トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る13年初場所7日目

大相撲観戦ダイジェスト

爆羅騎(左)が登場した前相撲

 今年の大相撲観戦初めは、恒例となる初場所の7日目。久しぶりにAます席という近くで観戦することができた。さて、この日は前相撲の取り組みが行われ、話題の新弟子たちも登場。そのなかの一人で、規定に届かない身長で注目された爆羅騎が自分より大きな力士のふところに入って勝利を手にした。

 観戦とは関係ないが、この日は元横綱大鵬さんが亡くなられたのであった。観戦中は知るよしもなかったが、何か好角家として宿命じみたものを感じた。その大鵬道場・大嶽部屋のホープである大砂嵐が登場したのだが、ちょうど伊勢ヶ浜親方のカレンダープレゼントとかち合って、生観戦できず!

 十両下位に下がって土俵人生も崖っぷちになっている高見盛は、右肩のテーピングがいかにも痛々しい。この日も誉富士を相手に全盛期とはほど遠い内容の相撲で完敗。しょんぼりする姿がさらに痛々しさを助長した。幕内でも幕尻に下がった雅山に元気がなく、この日も敗れて初日から黒星が続いてしまう。

 一方、十両の取り組みで多いに場内を沸かせたのが、小兵の隆の山と若手の千代の国。互いに動きが早く、しかも激しい相撲を取るので期待したが、期待通りの大熱戦。物言いがついたうえに、判定は取り直しとあって場内熱狂。ただ、取り直しの一番は隆の山が立ち合い変化してあっさり勝負がついた。

隆の山−千代の国の取り直しとなる大熱戦
網打ち気味の小手投げを決める松鳳山  幕内も熱戦が多かったように思えた。人気上昇の舛ノ山は勝ったかに見えたが、玉鷲のまげをつかんでおり反則の判定。これには場内からブーイングが出た。新小結松鳳山は鮮やかな金の締め込みで登場し、大関琴奨菊に対して最後攻め込まれながらも、網打ち気味の小手投げで逆転勝ちした。

 横綱になって本場所で初観戦する日馬富士。九州場所は終盤崩れたが、今場所は初日から白星を重ねていた。この日も魁聖を難なくさばいて無傷の7連勝。結びは白鵬。豊響に押し込まれながらも余裕を持って上手投げで退けた。余裕そうに見えたのだが、実は大鵬さんの訃報を聞いた後で、いつもと違う精神状態だったという。それでも勝つのが横綱である。