(昔の湯河原温泉。明治時代中期。ままねの
湯がしっかりと記載されている。)

 湯河原というのは、神奈川県の一番西側で、
小さな川を越えると熱海市になるというみ
るか
らに危うい場所で、そういう所為か、温泉には
つきものの総湯とか元湯がなくなって
しまって
いるのです。

 駅前の観光案内所でいろいろ聞きましたら、
温泉場というのが、昔からの中心地で、そ
こに
「ままねの湯」というのがある、と聞き、バス
10分、料金で210円も払って行ってきました。

「ままねの湯」について詳しくは次を参照のこと。http://www.asahi-net.or.jp/~ue3t-cb/spa/mamanenoyu/mamanenoyu.htm

温 泉 の 楽 し み

                    2007/05/26

 見てください。この人たちは、老人で、右側
はいいところの旦那という感じの人なので
すが、
二人とも「温泉に浸かって酔っ払っているので
す」。湯温が
43度から46度という熱めに設定さ
れているので、二分と入っておられず、浴槽の
縁で茹で上がった身体を冷まし
ているのです。
左の人はお茶のペットボトルを持ち込んで、そ
れをちびりちびり飲みなが
らの冷ましを実行し
ておられます。

 そもそも源泉はすぐ足下で湯温が83度もあり、
加水しないため、放熱装置で湯温をさげ
なけれ
ばならないのですが、下がりきらないので、こ
うして長時間温泉と付き合う結果に
なるらしい、
のです。

 平均して一時間の入浴時間が普通で、湯上り
には、近くのなんでもやへ立ち寄って、ア
イス
を食べるのです。

 このように温泉に一時間も浸かれば、体中の
老廃物は外へ出ていきますよね。これは昔
から
ある日本の老人の健康法だと、思いました。

 これであと10年間も生きなければならな
い、となると、目の前が暗くなるような気
もし
ますが、逆に考えれば、これからは老
人の時代だから、「俺は遊べるだけ遊ぶぞ」
とか、「子
孫に美田を残すと子孫が育たぬ
から、金はすべて俺が使い切るぞ」とか、
「世界はすべて周
遊するぞ」とか、計画は
いろいろ立てられる。

 私がすでに実行している計画は、日本中
の温泉に入って温泉博士になるぞ、という
壮大
な(?)計画で、これは着々と実行し
ている。

 しかし、根が「けち」なものだから、泊
りでは行かない。温泉はすべて日帰りなの
であ
る。

 長野県の下諏訪温泉には「旦過の湯」
というのがあって、ここも同じ思想で、
高温温泉
の浴槽です。老人たちがぐうた
らぐうたらしているように見えますが、
実は歳をとってか
らの健康法を実行して
いるのです。
http://www.simosuwa.com/

 湯河原温泉はこの「ままねの湯」が一
番だと思いました。隣に上野屋というの
があって
300年の歴史があり、昔は水戸
の光圀公も入られた、というのですが、
1,000も出して入ったお湯は上品なだけ
で、健康法には役立たないのではないか
な、と感じました。

 私は円覚寺の奥庭へ行って、お庭の写生
をしたのですが、一晩
KKRで泊って、次の
日も
またスケッチというのは、あまりにも
オーバーなので、私は先に失礼して、神奈
川県の湯
河原温泉を探訪することとしまし
た。

 行きがけに小田原へ寄って、駅近くの小
田原城を訪ね、
鈴廣の蒲鉾を二本買いまし
たが、
その値段の高いことにびっくりしま
した。

(ままねの湯。路地裏みたいなところにひっそりとある。)

 皆様お元気のことと存じ上げます。
 今回は温泉だより。

 最近、私はすこし身体の変調を感じるように
なりました。

 仕事をしていた時代にもこのようなことはあ
ったもので、その当時は「はめまら」が来
た。
まず、歯が砕けていき、次が目がかすみ、最後
にあれが働かなくなる、というのを総
称して
「ついに俺もはめまらか」などと自嘲気味に語
っていたものですが、どうやらこの
凋落傾向も
本物になってきたようで、


        
細かい字が読めないようになってきた。
        思わぬところで、躓いて転ぶ。
        布団から立つのが億劫になる。

などと現象的な老いぼれ傾向が顕在化してきま
した。

 くだらぬおしゃべりをながながとして申し訳ありません。


 では皆様、ご機嫌よう。

 驚きましたね。ここは江戸時代の温泉の雰囲
気が残っているのです。建物がではありま
せん。
温泉の浸かり方、楽しみ方が残っているのです。

(ここは群馬県の法師温泉、長寿館。いい温泉なのだ
けれど、日帰り貧乏族にはなかなか門戸を開放しない。
金持ちばかり来る温泉になってしまった。)

(隣の上野屋の上品なお風呂。¥1,000もする。)

(小田原城。木造に造りかえるべきだ。)

(円覚寺のお庭)

(群馬県、宝川温泉。1,500もする超高級日帰り温泉
なのですが、造りが豪快で素晴ら
しい。どーんとくる
温泉。お勧めします。)

 先ごろ、5月の18日は天気がよくて暑いくら
いの陽気だったのですが、高校時代の同窓
生の
スケッチ会が鎌倉である、というので参加して
きました。