トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る12年 夏場所初日

大相撲観戦ダイジェスト

序二段に上がった春豊(右)

 夏場所が2年ぶりに戻ってきた。昨年は同時期に開催したものの、八百長問題を受けて技量審査場所となったため来場しなかった。やはり相撲は飲み食いしながらの観戦がいちばんいい・・・が、今回は飲み食いのできないたまり席での観戦となった。まあ、その分力士たちを間近で見られるのだからよしとしておこう。

 今場所は序の口に、先場所初土俵を踏んだ力士たちがずらりと並んでおり、そのおかげで初めて序二段に昇進できたという力士もいる。左の写真の西方・春豊もその一人で、ここまで入門以来勝ち越しがない。この日は大熱戦で相手を倒し、大きな拍手を浴びた。こういう勝ち星を自信につなげてほしい。

 初日としては入りがあまりよくなかったが、相撲のほうはもつれて物言いになる熱戦が結構多かった。幕下では琴弥山−朱雀が取り直しになり、十両でも木村山−里山が物言いになった。さらに幕内では、互いに気迫と闘志がぶつかりあった碧山−松鳳山が取り直しの大熱戦で場内を大いに盛り上げてくれた。

 それにしても、たまり席というのは改めてかなり土俵に近いという印象を受ける。東方に座っていたので、とくに東方から出る力士は余計間近に感じられる。土俵入りではその迫力がさらに増す。私はたまり席でも後方だが、維持員が座っている前の席は、いつ力士がころがり落ちてくるかわからないというスリル?もある。

たまり席から土俵入りを見ると
新大関の初日を迎えた鶴竜  今場所注目は新大関の鶴竜。先場所まではそれほど声援が大きい力士ではなかったが、今場所は大声援を受ける人気力士となっていた。初日は巨漢の臥牙丸が相手だったが、ふところに入ってうまくさばいた。6大関はそろって勝ち、初日は順調な滑り出しとなった。

 そして横綱白鵬の登場。くせものの安美錦が相手だが、このところ分がよかったので安泰かと思われたが、相撲は取ってみないとわからない。安美錦の絶妙な引き足に横綱が泳ぎ、体勢を立て直せず押し出された。その瞬間、四方八方から座布団が乱れ飛び、その直撃を食らいそうになり、とんだ洗礼を浴びたものだった(苦笑)