豪華客車
「夢空間」
乗車レポ


今年は中央本線の
岡谷−富士見間が
開業100周年を迎えます。
今月は週替りで岡谷駅から
イベントが始まり、
先週は下諏訪駅、
今週は上諏訪駅でした。
来週は茅野駅です。
まずは電車を降りると留置線に
あの「夢空間」車輌が。
バブル絶頂の平成元年にデビュー
もちろん日本にこの1編成しかない
日本一豪華な鉄道車両です。
こちらは、先頭というか最後尾。
大きなガラスに囲まれたのは
日本にこれしかない展望食堂車
「ダイニングカー」
オシ25-901
東急車輛製
この赤い車輌はラウンジカー、
「クリスタルラウンジ・スプレモ」
オハフ25-901
富士重工製
こちらは1両になんと3室の
ツインルームしかないという
豪華寝台客車。
ツインベッドとサロン、そして
各部屋にバスルームまで完備の
「デラックススリーーパー」
オロネ25-901
日本車輌製
と、この3両を総称して
「夢空間」と呼びます。
3両だけでは列車として
成り立たないので、
普通の寝台客車などを連結して
臨時列車などで運転されています。
これは通常の寝台特急
「北斗星」などでも使用される
開放型2段B寝台車輌。
スタッフの休憩、移動のために
連結されていた感じ。
オハネ25-228
新潟鉄工製
これは2台のディーゼルエンジンと
発電機を備えた電源車
カニ24-507
それと先頭の電気機関車
EF64-36
改札を降り駅の反対側に回ると
夢空間の案内看板がありました。
ディナーもあるようですが、既に満員。
しかし食堂車のディナーは以前
新婚旅行の帰りに寝台特急「北斗星」で
体験済みなのでとりあえずいいです。
かなり料金も高そうだし(笑)。
なんか後ろに大きな車が。
東名、名神のハイウェイバスとして
活躍中の2階建てバスが展示ではなく
実際に諏訪湖周を走るそうです。
これは三菱ふそうのエアロキング
というバスです。
これが富士重工ボディにボルボシャシーの
アステローペ・スペリオール
だったら間違いなく乗車するところですが。
さて、いよいよ夢空間の前に
やってきました。
幕の後ろは1両で定員6名。
デラックススリーパーの
客室側です。窓が少ない。
ここは留置線でホームはないので
階段で登ります。
これがデラックススリーパーの
客室内。
入口から覗くだけでしたが
列車の中とは思えないベッドと
くつろぎの空間はまさに贅沢。
バスルームまであるんだから、
もうこれは列車の中であんな事も
こんな事も色々出来ちゃうわけですね。
これこれ。
さてお次は隣のラウンジカー。
入ってすぐ、列車の中とは
到底思えない内装に唖然とします。
2人掛けのソファーとテーブル、
中央にはバーカウンターが。
若干明るめに撮影してますが、
照明も程よく落ち着いた雰囲気です。
とりあえず座ってみました。
バーの天井にあるシャンデリア風の
物体は、ワイングラスにシャンパングラス、
照明が反射してとても綺麗です。
さて、最後尾は食堂車なのですが、
ランチタイムにはカレーセットが
食べられるとの事で、
これは行かないわけにはいきません。
申し込むと20分ほど待つとの事。
それくらいの待ち時間、この空間なら
あっという間に過ぎてしまいそう。
という事でのんびり待ちましょう。
しかしちょっとのんびりし過ぎだ。
車端部の出入り口上部にある
形式表示。金メッキです。
なぜか号車表示は手書きですけど。
そしてそして、
スバルファンには見逃せないお宝、
富士重工の製造銘板です。
通常は青いプラ板ですが
これもなんと金メッキと装飾付き!。
マニアにはたまらんわぁ。
結局15分ほどで名前を呼ばれ、
ウェイティングバー(?)から
いよいよダイニングカーへと
案内されます。
この通路の奥に憧れの
展望食堂車が。
ちょっと興奮で、ぶれてますが
この先には憧れの食堂車が。
さぁこの先、見えてきた!
と思ったら通路左にある特別室に
「こちらへどうぞ」
と案内されました。
全く思っても居なかった展開。
というか、個室があるなんて
ぜーんぜん知らないし??
とりあえず勧められるがままに部屋へ。
なんとこの食堂車には、
特別室というか、
4人用の個室まであったのです。
かなりびっくりしました。
絵も飾られてる、カーテンもある。
椅子じゃなくてソファーだし、
テーブルも四角じゃなくて六角だ。
お洒落なランプシェードに
とにかく広い窓。
こんな贅沢が許されるのでしょうか。
本来はこれにテーブルクロスが
掛けられるものと思われます。
滑りにくい特殊加工されたテーブルです。
飲み物もついてます。
子供用に新幹線の絵柄入りコップ
(持ち帰り可)で
かんぱーい!
・・するにしてもテーブルが大きくて
目一杯伸ばさないと届かない。
過去に数々のVIPがこの個室で食事をして
語りあったのでしょう、
そんな部屋で場違いな親子が
カレー食べてます。
これがNRE(日本食堂)
伝統のカレーライス。
40年代の食堂車では一番人気の
メニューでした。
せっかくなので本来の
展望食堂車も覗いて来ました。
開放感があってとても綺麗。
4人掛けと2人掛けのテーブルが
3つずつ。
最後尾は眺めが良いんだろうな。
でもやっぱりテーブルも椅子も、
特別室にはかないません。
そうは言いながらも
ここでも食事したかったなと
ちょっとだけ思ったのでした。
でもまぁそれ以上にいい思いしたから
いいかぁ。
息子が少々暴れて騒いでも
個室だから迷惑にならずに済んだし。
お会計は厨房横で。
ちゃんと鍋で調理して出してますよ。
ご苦労様です。
食堂車は東急車輛製。
内装は東急デパート担当だそうな。
ティータイムまでは少々時間があり、
一度列車を降りる事に。
今度は先ほどとは反対側。
大きな窓が3枚並んで、
丸いエンブレムのその先のもう一枚
大きな窓が4人個室のスペースです。
こちらはラウンジカー。
自力では走れない客車なので
床下は電車などと比べてシンプルですが、
大きな水タンクなどを抱えています。
車輌と車輌の間です。
マニアは必ずチェックする空間。
ここにも宇都宮富士重工の銘板。
ちなみに富士重工の鉄道部門は
もうありません。
ちょっと悲しい。
さて、
他のイベントなどで時間をつぶして
また夢空間に帰ってきました。
今度はラウンジカーで
ケーキとティータイムです。
午前中に予約をしておきました。
楽しみ楽しみ。
まずチーズケーキが
配られて来ました。
高級そうなお皿と、
高級そうな銀のフォーク、
そしてやはりお皿と同じ柄の
コーヒーカップ。
このイベントのために
NREのスタッフは何名いるのでしょうか。
コーヒーの後は紅茶を待ちます。
自動演奏のYAMAHAのピアノが
置いてありました。
ただ置いてあるだけでしたが。
折角だから聴きたかったな。
でもこの後ピアノのお陰で
助かる事に。
ちなみに
このお姉さんが一番好みでした(笑)。
やっと紅茶も揃いました。
さぁ食べて良いよ。
しかし2人用のテーブルに
親子3人は少々辛いなぁ。
という事で、すぐ横にあった
ピアノ用の椅子を拝借(笑)。
これで何とか3人座れました。
目の前が鏡だったので自分撮り。
ヒュンメルのジャージに
寅壱のベストで乗ってしまった事を
ちょっと後悔しております(笑)。
チーズケーキも美味しかったけど、
なによりこの雰囲気を味わった感じ。
夢が叶った一日でした。
そろそろ帰りの電車の時間です。
さようなら、夢空間。
またいつか、今度は本当に
この列車で旅をする機会に
恵まれますように。



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