トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る09年 名古屋場所2日目

大相撲観戦ダイジェスト

序の口行司・木村一馬。勝之助に負けず頑張れ  15回目の観戦にして初めてたまり席を確保することができた。飲食禁止という制約はあるが、土俵の間近で相撲を見られるのは相撲ファンにとってあこがれといってもいい。迫力満点の幕内力士たちの肉弾戦とたまり席独特の雰囲気を味わってみたい。

 序の口から観戦を始める。序の口や序二段前半に出てくる行司や呼び出しは、今年角界入りしたばかりと思われる少年たち。彼らもまた角界にとっては大事な新弟子である。とくに序の口最初に裁いた木村勝之助君の声の張りや堂々とした裁きはまさに金の卵である。

 三段目にユニークな四股名の力士が登場した。今場所の話題をさらった「右肩上り」である。この番付では珍しくカメラマンが土俵下に陣取るなか、緊張気味に最初の一番を取ったが黒星スタート。出世を望んで名づけた大嶽親方の期待にこたえるべく頑張ってほしい。

 十両に戻ってきた北桜。時間一杯での彼の所作と塩まきに注目して見せてもらった。この日も残念ながら敗れてしまったが、まだまだ元気に取り続けてほしい。一方、けがで十両に陥落した若の里は地力の違いを発揮して初日から連勝。十両優勝で幕内復帰を確実にした。

仕切る右肩上り

大関魁皇

 この場所残念な話題といえば、元大関出島の引退である。2日目は新入幕の土佐豊との対戦。往年の立ち会いはできず、逆に土佐豊に「出る出る」の相撲をとられてしまい、新旧交代を印象づけさせられた。人気の山本山は翔天狼に、高見盛は把瑠都にそれぞれ完敗。

 大関魁皇が同郷の琴奨菊相手に前に出る力強い相撲で白星。それにしてもベテラン健在ぶりには常に頭の下がる思いである。横綱は白鵬が磐石な相撲で豪栄道をさばき、朝青龍はやや苦労しながらも危なげなく阿覧の挑戦を退け、波乱なしの滑り出しとなった。