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あなたは、生活が根底からくつがえる憲法大改造を認めますか 07.6.17 弁護士 毛 利 正 道 慎重審議を求める国民多数の意思に逆らって、改憲手続法が強行採決されました。自民党の参院選方針どおりに推移するとすれば、3年後の2010年に、憲法改正の是非を問う国民投票が行われることになります。しかも、その改憲手続法たるや、財界挙げてのCMや反対の声を禁圧しねじ曲げる多くの仕組みによって、ごく僅かな国民の支持しかなくても改憲を可能にするというとんでもない代物なのです。 内外数億人に上る戦争犠牲者の血と涙から創られ、60年間にわたり直接の戦争がなかった日本を築いてきた日本国憲法を、そんなに簡単に変えてしまって良いのか。取り返しがつかないことのないよう、国民みんなでしっかり考えていきたいものです。これまでに、内閣の中心を占める「戦前派」と自民党が出している憲法改造案が、国民投票で成立してしまうと一体どんな世の中になるのか、見てみましょう。 憲法が改造された後の姿 @ イラク戦争のような間違ったアメリカの戦争にドンパチ武力で参戦し、イラクのイギリス軍のように軽く150人を超える自衛軍(日本軍)が戦死することになるでしょう。 A 国内では、軍事費がグーンと増え、その分、暮らしや教育にまわす予算を削られ、それでも足りずに大増税が待ちかまえます。日本は、今でも世界第 B 入隊すると実際に戦場に送られるとなると、軍隊への入隊を志願する青年が簡単には集まらないと思いますか。ところが、アメリカでは、派遣社員などのワーキング・プアが給料と資格を求めて志願していますし、それでも足りないとなると、高校から軍隊に届けられる名簿で、貧しい家庭の子どもにすさまじいリクルートがなされるのです。 C 「戦前派」が作った改憲案では、天皇を元首にするだけでなく、首相が国家非常事態緊急措置権を持ち、靖国神社を国有化できるようにもなります。「わが国古来の美風としての家族の価値」の尊重の名で、女性・子どもに人権がなかった戦前の再現が狙われます。さらに、社会保障をして欲しければ国民がその費用を負担しなさいという「社会的費用負担責務」をわざわざ設けるというのです。「高負担・低福祉」を憲法で認めるのです。世界に誇る生存権(憲法25条)も紙切れ同然になるでしょう。何につけても「国民の責務」が強調されます。こんな戦前のような社会に戻りたいですか。 D 自衛隊が、イラク派兵反対・消費税・年金・医療費・春闘などの集会・デモに隊員を紛れ込ませて、住民やジャーナリストなどを監視スパイしていたというとんでもない事実が明るみに出ました。改憲で軍事を公然と認めるとなると、「軍事活動(例えば避難訓練)を進めるためには、これに反対する国民を監視すること当然」との声が強くなるでしょうし、また、「軍事秘密」を保護する必要が高まったとして、その秘密(実際は、秘密とも言えないものがほとんど)に接近する国民を処罰するための監視も強化されるでしょう。「戦争いやだね」と言うだけで検挙された、もの言えば唇寒しの戦前世界の再来です。本当にこれでよいのでしょうか。 生活実感を伴う憲法運動を展開しましょう このように、憲法が変えられるということは、そこで生活する全日本国民の暮らしが大きく変えられ、戦争を好み、ほとんどの国民が不自由と貧困であった戦前の日本に戻されようとすることなのです。9条も大切ですが、日本国憲法全部が大切なのです。そのような日本にしないために、生活実感を伴う「憲法を守り生かす運動」を展開しましょう。 |