トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る11年初場所2日目

大相撲観戦ダイジェスト

緊張で所作を間違える序の口力士

 一年の計は元旦にありと言うが、私の大相撲観戦のスタートは今年も初場所からである。2日目の10日は誕生日で2年連続のバースデー観戦(笑)。それはさておき、今場所も序の口からの観戦で、注目している若戸大橋や大原もこの日登場する。その前に序の口最初の一番でとんだハプニングがあった。

 写真左を見ておわかりのように、この二人がなんと正面側で所作を始めようとしたのである。土俵下の親方に促されて定位置に戻ったのであるが、二人とも先場所初土俵の力士でデビュー戦。ものすごい緊張感のなかで取っているのだろうなというのが伝わる。勝負結果は東の河津が突き一発で西の小桜を倒した。

 下の力士でも注目の人をつくっておくと観戦が面白くなる。序二段では若戸大橋がすくい投げに敗れたが、大原はベテランに対してしぶとく取って勝利。三段目では大器と言われる達が登場し、幕下経験者を押しで圧倒する強い相撲を見せた。幕下にもイキのいい若い力士が大勢いて、これから楽しみである。

 十両そして幕内と土俵入りはいつも華やかである。とくに十両はここ数場所でどんどんと新十両力士が誕生してきて、顔ぶれもかなり入れ替わっている。佐田の海、魁聖、栃乃若、高安、宝富士らいずれも将来が期待される力士たちなので、切磋琢磨するなかで誰がいち早く幕内に上がるか興味深い。

大関魁皇の土俵入り
豊ノ島を一蹴する白鵬  幕内前半では、ベテランの域の力士たちが奮闘している。初日から連勝街道を走った栃ノ洋をはじめ、まだまだ力強い若の里、押し相撲を貫く雅山など。高見盛も同年代ではあるがベテランという感じがしないのが彼の持ち味。この日も土佐豊を破って、意気揚々と引き上げていった。

 大関魁皇が平成23年も土俵に上がり、いつもながら感無量であった。相撲こそ安美錦の注文にはまって敗れてしまったが、来場所もぜひこの雄姿を見たいものである。結びは先場所決定戦をした両者で、豊ノ島の健闘に期待をしたが、横綱が一方的に下して力の違いを見せつけた。今年も白鵬は磐石で強いなと実感させられた。