トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る12年 名古屋場所8日目

大相撲観戦ダイジェスト

土俵だまりで見る相撲は迫力満点(序二段)

 暑い名古屋場所を今年も観戦することができた。いつもどおり序の口から観戦を始めるわけであるが、最初の一番でいきなり不戦勝の垂れ幕が出たのには驚いた。宮澤が病気休場だとのことである。このあたりの力士たちは、相撲協会のネット中継でもおなじみなので、生で見られなくて残念であった。

 まだ入場者の少ないうちは、空いているたまり席やます席に勝手に座り込んで観戦させてもらう。右の写真は向正面のたまり席からの絵であるが、さすがにこの位置だと力士たちの息遣いも感じられて迫力がある。テレビ中継に慣れていると、向正面や東西からの目線はとても新鮮に感じられる。

 毎場所注目している三段目力士、大原が登場した。愛知県出身というご当所力士でひときわ声援が大きく、ベテラン郡山を下して大きな拍手を浴びた。それにしても、この日はもつれて物言いになる相撲が多かった。三段目格の式守正宏は、反則判定含む2番も差し違いをしてしまう不運に遭遇してしまった。

 行司の受難といえば、この日最大のものは新序出世披露であろう。名古屋場所はたった2人だけという寂しいものだったが、その口上をまかされた序の口格の木村昌稔が途中で言いよどんで固まってしまうというハプニングがあった。出世力士2人とともに、昌稔にも「頑張れ」の意味での拍手がおくられた。

物言いがついた千代の国−政風
ストレート給金を決めた日馬富士  大関陣は、稀勢の里、琴奨菊、日馬富士が万全の相撲だったのに対し、鶴竜は土俵際の逆転勝ち。琴欧洲は隠岐の海にもろ差しを許して完敗。そして全勝の把瑠都は、妙義龍にうまい相撲を取られて黒星を喫した。日馬富士の気迫相撲が印象に残ったが、その勢いのまま連勝街道を突っ走ることになる。

 そして横綱登場。今場所も初日に取り直しとなるなど、どこか安定感を欠く相撲が多い。ただ、勝ち星はしっかりと積み上げてきた。この日は栃煌山戦。横綱ペースでの相撲ではあったが、いつもなら圧勝という感じも、寄りながら最後に振られて手をつくなど万全とはいえなかった。ただ、全勝ターンはさすがである。