トップページに戻る過去の観戦記に戻る観戦リストに戻る09年夏場所初日

大相撲観戦ダイジェスト

この場所最初の不戦勝の一番  大相撲観戦初めての初日観戦を迎えた夏場所。この日から15日間の熱戦がスタートするとあって、千秋楽とはまた違った雰囲気がある。力士だけではなく、行司も呼び出しも初日なので緊張感が伝わってくる。見ている私はこれから本場所が始まるというわくわく感。

 千秋楽結びはテレビで毎回のように見ているが、初日最初の一番というのはもちろん見られない。序の口の土俵で最初に登場したのが佐久間と川畑。二人とも先場所は7戦7敗だっただけに、どちらが幸先よいスタートを切れるかの勝負。結果は川畑の勝ちであった。

 初日に不戦勝の垂れ幕がお目見えするのは珍しい。割りが組まれる前なら初日から休場になるが、組まれたあとでけがなどをしてしまうと、不戦敗ということになってしまう。負けた力士は当然悔しいだろうが、不戦勝をもらった力士の気持ちというのはどんなだろうか?

 十両の土俵が続いていくなかで、初日恒例の協会ご挨拶がある。理事長の「ご期待に添えるよう」は定型文だが、今場所はまさに期待通りの場所であった。横綱土俵入り後には賜杯、優勝旗の返還、さらには国技館のみ恒例の優勝額の除幕式もある。

初場所優勝の朝青龍の優勝額除幕

最後の仕切り前に気合を込める岩木山  初日を迎える力士たちはいいスタートを切りたいと気合を込める。最後の塩での所作は高見盛がおなじみではあるが、各力士それぞれの個性がある。岩木山のようにタオルを握り締めて気持ちを集中する力士もいる。そんな雰囲気は見ている私にも伝わってくるものだ。

 横綱大関は、今場所進退をかけるカド番の千代大海が順調な滑り出しをしたが、琴欧洲が新関脇豪栄道にうまく取られて黒星発進。朝青龍は鶴竜にあわやの場面を作ってしまうが逆転の投げ技。結びは白鵬が貫録勝ちして連勝記録をまたひとつ伸ばしたのである。