トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る12年初場所7日目

大相撲観戦ダイジェスト

幕下中位に定着した達

 今年初めてとなる初場所7日目の観戦。前夜の飲み歩きが過ぎたのか?寝坊をしてしまい、いつものように序の口から取り組みを見ることができなかったのは残念。ゆるゆると出かけて入場したときは、土俵はすでに序二段の審判交代直後であった。ここから観戦を始める。

 幕下以下で注目されるのは達(左写真)である。観戦記でも何度か紹介しているが、17歳で幕下中位に定着している将来性豊かな力士である。相撲はまだ完成されていないが、前にどんどん出ていく圧力はかなりのものだ。年内に果たして十両昇進がなるのかどうか、注目していきたい。

 十両に入ると土俵が一段と華やかさを増す。今場所も新十両力士が4人誕生したが、そのなかでも苦労して上がってきたロシア出身の阿夢露が快調である。けがを教訓にして前に出る相撲に徹しているのがいい。一方付け出しからスピード出世の千代大龍は引き、はたきばかりで勝っても感心しない。

 九州場所で新十両優勝を果たした勢は、この場所新入幕をねらえる地位まできた。ふところの深さと粘り強さを発揮し、この日も宝富士を相手に逆転勝利。もっと攻めに生かせれば面白い存在になりそう。今場所新入幕の千代の国や再入幕の隆の山らとともに土俵に新風を巻き起こしてほしい。

逆転で勝利を上げる勢
やや強引ながらも強さを発揮する把瑠都  幕内では、先場所新入幕で活躍した妙義龍と松鳳山の対戦があった。互いに前にどんどん攻める取り口だが、緻密さに勝る妙義龍が勝利した。けがで三段目まで陥落しながらもじっくりと力を蓄えてきて、いまや角界でも屈指の技巧派力士になりつつある。三役も近いのではないかと期待する。

 今場所最大の注目・新大関の稀勢の里は、大関になってますます地力が増したようで、この日も若荒雄を左のおっつけで土俵にころがした。先輩大関の把瑠都も負けじと実力者の鶴竜に一方的な攻めで勝利。結びでは横綱白鵬が北太樹に何もさせずに圧倒し、今場所も土俵の中心であることを示す圧勝であった。