第1部分 第2部分 第3部分 Contrapunctus8
主題一覧 概要一覧 分析室1 分析室2 トップページ

Contrapunctus 8 a 3
第4部分(147〜188小節)


第1、第2、第3主題を結合して呈示されます。
125小節〜や131小節〜では、まだ不完全な形で示されていた
第2主題が(第3部分)、この主題結合において完全体となります。

さらに、第1主題にも新たなモチーフが付加されます。
下の楽譜の151小節のソプラノと、156小節のアルトに
Cと記したモチーフがそうです。



ただしこのモチーフCは必ず第1主題に伴うわけではなく、
158小節〜や182小節〜の主題呈示には見られません。

164小節〜にはゼクエンツが見られます。青い音符で示した
アルトのモチーフを、反小節遅れでソプラノが追いかけています。
それにあわせてバスが別のモチーフを反復しています。



このゼクエンツのソプラノとアルトのモチーフは
先のモチーフCの装飾変形と思われます。

174小節〜にもゼクエンツ風のモチーフ反復が見られますが、
こちらはモチーフCそのものが使われています。
174小節のバスのモチーフCは第1主題に続いて示されます。



曲の節々に16分音符による激しいフレーズが見られますが、
最後の主題呈示の前に、もう一波乱あります。
こうした即興的なフレーズが、この曲を特徴づけています。



曲の最後の和音は、第1部分の最後の和音とほぼ同じです。
ただしアルトは第1部分が f、第4部分が f# です。
これはおそらくシンメトリーか回帰性のアピールを意図したもので、
Contrapunctus11では、それがより明確な形で表現されています。



ちなみに、第1部分、第4部分のどちらも主題呈示回数は5回です。

第1部分 第2部分 第3部分 Contrapunctus8
主題一覧 概要一覧 分析室1 分析室2 トップページ