名古屋第6次訴訟における私の軌跡  原告 毛 利 正 道

原告兼弁護団として、判決に臨んだ

法廷のあちこちからすすり泣き、そして拍手。報告集会は拍手・涙・大歓声の連続。

この判決は、自衛隊のイラク派兵を違憲違法と断ずるともに、平和的生存権が、基底的複合的具体的な憲法上の権利であり、その侵害に対して法的救済を求めることができると明言した。

イラク撤退を求める最有力な力になるとともに、9条破壊法である恒久派兵法や明文改憲を阻む大きな力ともなる。自民党の恒久法案は、現在自衛隊がイラクでやっている「安全確保支援活動」を超える「安全確保活動(米英軍の掃討作戦)」まで自衛隊が「非戦闘地域」でできるとするもので

あるが、高裁判決は現在自衛隊が行っている「安全確保支援活動」ですら9条違反とし、しかも「戦闘地域」で有ることは明らかでイラク特措法にも反するとし、「非戦闘地域」概念で合憲を図ろうとする政府の意図を打ち砕いた。いずれの点でも、恒久法が合憲になり得ないことを裏付けた。

 私は、まる4年前に「自衛隊をイラクから撤退させなければ人質を殺す」と宣告された邦人拉致事件の時に、我が身を引きちぎられる痛みに駆られ、不眠不休必死になって闘った。その気持ちから山梨の450名による同種訴訟の代理人になったが、全申請証人を却下し最終弁論もさせずに結審し、逃げるように早足で退廷した裁判官に怒り心頭に発し名古屋訴訟の原告に志願。地裁高裁併せて法廷で6回口頭陳述させていただいた。

原告として人生初めて提訴した事件での判決が、あまりにも歴史に残る画期的なものとなり、感無量である。日夜懸命に尽力された名古屋弁護団・原告団事務局、そして勇断をなした3名の

裁判官に心から敬意を表する。

 

信濃毎日新聞

岡谷市の弁護士、毛利正道さん(58)も、原告の一人として参加。「判決は自衛隊海外派遣

の恒久法制定を阻む強い力にもなる」と話した。

長野日報

原告の一人、毛利正道弁護士(58)=岡谷市=の話

自衛隊のイラク派兵を違憲違法であると断ずるともに、平和的生存権の侵害に対して

法的救済を求めることができると明言した画期的な判決。

自衛隊のイラクからの撤退への大きな力となり、海外派遣の恒久法、明文改憲を阻む

強力な力にもなる。

 

法廷での毛利原告本人口頭意見陳述=陳述書 名古屋地裁 2006525

http://www.haheisashidome.jp/shiryou/6m_tinzyutusyo.pdf

関連

ほとんどすべての裁判で、このような裁判官論をさらに発展させつつ裁判官に迫るべきではないか

http://www.jlaf.jp/tsushin/2006/1203.html#08

私が原告になる契機となった甲府訴訟での「早足で逃げる裁判官」

司法の自殺行為―自衛隊派兵違憲山梨訴訟が結審

http://www.news.janjan.jp/living/0508/0508030323/1.php

http://www.melonpan.net/letter/backnumber_all.php?back_rid=386833

私が甲府訴訟の代理人になる契機となったイラク邦人3名拉致監禁事件

世界の非常識  イラク人質事件での日本の対応

http://www1.ocn.ne.jp/~mourima/hitojiti.html

           身を引きちぎられる思いで

http://www1.ocn.ne.jp/~mourima/inotizuna.html

 

米軍レイプ家族皆殺し事件原告準備書面(6)2006年7月11日  法廷で毛利口頭陳述

http://www.haheisashidome.jp/shiryou/6zyunbisyomen6.pdf

 

−イラク帰還自衛隊員6名自殺 これ以上、自衛隊員を窮地に追い込むべきではない

原告準備書面(7)2006年9月22日  法廷で毛利口頭陳述

http://www.haheisashidome.jp/shiryou/06zyunbisyomen7.pdf

 

自衛官の生命を海外で奪うことは決してあってはならない

法廷での毛利原告本人口頭意見陳述=陳述書 名古屋高裁 2007 年3月15日

http://www.haheisashidome.jp/shiryou/kousosin/k03_tinzyutusyo_m.pdf

 この時の様子

http://www.yuuai.sakura.ne.jp/home4/iraq.html

http://blog.livedoor.jp/hsmt55/archives/50845550.html

 

イラク派兵が、改憲の露払いでもあったことがあきらかになった

法廷での毛利原告本人口頭意見陳述=陳述書 名古屋高裁 2007 年5月24日