トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る14年春場所初日

大相撲観戦ダイジェスト

銀星山(左)の仕切り

 飲み歩きがもうひとつの楽しみである大阪の春場所観戦にやってきた。なんばのまちに響き渡る触れ太鼓を聞きながら入場。大阪場所だけは毎回、入場待ちの列ができているのである。それはさておき、まずは序の口、序二段前半の相撲を見せてもらおう。

 左の写真の東方(左)の力士は、私にとってご当所力士である長野県諏訪市出身の銀星山。入門当初に比べて体が徐々にふっくらしてきた。彼は今をときめく大砂嵐が所属する大嶽部屋の力士。大嶽親方は厳しい方だと聞くし、大砂嵐効果で部屋も活気があるだろう。ガンガン稽古して番付を上げていってほしい。

 幕下上位には、先場所外国出身で初の幕下付け出しデビューを果たした逸ノ城がいる。元十両の丹蔵に対し、ふところの深さを生かしてねじ伏せたという感じだった。この地位ではそういう相撲でも勝ち星が伸ばせるが、十両、幕内に上がるとそれでは勝てなくなる。大物力士だけに厳しい注文をしたくなる。

 大阪場所は、関西出身力士にとってご当所場所になり、声援もひときわ大きい。ずっと豪栄道が地元人気のトップを走っていたが、近年では大阪市内出身の勢が一気に人気を増している。この日も私の席に近い場所に勢の応援団が陣取り、うちわを掲げて大声援をおくっていた。これに応えた勢は初日会心の相撲で白星を挙げた。

 

うちわを手にした勢の応援団
塩に分かれる遠藤と鶴竜  今場所最大の注目は大関鶴竜の綱取り、そして遠藤の初の上位挑戦である。その両者がいきなり初日に激突し、この日一番の歓声を浴びた。立ち合いは鶴竜が早くも回しに手をかけたが、遠藤が振りほどき逆襲。しかし土俵際のうまさも鶴竜の見せ場で、遠藤は土俵外に転がり落ちた。だが、真っ向勝負で挑んだ遠藤は立派である。

 初のカド番稀勢の里は、隠岐の海を慎重に攻めて白星発進。先場所全休した横綱日馬富士は、豊ノ島にもろ差しになってピンチを招くも、逆転の首投げで辛勝。結びの白鵬は松鳳山の抵抗を難なくしりぞけて完勝。終わってみれば、初日は横綱、大関、関脇まで安泰という結果になった。