医学への窓口



   日本の医学の歴史は明治維新以後、近代医学の流れの中で大きな転換点を迎え、今日、21世紀を迎えて大きな転換点にたっているものと考えられます。
ひところは感染症の時代が終わったなどということがしばらく前によく言われていましたが、今日の状況をみると決してそんなことはありません。
HIV感染症のような新しい感染症が登場しそれらに対して日々多くの人たちによって研究が進められています。平成13年のアメリカでのテロ事件の後、炭疽菌、天然痘などの感染症についての危機感が言われており、これもまた新しい時代の感染症の恐怖を迎えています。
臓器移植などの移植医学は遺伝子医学の発展とともに大きく発展しています。ES細胞の利用、再生医学など研究は日々とどまるところはありません。人間のDNAの解析もほほ終了し、今度はその応用の時代に入ってきているといわれています。
遺伝病の研究、生活習慣病の遺伝子レベル上での研究がどんどんと進んでいっているようです。いつも私たちが憂慮している医学、医療における倫理的側面の充実が常に問題となるところです。
血管に対する技術的な進歩により、循環器医学の発展、脳血管疾患に対するの医学の発展も進んでいます。
生殖医学についても同様に技術的な進歩とともに、大きな展開がやってきています。
これらのことを一つ一つときほぐしながら、医学を実践していくことが今日の医学者の使命と考えますが、困難な問題をかかえながら、課題に立ち向かっていくことが必要です。
西洋医学と東洋医学の問題についても昨今は交流がますます必要になってきているようです。代替医学として今日ふたたび様々な東洋医学などが脚光を浴びてきています。私たち医療の実践するものにとっても有用なものとして捉えなおしていくことが必要になっています。この面ついても研究が深まっていくことを期待しています。
様々医学的な問題が噴出してきており、これらのことを整理して一般人たちが議論に参加できるようになることが必要不可欠と考えます。研究者の独善で、ことがうまく運んだためしはありません。常に普通の人々が目をひからせていくために私たちは情報を整理していく努力を続けていくことが必要と考えています。

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