第1部分 第2部分 Fuga a 3 Soggetti
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Fuga a 3 Soggetti
第3部分(193〜233(239)小節、中断)


冒頭に第3主題が示されます。明確な対主題は見られません



主題に続いて、第1部分に見られたモチーフAが示され、
テノールとアルトがゼクエンツをなしています。
続く201小節〜のソプラノの主題や、203小節〜のバスの応答にも
モチーフAが続けて示されています。

210小節〜のテノールの主題に伴って、211小節〜のソプラノに、
変形された第1主題の断片が反行形で示されます。



また213小節〜のアルトには第3主題の反行形が示されていますが、
16分音符が欠落しています。のちに222小節〜のバスにも
第3主題の反行形が示されますが、こちらは更に断片的です。

217小節〜には第3主題のストレットが見られます。
2つの主題にはそれぞれ類似した対旋律が伴っています。
下の楽譜のアルトとテノールに青い音符で示したのがそうです。



言わば2重カノン風の様相を呈しています。

225小節〜にも第3主題のストレットが見られます。
225小節〜のテノールに示された第3主題は、
シンコペーションにより変形されています。



シンコペーションによる変形主題は、第1主題にも見られます。

233小節〜では、これまで示された3つの主題が結合されるのですが、
出版譜には233小節の1拍目までしか印刷されていません。



以下に示す3主題の結合は自筆譜にのみ見られるものです。
(上の演奏ではこの部分を省いています。)


第2主題は頭に一音追加されています。

どの主題も、最初に呈示されたのと同じ声部に示されています。つまり、
第1主題は曲の冒頭と同じバスに、第2主題は114小節と同じアルトに、
第3主題は193小節と同じテノールに、それぞれ呈示されているのです。
最後の239小節には第2部分で用いられたモチーフBが示されています。

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