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初めて観戦する方のための 大相撲観戦ガイド

 大相撲をテレビ桟敷でご覧になるのもいいですが、生で観戦するのは面白いです。まだ国技館などを訪れたことがないという方に、大相撲観戦の一日をダイジェスト版でご紹介しましょう 。(時間は初日〜12日目のおよその目安です)

文責・監修 好角家マイケルオズ

 

大相撲観戦の一日

開門・入場(午前8時頃より)

国技館など各会場に入場するゲートは「木戸」と呼ばれています。入場券をもぎるのは親方(相撲協会員)で、往年の名力士にお目にかかれるチャンスです

入場券のもぎりは元力士の親方の仕事
朝早くから大相撲は始まる(序の口) 取り組み開始(午前8時半頃より)

場内に木の音(ね)が入ると、いよいよ序の口から本日の取り組みが開始されます。まだ初々しい若い力士たちの取り組みを見るのも楽しいです

13日目以降は取り組み開始が遅くなります

 

相撲売店

館内にある売店では、大相撲にちなんださまざまなグッズやお土産、弁当、おつまみ、酒、飲料等が販売されています。弁当は早めに買わないと売り切れます

国技館にはオリジナルの力士プロデュース弁当や地下で製造している焼き鳥があります

相撲の合間に売店を眺めるのも面白い
昼過ぎになると十両以上の関取が場所入りする 場所入り

力士たちは取り組み時間に応じて場所入りします。十両以上の力士は昼過ぎから付き人を従えて次々とやってきます。これを見るのも楽しみのひとつ

十両土俵入り(午後2時40分頃)

序の口、序二段、三段目、幕下と進み、いよいよ十両力士が登場。化粧回しをつけての土俵入りで場内を一気に華やいだ雰囲気にします

土俵が一気に華やぐ十両土俵入り
力水を受けるのは関取(十両以上)の特権 力水

力水をつけてもらうのは十両以上の関取の特権です。また、勝った力士しか柄杓を渡すことができず、負けた場合は控えの力士が水をつけます

幕内土俵入り(午後4時頃)

いよいよ場内が熱気に包まれる幕内土俵入り。大関や関脇、小結のほか、人気力士がずらりと居並びます。ごひいき力士への声援や拍手も盛んに飛びます

大関陣や人気力士がずらりと並ぶ幕内土俵入り
横綱の土俵入りは威厳に包まれて 横綱土俵入り(午後4時頃)

幕内全力士のしんがりは横綱の土俵入り。雲竜型と不知火型の二つがあり、横綱白鵬は一門の伝統である不知火型。せり上がりで両手を開くのが特徴です

懸賞金

仕切りの途中に会社名が入った懸賞幕を呼び出しが持って土俵周りを歩きます。一件につき手取りは3万円。懸賞が多いほど人気や注目の取り組みといえます

関取の励みにもなる懸賞金も付く
木村庄之助による結びのふれ 結びの触れ(午後5時45分頃)

取り組み最後の結びの一番は、立行司木村庄之助が「本日の打ち止め」と結びの触れを口上します。序の口から観戦していると「いよいよ終わりか」という気持ちになりますよ(笑)

弓取り式

結びの一番の勝利者に代わって土俵に上がり、弓を持ってさまざまな所作を披露します。席を立つお客さんも多いですが、弓取り式まで見るのが観戦のマナーです

相撲観戦は弓取り式まで見るのが礼儀

お疲れさまでした。お気をつけてお帰りください

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特別の日だけ見られる光景

前相撲

場所前半の数日間にわたって、新弟子たちが相撲を取ります。呼び上げられて次々とぶつかり合う力士のなかには、まだ相撲を知らない初々しい姿も。番付にその名が書き込まれるのは新序出世披露を経て翌場所からとなります

番付外の新弟子たちがとる前相撲

新序出世披露

8日目(新弟子が多い場合は別の日も)には新弟子たちが兄弟子らの化粧回しを付けて紹介される新序出世披露があります。彼らが次に化粧回しを付けることが許されるのは十両昇進を果たしてから。それまでは厳しい修行と土俵が続いていきます

前相撲を取った新弟子の晴れ舞台・新序出世披露

協会ご挨拶

初日と千秋楽には、十両の取り組み途中で協会ご挨拶があり、理事長と小結以上の三役力士が並びます。横綱大関を同じ土俵で一度に見ることができるのは、この時しかありません

初日と千秋楽にある協会ご挨拶

三役そろい踏み

千秋楽だけ行われます。結び前の3番に出てくる力士が東西それぞれ四股を踏みます。東方は前二人、後ろ一人、西方は扇を返して前一人、後ろ二人の形となります

千秋楽の三役そろい踏み

表彰式

相撲協会からの天皇賜杯、優勝旗、内閣総理大臣賞をはじめ、さまざまな表彰があります。NHKの優勝インタビューもはさまれます 。これらは優勝力士にのみこの栄誉が受けられます。引き続いて三賞力士への表彰式も行われます。

優勝力士の表彰式

出世力士手打式

千秋楽の一連の表彰に続き、この場所で新序出世披露を果たした新弟子を場内のお客さんも一緒に手拍子で門出を祝います。その後は、十両格以上の行司を土俵上で胴上げする「神送りの儀式」を行い、すべての日程を終了します

新序出世披露をした新弟子の門出を祝う手打式

天覧相撲

天皇皇后両陛下を正面ロイヤルボックスにお迎えしての天覧相撲。私は偶然にも天覧相撲のほか、皇太子ご一家のご観戦にも遭遇したことがあります。天皇陛下が幕内土俵入りからご覧になる場合は、御前がかりという特別な土俵入りをします

天皇皇后両陛下をお迎えした天覧相撲

土俵祭り(初日の前日に執行)

協会幹部、審判部や三役以上の力士らが参列。立行司が祭主となり、祝詞奏上、「方屋開口」の言上などに続いて、土俵中央に鎮め物を埋め、土俵の安全無事を祈願します。最後に呼び出しが土俵まわりを三周して神事を終了します。→詳しくはこちらをご覧ください

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