トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る09年 秋場所9日目

大相撲観戦ダイジェスト

小兵ながら力強い相撲を取る大原  この秋場所も二日連続の観戦となったが、その初日となる9日目は序の口の取り組みから観戦を始める。今場所も力士だけでなく、若い行司や呼び出しを注目する。木村勝之助や木村一馬も少しずつ成長しているようであるが、そろって一番ずつ差し違いをするなどまだまだ。

 序二段で若き一人の力士に注目。錣山部屋の大原である。彼は小柄で細身という体でありながら、なかなかうまく力強い相撲を取る。本人にプレッシャーをかけたくないが、千代の富士のデビュー当時に似ている。顔つきもなかなかよく将来が期待される。

 幕下に再度陥落した北桜がこの日登場した。幕下とは思えない大きな拍手のなか、大熱戦を展開。もつれた相撲は取り直しになり、北桜が力を振り絞って熱戦を制すると、場内は割れんばかりの拍手。雰囲気を一気に盛り上げられる貴重な存在である。

 今場所は新十両が苦戦する中で、帰り十両となった隠岐の海が今場所健闘した。けがとはいえ、2場所連続で大敗した反省を生かし、前に出る相撲に磨きをかけたようである。この日の堂々たる勝利を加え、今場所は10勝を上げた。

物言いの裁定を待つ北桜

冷静沈着な白鵬の仕切り

 幕内ではやはりこの人が笑いと歓声を集めた。おなじみの高見盛である。この日は阿覧との対戦で、荒っぽい張り手をバンバン受けた挙句にまげをつかまれる始末。もちろん反則勝ちとなり、懸賞金をわしづかみにして花道をふんぞり返って下がっていった。

 いつもよりも場内が異常に興奮状態になり、魁皇が雅山に勝ってボルテージがさらに上がる中で横綱登場。朝青龍は千代大海を難なくさばいたが、白鵬は稀勢の里に対し攻め込まれる場面もあった。それでも余裕を残してのすくい投げに仕留めた。やはり横綱強し。