■オリジナルマインド「KitMill CIP100」ちょこっと改造への道のり


詳しい仕様などはコチラをご覧ください。
「Maker Faire Tokyo 2012」に参加したことで、
それなりに新しい収穫がありました。

今まで高いと思っていた「基板加工機」と「レーザー加工機」が、
意外とお手軽な価格まで下がっていて、イベントの最中からずーっと
購入を検討をしていました。レーザー加工機で基板も加工出来れば、
一石二鳥なのですが、低価格なレーザー加工機では無理のようなので、
先ずは直ぐに役に立ちそうな「基板加工機」を購入してみました。

オリジナルマインド(ORIGINALMIND) KitMill CIP100

本体の他に基板加工用のエンドミルや生基板など同時購入したので
合計で21万円程度でした。安いか高いかは今後の活躍で決まります。

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▼先ずは組み立て▼

「基板加工機」は完成品ではないので、ダウンロードした「マニュアル」を見ながら組み立てをします。
ダンボール3箱にパーツが丁寧に梱包されて送られてきました。(組み立てに必要な6角レンチなどは別途用意が必要とのこと)


ステッピングモーターやステンレスの棒など・・・

ネジ類など部品点数は結構多いです。


丁寧に調整しながらZ軸の組み立てをします。

X/Y軸の組み立ても出来上がり

ステッピングモーターなどに配線をします。


制御コントローラー TRA100

基板加工専用CAMソフト(ORIMIN PCB)
組立てた加工機本体からのモーター類の
配線を「制御コントローラー」を接続します。

CAMソフトをパソコンにインストール後に
添付されていたサンプルデータを使って
基板加工機のテスト動作をさせてみました。

グリスを塗っていなかったので、
多少動作音が目立っていましたが、
グリスを所々に塗って改善しました。

それにしても、組み立てマニュアルは
62ページもありジックリ文章を読まないと
勘違いして組立てることが多々ありました。

問題なく加工が出来るような状態になったものの・・・ 基板加工機の横に置いてある「制御コントローラー」が意外と邪魔だったりします。
ステッピングモーターなどの配線が短いので、加工機の直ぐ隣にコントローラーを置くことになるのですが、
配線ケーブルが太くて融通が利かないのと、ケーブルがグチャグチャになるのも気分的に嫌だったので、
基板加工機に何とかコントローラーを取付け出来ないか検討してみることにしました。(基板加工する前にこんな作業があるとは・・・)

▼制御コントローラー用の固定アダプタの製作▼

コントローラーの固定位置を検討してみたところ、加工機の右側だと電源ボタンを押しやすく、
X/Y/Z軸の動きにも邪魔にならなくて良さそうなので簡単な追加パーツを作ってコントローラーを固定します。


身近にあったユニレート板を利用します。(既に穴あけ済)

L型にネジ固定します。

逆側はこんな感じです。


加工機の右側です。

正面透明カバー用のスライダーを
固定しているM3ネジと、
タイマウント用のM3ネジを
15mmの長さのネジに変更して、
自作したL型パーツを固定します。


こんな感じにネジ止めします。

制御コントローラー取付け時に邪魔にならない
ように、ナットは奥で固定されています。

▼エンドミルの収納▼

制御コントローラーを縦に固定することで上面(USB接続側)のケーブル出入口は利用しなくなったので、
エンドミルとエンドミル交換用の6角レンチを収納できるスペースに利用します。


ペラペラなアルミ板を小さくカットします。

アルミ曲げ機でケースのサイズに曲げます

こんな感じの形状に曲げました。


6角レンチを収納出来るケースを自作

コントローラーのココに曲げたアルミ素材を入れます。

こんな感じにスッポリ固定出来ました。


両面テープでコントローラーを固定します。

交換用エンドミルが3本収納出来ます。
1.5mmの6角レンチも横に挿してあります。
USB端子も上面になったことで抜き差しが楽です。

裏側はケーブルがスッキリと隠すことが出来ました。

基板加工機が一体化したことで移動(移設)が楽になり、配線類がスッキリして気分的に良くなりました。

▼アルミハンドル▼

X/Y軸はステッピングモーターを使わないと移動出来ないようで、キットを組み立てている時から不便だと感じていました。
USB接続して専用のソフトを起動するとパソコンキーボードの方向キーで動かすことは可能ですが、
Z軸のようにアルミハンドルを使って手動で動かすことが出来るのは、
とても楽で直感的に使えるので、X/Y軸にもアルミハンドルを取付けしたいと思います。


X軸にはアルミハンドルがありません。

Y軸側も同様でアルミハンドルがありません。
オリジナルマインドでアルミハンドルを
別売りしているのですが、
残念ながらCIP100のX/Y軸用には
寸法図から見ると合わないようです。

他で市販されているモノを探すより
自作したほうが早そうなので
所有しているパーツを利用して
アルミハンドルを作ります。

▼アルミハンドルの製作▼


ジャンクで購入したラジコンパーツを利用します。

先ずは、アルミ棒を15mm程度にカットします。

エンドミルで表面を綺麗にします。


4.2mmのドリルで穴あけをします。

タップを使って5mmのネジ穴を作ります。

イモネジ用に横から穴あけをします。


5mm/4mm/3mmの穴の開いたアルミ素材

何のパーツか解りませんが邪魔なピンを抜きます。

HDD内部のボールベアリングをツマミとして利用


収縮チューブでツマミを保護します。

各パーツをネジ止めして完成です。

元々のベアリングナットを外します。


ベアリングナットとハンドルを交換して取付け

本物と同様にイモネジを使って固定しています

Y軸側も同様にアルミハンドルを取付けて完成です

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■完成■


ハンドルを取付けたことでX/Y軸の移動が手動で出来ます。
ハンドルの有無は結構重大かもしれません。

基板加工機にしか利用しないエンドミルなども
収納場所が出来て紛失することも無さそうです。

一体化した「基板加工機」で満足しています。

裏側の配線もスッキリしています。

今回、改造に掛かった費用は所有していたパーツを利用したので
新たに購入した
ドリル刃程度で240円でした。

高い買い物だったので基板加工機が、今後の「ものづくり」に役に立つことを期待したいですね。

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