■ UNISON RESEARCH  Simply Phono用 電源製作

UNISON RESEARCH製の「Simply Two」 と、「Simply Phono」の組合わせで使う場合には、何も困らないのですが、
他のアンプと、「Simply Phono」だけを利用する場合、別売り電源が必要になります。
(電源が専用端子なので)

フォノイコライザー(Simply Phono)を、他のアンプでも利用出来るように電源部を自作したいと思います。


「プリメインアンプ(Simply Two)」 と、「フォノイコライザー(Simply Phono)」


別売りの「オプション電源」が安く入手出来れば良いのですが・・・
(写真は、カタログから抜粋)

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▼試作回路の製作▼

先ずは、プリメインアンプ(Simply Tow)の専用電源端子4pinの動作中の電源電圧を調べました。
ただ、試作と言っても真空管系には全く無知なので、詳しい人にお願いをして参考になる電源部分を作ってもらいました。


これが試作で作ってもらった電源部です。

試作機を見ながら回路図を書きつつ、更に、今回作る電源用に、
メイン電源のディレイ回路や、LED点滅回路を追加しました。

Simply Phonoの電源コネクターに合うメスが見当たらないと回路を作っても接続出来ないので、ちょこっと調べてみました。
特殊なコネクターだと思い込んでいましたが、DINの6ピンタイプの3pin/6pinが抜かれているだけでした。


このデザインは珍しいですが・・・

DIN規格の6ピンと同じ大きさで、同じ配列でした。

▼製作開始▼

先ほど作った回路図を元に電源部分の製作を開始します。

ヒーター電源用のトランスをケースに固定する枠をアルミで作りたいと思います。

普通だったら、既にトランス側に固定用のネジ穴が加工されているハズですが、
今回は、ヒーター電圧にピッタリ合うトランスを在庫から探したら、それがソニー製のACアダプターだった為、
樹脂ケースから出してしまうと固定する方法がないので、アルミで枠を作ることにしました。


曲げ機でトランスサイズにアルミ板を曲げます。

こんな感じの形状にしてから・・・

トランスがズレないように角を更に曲げます。


試しにトランスを取付け

コンセント部分が邪魔なのでカットします。

カットした部分を絶縁して完成

▼ケース表面の文字入れと、穴あけ▼

ケース表面は丁寧に作らないと満足度が左右されるので、慎重に位置決めやデザインを考えます。


マスキングテープを貼ってから正確な位置を決定

テプラ用ソフトを利用して文字を配置します。

ケース表面の文字入れは「テプラ&クリアデカール」の組合わせがベストなので今回も採用することに・・・

ただ、愛用していたWave「クリアデカール」が生産完了になっていたので、後継の「NEWクリアデカール」を購入したものの、
用紙の仕様変更があったらしく、テプラには対応しなくなってしまいました。
(文字がカスカスに擦れてしまう)

まぁ、元々、「クリアデカール」はアルプスのプリンター用に作られた用紙なので文句も言えませんが、残念です。

渋々、旧クリアデカールの残りを使って作ってみました。 (最近だと、MYK社の「クリアなデカール」が代用できます)


メーカーロゴを金色テプラで再現しました。

クリア塗装してあるので、キズにも多少強いです。

裏側にも各端子部分に文字入れをしました。

▼組立&ハンダ付け▼

今回、ケースに利用したのは、タカチのアルミ放熱ケース「AWA8-8-26SS」です。
そのオプションパーツとして販売している「AWC型アルミ取付ベース(AWC9-28)」を利用して
各パーツをガチっとネジ止めしたいと思います。 


アルミ取付ベースに穴あけをします。

電解コンデンサや電源トランスをネジ止めします。


セメント抵抗や、ダイオードブリッジなどをハンダ付けして
各配線を絶縁しながら配線をします。

ヒーター電源より、メイン電源は10秒ほど起動が遅くなるように
SSRを使ったディレイ回路を別途基板で製作しました。

ディレイ回路は、後々微調整が簡単なPICを利用したので、電源用のLEDも点滅〜点灯するような動作もします。
ちなみに、PIC用にAC100VからDC5Vにする電源が欲しかったのですが、省スペース化をしたかったので、
トランスレス電源(コンデンサ/抵抗/ダイオードブリッジ/ツェナーダイオード等の組合わせ)で作ってみました。


全てのパーツを取付けると結構ギリギリサイズでした。

300Vくらい流れる部分には絶縁対策をします。


アルミケースに組立てた基板をすーっと入れます。

電源スイッチを取付て脱着可能な配線にします。

ケース内の基板と配線をしてフタを閉じます。

■動作チェック■

組上げが出来たので、各ピンに定格の電圧が出ているかテスターでチェックしてみます。


メイン電源は、無負荷でDC317V程度でした。

ヒーター電圧は、無負荷でAC 7.9Vくらいでした。

無負荷の状態なので数値が高く表示されていますが、フォノイコライザーを接続した時に丁度良い電圧になります。

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フォノイコライザーと問題無く接続出来ました。

電源スイッチを入れるとLEDが点滅〜点灯します。

ケースにメーカーロゴがあると、製品っぽくなりますねぇ〜

6DINコネクタで電源供給する仕組みです。
(3pin/6pinは未接続)

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■完成■

メーカー純正のオプション電源よりも高級感が
出たような気がします。(個人の感想です)

これで、フォノイコライザーが
独立して使えるようになりました。

音質的にも問題がないようです。

自己満足度 ★★★☆☆

注意*毎回のことですが、製作依頼は、一切お断りをしております。 2個目は作っていても全然楽しくないので・・・ (メールを送る前にコチラをお読みください)

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