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4. motu contrario e recto
反行形と正置形


第3カノンと実質同じ曲ですが、今度は反行形が先行声部となっています。
楽譜には次のように2つの音部記号とマークが記載されています。



最初に記されたハ音記号は、後続声部の音高を示しています。
上下転回して読まなければなりません。
次に記されたハ音記号は先行声部の音高です。
また、3小節目に記されたセーニョに似た記号は
後続声部が開始する位置を示しています。
以上の記号に従い、このカノンは以下のように解決されます。



第3カノンと比較すると、先行声部と後続声部が
入れ替わっただけであることがわかると思います。

なお、このカノンは第2カノン同様に、転回対位法によって
第3カノンを上下転回したものと考えることも出来ます。

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