで雰囲気の為だと思われます。

 私がマケドニア軍、ながわさんがヘレネス同盟軍を受け持ちました。

 下図はセットアップ時点での配置図です。

 マケドニア軍が最初にいる場所は同盟国テッサリア。マケドニア本国は入っていません。テーバイ・アテナイはそれぞれの同盟軍もいます。

 ユニット色は、黒がマケドニア、こげ茶がテッサリア、肌色がテーバイ、黄土色がアテナイとなっています。

第1ターン(夏)

 とにかくマケドニアはテーバイに侵攻しないと始まりませんので、全速力で国境に向かいます。ですが第1ターンには国境を越えることができません。そこで国境付近の都市近くで軍を編成し直すべく集結を図ります。

 このゲームの移動コストですが、1級道路・2級道路・道無しそれぞれで違います。平地ならそれぞれ1級道路「1/2」、2級道路「1」、道無し「2」となっています。1級道路だけを移動すれば早いのですが、何故か都市は2級道路扱いで、都市のたびにスピードが落ちます。おかげで第1ターンには敵に隣接することすらままなりません。

 そんなわけで戦闘も無くマケドニアの手番は終了。

 一方のヘレネス同盟軍ですが、どうしても受身にならざるを得ません。

 ヘレネスには2つの考え方があります。1つは前進防御。これは国境付近まで進出していって守る方法。国境付近はとても攻撃しにくい地形になっていますので、マケドニア軍の自由な攻撃を妨げます。また簡単に戦力を集中できます。で、相手の戦力を削ぎつつ後退させます。ただ前進した部隊はそれ程の戦力はありませんので、1撃で全滅したりするとその後の展開が悪くなる可能性があります。
 もう1つはDorisとLokris Epiknemidiaまで下がって守る方法。こちらは戦力を分散させなければなりませんが、同様に相手も分散させる必要があり、その気になれば包囲も可能で、自由な戦略を採る事ができます。またDoris方面は守り易く、相手の戦力を惹き付けておけますので、面白いです。また
ヘレネスにはテーバイとアテナイのスタック制限があります。それぞれのリーダーがいないと同じヘクスにはいられません。その為、集中させるよりも分散できる方が良いかもしれません。

 今回ヘレネスが採ったのは前進防御。

 守り易そうな場所に戦力を集中しています。

 こんな感じで第1ターン終了。

第2ターン(秋)

 とにかく接敵しないとどうにもならないので、早い者順で前進させます。残りは近くの都市で再編成。 

 ヘレネスの前進防御部隊とマケドニアの前衛部隊が峠で激突します。Helixus率いるヘレネス軍は戦力的にも強くなく、逆にParmenion率いるマケドニアは重装歩兵4つが主力の部隊。結果は双方結構な損害を被ったものの、マケドニアの勝利。峠を奪取。

 このゲームの戦闘は、攻撃側が「探り」「交戦」「強襲」、防御側が「退却」「維持」「反撃」のそれぞれ3つから1つの陣形を選んで行います。9通りの組み合わせがあるわけですが、組み合わせによって戦闘結果が違ってきます。組み合わせの有利不利があるわけです。「強襲」または「反撃」は戦果・被害が大きくなる傾向があり、「探り」または「退却」は少なくなる傾向があります。またこの組み合わせによって戦闘後前進できるヘクス数が決まります。「退却」を選んだ場合、戦闘で勝っても退却しなければなりません。

 ちなみに主戦域の状況はこんな感じ。

 軍マーカー使っていますので分からないかもしれませんが、軍マーカー2はParmenion率いる前衛部隊、軍マーカー1が主力のPhilip部隊です。軍マーカー4は多分Alexanderです。ちなみにAlexanderはそれほど強くは無いです。当時17〜18歳で、経験も実力も不足していたと思われますので当然といえば当然です。

 ヘレネスは陣形を整えながら後退し、DorisとLokris Epiknemidiaを固めます。

 1ユニットしかない所は城塞都市です。ここに歩兵ユニットが1つでもいると、攻囲か強襲によってしか奪取できません。攻囲は何ターンも必要ですし、強襲にはかなりの数の兵力が必要です。どちらにしてもかなりやっかいです。

第3ターン(秋)

 マケドニアは前進し、近くの都市を攻囲します。

 攻囲すると、その都市内にいるユニットのZOCが無くなり、そのヘクスすら通過できるようになります。攻囲の成功は、攻囲の期間の長さで決定されますので、何ターンも必要となります。

 ヘレネスは徐々にカイロネイアに集結しています。

 こうやって書いていると特別書くような出来事が何も無かったようですが、実際何もありませんでした(笑)。このゲームはユニットに「戦闘隊形」と「移動隊形」というのがあり、それぞれ特徴があります。戦闘隊形は戦闘に最も適した形で、何のデメリットも無しに戦闘ができます。但し移動力はゼロです。移動隊形は移動ができるのですが、戦闘隊形よりも戦闘力が低く、またこの隊形での戦闘には必ずモラルチェックが必要となります。隊形の変更にはそのユニットの移動力の半分が必要で、その為どうしても戦闘隊形で移動を終了させたい場合には本来の半分の移動で終了しなければなりません。で、どうしても行動が少なくなってしまい、何も起こらないターンが続きました。マケドニアはヘレネスが十分な集結をする前に戦闘をして勝利する必要があったのですが、そんな理由で貴重な時間を潰してしまいました。

第4ターン(冬)

 冬ターンには川の移動や補給に影響が出ます。特に補給はきつくなります。

 マケドニアは前進し、攻囲出来る所は全て攻囲を行います。

 ヘレネスはこのターン、Thronionを攻囲中のマケドニア第3軍を包囲攻撃しました。隊形と道の関係で包囲されやすい場所に第3軍がいましたので、マケドニアには不利な戦闘になってしまいました。ですが結果は双方相当の被害を被って、攻撃側の敗退でした。ヘレネスはThronionの守備隊まで使って攻撃しましたので、結果Thronionは空城になってしまいました。

 ルールでは攻城戦の反撃では後退して城内に戻れるというのがありますが、通常の野戦ではそういうルールがありません。城があればそこで後退終了にした方が良さそうな気がします。

第5ターン(冬)

 マケドニアはThronionを占領します。このThronionは和平時の必須占領城塞都市です。ですがその他の攻囲中の都市はまだまだ落ちそうにありません。特にDoris方面は攻囲が終わらないと戦力も無い為に何もできません。Lokris Epiknemidia方面では今度は包囲されないようにマケドニア軍は前進します。これも戦闘隊形にする為にあまり大きく前進はできません。当然こんな状況では野戦など起こるわけがありません。

 ヘレネスは要所Thronionが落ちた為に後退して体制を整えます。次の要所Elataia付近に戦力を集中します。またこの頃にようやくアテナイ軍が戦場まで到着しています。戦力集中には時間がかかります。

 攻城戦はテッサリアのPolyeidosというリーダーがいれば、賽の目が有利になります。また攻囲部隊ユニットがいないと、成功判定コラムが1つ不利になります。マケドニアの場合、この2つは最初にスタックされていて、結構遠くにあります。主戦場に到着するにはまだまだ時間がかかります。当分攻囲中の城塞都市は落ちそうもありません。

第6ターン(春)

 春は補給が一番苦しいターンです。このゲーム、補給線という物はありません。いつでもその土地で自活しているんですね。で、春ターンはその制限が一番きつくなっています。平地なら10ユニットですが、荒地なら6ユニット、低山なら2ユニット、沼地なら1ユニットしか自活できません。戦力を集中させるとこの補給が一番の問題となります。

 マケドニアはThronionから前に軍を進めます。この頃になると両軍ともほぼ同じだけ戦力を持っています。ですので迂闊には進軍できません。遅いマケドニア軍がさらに遅くなっています。主力は移動隊形のまま終了

 ヘレネス軍はマケドニアの足を止める為の傭兵軽装歩兵を城塞都市に配置し、残りをElataiaを囲むように集中配備します。当然補給が少なくなっていますので、それを上回らないようにスタックを小さくしています。

 

 

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