酒仙もどきの面白秘話 「呉市の蔵本の屋台」 広島県呉市
ガイドブックでチラッと情報を入れて訪れたところが、予想以上によかったということがしばしばあります。もう10年以上になりますが、呉市にある屋台(蔵本の屋台)はその居心地のよさ、観光地化されていない地元の人たちの憩いの場、さらに値段の安さが私にマッチして、とても楽しいひと時を過ごさせていただいたことを今も強く印象に残っています。
屋台というのは当時、一見ではなかなか入りにくいと思っていました。そこで、普通の飲食店で一杯飲んで度胸をつけてから思い切って入ってみました。このあたり、まだ30代だった私も純情?なものです(笑)。しかし、家族経営と思われるその屋台のアットホームな雰囲気にすっかりご機嫌になり、おまけにおでん数品とコップ酒で過ごせて安上がり。「安くて居心地のいい酒場を見つける」という私の原点にもなった経験でした。
このコラムを書くのにあたり、ホームページで調べてみたところ、その後「赤ちょうちん通り」として新規屋台の募集を行い、さらににぎやかな屋台街になっているようです。あまり観光地化されると、博多の屋台のように地元民から離れてしまうこともありますので、ほどほどに、しかし地元の人たちでにぎわう屋台街になってほしいと思います。むろん、私は再来訪してみたいと考えていますが(笑) |