「 過去からの手紙 」 -990305〜 by.穂積 桂司
■ 第一楽章 〜プロローグ Vol.3 〜
□ 第三話 〜 夏の章 ・ ペディ編 〜
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エディに初めてあったのは、あたしが10歳の時だったの。
その前に、何をしていたのだったか、あたし、どうしても思い出せないの。 エディは、
「前から君のことを知っていたんだよ。とても会いたかった!」
って言ってくれたの。 あたし、とてもうれしかった!
「これからは、僕がずっと一緒にいるからね。」
そう言ったエディの笑顔をみたら、なんだか安心したので。 あたしはまた眠ってしまったの。
・・・どうしてそこが病室だったのか、どうしてあたし、ケガをしてたのか・・・
あたし、今でも思い出せないんだけど・・・。
「交通事故にあったんだよ!」
って、みんなが言うけれど、なんだかチガウような気がして・・・不安になるときがあるの・・・。
・・・どうしてあたし、なにも覚えていないの?・・・
■ 第一楽章 〜プロローグ Vol.3 〜
□ 第三話 〜 夏の章 ・ シズマ編 〜
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我が最愛のイトコ殿。そして大切な家族、ペディ。
彼女に初めて出会ったのは、やはり秋だった・・・。
ペディは、真っ白な病室で眠っていた。白いシーツの上の小さな少女。
ぼくの恩人でもある、あのひとの娘。
・・・いや、そんなこととは関係なく、ぼくは彼女を守らなくては!
ペディが目覚める日をただ待ちながら・・・
彼女の両親の死を告げるべきかどうか、ぼくは考えていた。・・・
〜 to next 〜