トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る09年 九州場所初日

大相撲観戦ダイジェスト

個性派幕下力士、古市の仕切り   わざわざ福岡まで大相撲を見に来るという道楽の域に達した観戦ではあるが、今回の目的は「魁皇がご当所でどんな声援を受けるのか」を見たいの一言に尽きる。長浜ラーメンを食べて場所入りしたときは、すでに三段目の中盤まで土俵が進んでいる時間帯だった。

 幕下中盤までたまり席に座って観戦する。注目の一番は左写真の古市−舛東欧である。小兵の古市が巨漢に食い下がり、最後は投げの打ち合いで軍配をもらったが、物言いの末、行司指し違いとなった。それでも場内の大歓声を浴びた。個性派には頑張ってほしい。

 土俵が進行していき、十両から中入りへと進む間にお客さんがどんどん入ってくるのかと思いきや、幕内土俵入りが終わっても、右写真のように升席上段は空席が目立つ。九州場所は不入りとよく聞くが、まさか初日でこの空席とは・・・ちょっと先行き心配になる。

 気を取り直して土俵に目を向ける。今場所は巨漢の山本山が幕内復帰し、前半の土俵に高見盛が上がるなど早くも盛り上がっていく。そんななか、前半一番の拍手をもらったのが雅山。愚直に前に攻め続ける粘り強い相撲で朝赤龍を破った。いい相撲はお客さんも分かる。

賜杯返還式直後の会場のようす。空席が目立つ

歓声を受けながら仕切る魁皇

 さて、いよいよ地元の大関魁皇が登場する。ご当所で幕内在位98場所の新記録を達成し、声援はひときわ大きい。魁皇コールも起こる中、この日は曲者の安美錦をはたき込みに破って凱旋の白星。もちろん場内割れんばかりの大歓声に包まれたのである。

 横綱二人はちょっとだけ苦戦をしたが、白鵬が慎重な相撲で稀勢の里を下し、朝青龍は下がりながらも豪栄道を土俵にはわした。やはり横綱は群を抜いているという感じである。今年一年の観戦でとうとう横綱敗れるの場面を見ることができなかったのも当然かもしれない。