■8mmフィルムをDVD化への道のり2 |
▼組立と調整▼
パーツが完成したので、映写機とカメラを取付けて撮影が出来るように調整したいと思います。
こんな感じに、映写機とカメラ部分を固定するパーツの完成です。 塗装も考えましたが、塗料の厚みで高さに誤差が出ても嫌なので断念しました。 |
映写機と、マイクロスコープをネジで固定します。 |
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カメラ用のケーブルは、タイラップで固定します。 |
カメラのレンズ部分は8mm映写機に、ピッタリ入ってます。 |
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フィルムを再生させてズームとピント調整をすると・・・ |
液晶モニター画面に綺麗に8mmフィルムの映像が出てきました。 |
カメラ側の高さが微妙に低いようで、0.03mm程度のシートを自作したスタンドとカメラ本体の間に挟んで調整しました。
この作業をしたことで、画面のド真ん中にピッタリ8mmフィルムの映像が入るようになりました。
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■完成■
これで、テレシネの完成です。
テストフィルムしか実験していないので 自己満足度 ★★☆☆☆ 製作費用は今のところ不明です。 ちなみに、自作したFRP製のスタンド下にある |
大掛りなシステムのようにも見えますが、明るい部屋でも映写が出来るのは魅力です。片付けも設置も簡単です。
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▼8mmフィルムの録画(キャプチャー)▼
取込用のアダプターが完成したので、実際に8mmフィルムをパソコンに取り込みたいと思います。
Hirox KH-2700のS端子出力を、「Canopus
DVStorm-RT」を搭載したパソコンで「Storm Video」ソフトを使ってキャプチャー後に、
grass valley の「EDIUS neo3」を使ってカット編集と色補正と映像の左右反転をしました。(キャプチャー時のファイル形式は
AVI (Canopus DV)です。)
簡単な操作でキャプチャーが出来る 「Storm Video」を利用 |
フィルムを直接撮影すると左右反転してしまうので、 EDIUS neo3の「レイアウター」を使って画像反転 |
フィルムの色補正等は、EDIUS neo3の 「カラーバランス」を利用しました。 |
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「小さいスクリーンに映写した8mmフィルムの映像をビデオカメラで撮影する方法」と、
今回自作したアダプターを使った撮影方法に画質の差があるのか気になったので、同じテストフィルムを2パターン撮影してみました。
A4サイズの用紙に映写して、SONY DSR-PD150でスクリーンを撮影 | 今回自作したアダプターとHirox KH-2700の組合わせで撮影 |
ビデオカメラ(DSR-PD150)のピントとシャッタースピード、ホワイトバランスはマニュアルで調整しました。(明るさだけは忘れてしまってオート)
(スクリーンを直接撮影する場合は、ビデオカメラの性能やスクリーン材質で画質は結構変化すると思います)
マイクロスコープ(KH-2700)側は、ピント、ホワイトバランスのみマニュアルで調整して、シャッタースピードはオートで撮影しました。
両パターン共に、色補正や明るさ調整などが、まだまだな感じですが、もう少し追い込んで調整をすれば良い映像が記録出来そうです。
ちなみに、今回利用したビデオカメラやマイクロスコープだと気になるようなフリッカーがなかったので、
フリッカーに関しては特に改善しないで撮影したいと思います。(8mmフィルムっぽい雰囲気で録画が出来て気に入ってます)
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▼ファンの取り外し▼
↑ファンの回転音が気になります。 |
元々、Hirox
KH-2700の本体側には 今回の8mmフィルム撮影には不要なので、 ただ、実験中に回転音がどうしても気になっていたので、 |
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分解してみると・・・、見慣れたメーカー名がありました。 |
SONYと、Panasonicの夢の共演です。 |
ちなみに、搭載されていた機器は、SONY MVC-FDR3(静止画イメージキャプチャーアダプター)と、
Panasonic GP-KS1000 (Digital Processing Color Microcamera)でした。
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全てコネクター式になっているので独立が簡単のようです。 |
SONYとPanasonicの製品を外すと、こんな感じです。 |
ケース内にあるメタルハライドランプユニット部に供給している電源コネクターピンを抜いてランプとファンを動かないようにしました。
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この部分だけあれば、今回の目的は果たせるのですが・・・ |
MVC-FDR3とGP-KS1000用に電源を用意する必要があるので、 写真撮影後、元のケースに戻すことにしました。 |
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▼検討した結果・・・、機種変更▼
Hirox
KH-2700(DH-2700)には、液晶モニターが搭載されていたのが魅力だったのですが
ピント合わせには、ちょこっと不向きなことが判明したので、
あるルートから極秘に入手したHirox KH-2700R(液晶モニター無し)に機種変更することに・・・
モニターが無い以外は仕様が同じHirox KH-2700Rです。 |
背面端子は全てDH-2700と同じでした。 |
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同様に分解すると同じ機器が入っていました。 |
前回と同様にメタルハライドランプユニット部に 供給している電源コネクターピンを抜いて ランプとファンを動かないようにしました。 カメラ部は同じ機種が対応しているので |
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▼RGBケーブル自作▼
カメラから出力されているS端子はキャプチャーボードに直接接続したいので、トリニトロンモニターにはRGBで接続します。
D-Sub9PinのRGBピン配列が不明なので、信号をオシロで調べてからケーブルを自作しました。
(ピン配列を調べた結果、R/G/B/SYNC/GND以外にVIDEO(コンポジット)信号も出力されていました)
これはD-Sub9Pinオスです。 |
BNC端子付きのケーブルと組合わせてケーブルを自作 |
SONYの14型モニターのRGBとVIDEOに接続 |
これで、S端子でキャプチャーして、14型トリニトロンモニターを使ってRGBとVIDEOで映像確認が出来るようになりました。
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今回自作した方法で、それなりの成果(画質)が出たので、後日、紛失中の8mmフィルムを探してDVD化をしたいと思います。
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■追記■ 2018年2月23日
探していた、8mmフィルムがやっと見つかりました。本当は、もう少し早く見つかって欲しかったですが・・・、
当時の撮影機 フジカシングル8 P100 です。 |
映写機は、FUJICASCOPE M25です。 |
心配していたフィルムの程度も良かったです。 |
自作したテレシネアダプターで全ての8mmフィルムを 無事、AVIファイル化出来ました。 その後、各映像をイベントごとに編集&DVD化してから、 昭和40年(後半)〜昭和60年(前半)までの映像なので、 |
ちなみに、フィルムには音声が入っていないので、8mmフィルム映写時の「カタカタ音」を、PCMレコーダーで生録して、
DVD編集する際に、フィルムの巻取り音〜カタカタ音〜フィルムが終わる時の空回り音を、映像に同期させて当時の雰囲気を再現しました。
この苦労した編集作業を、多分、親戚や近所の人は気付いてくれないでしょうが、次の世代へ残すことが出来ました。
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