若い世代が多数参加  「すわこ文化村」のCocco上映会

     09年8月2日  岡谷市・諏訪湖ハイツで

報道記事    感想全文(参加者のアンケートより)

 

 NPO非営利活動任意団体「すわこ文化村」(毛利正道代表理事)は、2日に第2回企画「大丈夫であるように〜Cocco終わらない旅」上映会を開催し、若い世代中心に90名が参加した。沖縄で生まれ育ったシンガー・ソングライターである彼女は、米軍基地予定地の辺野古の海で親子のジュゴンが連れ添って泳ぐ姿に触発されて「ジュゴンの見える丘」を発表、2007年11月からはデビュー10周年を記念して全国ツアー「きらきらライブ」を実施。そのなかで登場する、青森県六カ所村の核再処理施設、原爆ドーム、「ひめゆりのおばあ」たち…ツアーに密着取材した是枝裕和監督作品(107分)。

 

「すわこ文化村」が、映画会終了後に公表した参加者のアンケート結果によると、回収された24通のほとんどすべてが若い世代によるもので、そのいずれもびっしりと書き込まれていた。一部紹介する。  全文はこちら

 

・一度だけでは拾いきれないほど、たくさんのものをもった映画だと思った。彼女と接していると自分が透き通っていくような

・全国の様々な問題が取り上げられていて、とても考えさせられました(23才女性)。

・Coccoさん、どうか、ひとりで背負わないで。ゆっくりと、時には立ち止まっていいと、言ったのはあなたですから。私は無力感も感じますが、仲間もいて、それでも何とか出来ることもあると思ってやっています(女性)。

・(辺野古の浜で)有刺鉄線にていねいにていねいに短冊を結んでいくCoccoの手が印象的でした。私にも何かできることはないのか、家に帰ってゆっくり考えたいと思いました(箕輪町・女性)。

・一番悲しいと思ったのは、自分とは関係ない、自分が良ければいい』と思う自分。小さな力であっても、自分の想いを外に発信していくことは凄く大切なことだと思った(茅野市・女性)。

・商品ではない、消費されるだけでない歌の『ことば』の力を感じた(男性)。

・Coccoの映画と聞いて見に来たが、メッセージ性のある映画で、結構自分のなかで重たいものがあった。しかし、このような機会でないと見ることもなかったかも知れないし、非常に良かった。自分も平和に生きているだけでなく、何かしなければと感じた。

・沖縄の悲しい傷跡や今までこの国が受けてきたことは、例え戦争を知らない私たちの世代やこれから生まれて来る子どもにも伝えていかなければいけないことで、決して忘れてはならない事実なんだと思うと、とても強い責任感と使命感を感じました。

・東京に行けないと見れないと思っていました。是枝監督が大好きで、Coccoの絵本もすきで、映画もすばらしくて、幸せです。心から感謝しています。諏訪地方に、このドキュメンタリーを上映する有志が存在することに驚き、感動しています(50才男性)

 

毛利正道代表理事は、次のように語っている。

終始泣いていた人が何人もいた。見終わった若人が、アンケートコーナーに大勢陣取り、長い時間をかけて用紙にびっしり書き込む様は異様』で、そこにエネルギーを感じた。会場で、私とたった二人だけで『交流会』をした女性は、初対面の私に堰を切ったように『母を自殺で亡くし、自分も自殺未遂、過食症、拒食症などぼろぼろになったけれど、今は支えてくれる人と結婚できた。Coccoが沖縄を好きであるように、私もこの諏訪の地をよく知りたい』と話してくれたし、受付付近でも話したそうな人が何人もいた。Coccoを見てなにか解放されたという感じだった。

この映画を渋谷で2回も見てしかもここ諏訪でぜひ上映会を開きたい、と思ったのは、『自己責任論』でがんじがらめになっている若い世代にぜひ見てもらい『ゆっくりでいいんだよ』『まるごとの私がステキなんだ』と思って欲しかったため。それだけでなく、Coccoが自ら何度も挫折しながらも、それでも『大丈夫であるように』『生きろ、生きろ』と多くの若者たちに投げかける、その姿勢に若い世代が共感しているということを、若くない世代にも分かって欲しかった。保育園前で8回チラシ入れを私ひとりでやったりしたけれど、こんなにたくさん若い世代から見てもらえて、Coccoの上映会をやりたくてすわこ文化村』を結成したいと思った私としては本望です。また見たいという人が何人もいましたが、今度は、思いきって若い世代だけで主催してみてはいかがでしょうかね。私も手助け程度はしてもいいかな」。