| メキシコの人たちの主食はトルティージャ。とうもろこしの粉を油や水で練って、丸く延ばして焼いたものだ。 タコスというのはトルティージャに色々な具を挟んだり巻いたりして食べる料理のことで、これが実に美味しかった。 タコスの具は多種多様で、朝食なら卵やサラダ、ハムを挟んだりしても良いし、昼食や夕食では肉はもちろん、米の料理や野菜、スープに付けて食べたり、とにかくどんな食べ方をしても良いのだ。 タコスを含めメキシコ料理に欠かせないのが、サルサといわれる薬味のようなもので、これにも様々な種類があった。 主なものは、ベルデ(緑)、ロハ(赤)、アラメヒカーナ(トマト入り)等で、いずれもチレという生の唐辛子が入っていて、辛いのが特徴だ。 レストランなどに食事に行くと、テーブルの上に最低この3種類のサルサが置いてあった。 トルティージャに肉などの具を載せ、その上に好みのサルサをかけ、更にリモン(ライム)を絞ってぱくっと食べるのがメキシコ流タコスの食べ方だ。 タコスの具は地方でも特色があり、海の近くでは海鮮のフライがあったりして楽しかった。 日系人会を訪ねて、メキシコ北部の町に行った時のことだ。トルティージャの生産をしている方がいて、その工場を見学に行った。その時、出来立てのトルティージャにバターを塗って出してくれたあの味は格別だった。もちっとした食感ととうもろこしのほのかな香り、そしてバターの甘み。インドのナンを食べているようだった。 トルティージャはメキシコだけではなく、隣のグアテマラでも主食として食べられている。グアテマラではトルティージャの他に、とうもろこしの粉を使った様々な料理を味わうことが出来た。 日が経って固くなったトルティージャは、油で揚げるとトスターダというチップスに変身する。日本で売っている袋入りのタコスというお菓子は、正確に言うと味つきのトスターダだ。そのトスターダにワカモーレというアボガドのサルサを付けて食べると最高のビールのつまみになる。更にそれをトマトソースで煮込む料理もあって、トルティージャは実に様々な食べ方で楽しむことが出来るのだ。 |