煙突がクランク状(垂直⇒水平⇒垂直と言う連続)になっている場合があります。すると、内部、特に立ち上がり部分(水平⇒垂直)でカルマン渦(ウィキペディアで参照)が発生します。これは後述の「速度エネルギーの摩擦損失」の原因すなわち「煙突詰まり」や「煙突火災」の原因になり、大変危険です。
全体の高さ(煙突の高さ)をH (m)、外気の比重量をγa (Kg/m3)、煙(混合気体)の比重量をγg
(Kg/m3)、外気の平均絶対温度をTa
( °K)、煙(混合気体)の平均絶対温度を Tg (°K)、混合気体の外気に対する比重をσとし、混合気体が静止しているものとして導き出される理論通風力Z1 (mmAq)は、次式で与えられます。
Z1 = H×(γa−γg)
mmAq
= 353×H×{ (1/Ta)−(σ/Tg)}
mmAq
有効通風力Zは、Z1から、混合気体の流速に相当する速度エネルギーの摩擦損失を引いたものになり、次式で与えられます。
Z = Z1 − (ω2/2g)・γg − λ・{(H・ω2)/(d・2g)}・γg mmAq
上記の式から、通風力は、その装置の高さに比例していることが分かります。よって、煙突はできるだけ高くすることが望ましいことになります。また、この式から比重量や温度も大きく関係していることがわかりますから、従来のストーブには二重煙突が必要になります。ところが、煌は、シングル煙突で十分で、カルマン渦の影響を受けづらいのです。ときには、地理的な条件が悪く、屋根に沿って下降気流が頻繁に起きている場合があります。このようなケースでは、さすがに煌も威力を発揮できません。煌を設置する場合には、専門の担当者が事前に調査して、最適な煙突設計を行います。また、既にストーブをお持ちの方で「我が家のストーブは、ときどき何か燃え方がおかしい日がある」ようでしたら、気軽にご相談下さい。煙突が詰まる原因には、この他に、燃焼効率が悪かったり(空気が隅々まで十分に行き渡っていないか、不足気味だったり)、煙の排出速度が速すぎたり、薪の含水率(湿り気)が高すぎたり(一般に切り倒してから「ふた夏(一年半?)」自然乾燥させた薪が最適とされていますが、煌は最低三カ月自然乾燥させれば十分です)と言ったことが原因になっています。煌は生木でも燃やせます。
All we are saying is
“Give the earth a chance. Love and save the earth.” Lab72