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kirigamine no genjyo to miryoku - chisei


霧ヶ峰高原は、主峰車山(1925m)を中心として標高1500m~1900m、東西10km・南北15kmに広がる緩やかな地形で、大部分は草原です。霧ヶ峰火山群は、八ヶ岳連峰とほぼ同時代(約140万年前)に噴火し、大爆発により火口から山頂の部分が吹き飛ばされました。吹き飛ばされる前の山頂は、今の車山の東側にあったと考えられています。なだらかな稜線の美しさは、植物の豊かさとともに霧ヶ峰の魅力のひとつとなっています。

(1) 草原

 霧ヶ峰の草原は、周辺集落の人々が霧ヶ峰を採草地として利用することにより維持されてきた夏緑広葉樹林帯上部から亜高山帯に成立する半自然草原です。
 霧ヶ峰に草原が広がったのは、平安時代以降と見られています。特に江戸時代には周辺集落の農耕用牛馬の飼料や田畑の肥料として草の需要が高まり、全山にわたる本格的な採草が行われるようになりました。この入会地としての利用に伴い、霧ヶ峰の草原が完成されたと考えられています。
 近世以降、霧ヶ峰の草原は、周辺集落の人々の採草と、草の生産能力を維持するための火入れ(野焼き)により維持され、数百年の間に独自の植生が形成されましたが、農業の機械化や化学肥料の普及に伴って草の需要が減少し、昭和30年代の半ばを境に本格的な採草は行われなくなりました。その後約50年が経過した結果、草原に樹木が生えて森林化が進行しているほか、植生の変化が進んでいます。
 霧ヶ峰の草原には、初夏から秋にかけレンゲツツジ、ニッコウキスゲ、ヤナギラン、ノアザミ、オミナエシ、マツムシソウ等に代表される数多くの花々が見られ、なだらかな山の稜線の起伏とともに広がる緑の草原景観とあいまって、重要な観光資源にもなっています。

(2) 湿原

 霧ヶ峰には八島ヶ原湿原、踊場湿原及び車山湿原の3湿原があり、本州最南端の高層湿原で、いずれも一部の樹叢及び周辺の草原とともに国の天然記念物に指定されています。八島ヶ原湿原はその泥炭層の厚さから、約1万年かけて現在の姿になっていると推定されます。
 また湿原の泥炭層にふくまれる花粉を分析することによって、古代から現代までの気候の移り変わりを推測することもでき、学術的にも貴重な資源となっています。
(3) 樹叢

 霧ヶ峰には、草原に浮かぶ島のように樹木が繁茂している原生的な樹林があります。これを「樹叢」(じゅそう)と呼んでいます。車山の北側斜面と尾根を挟んで反対側の茅野市側斜面、強清水の駐車場付近、沢渡上部、物見石下などで見ることができます。
 樹叢が現在まで残っているのは、樹叢内部に大小様々な岩石が露出していたり、洞穴や絶壁があったりして採草には不向きであったこと、また、沢筋や凹地であるため水の条件がよく、地形的に火入れから免れたことなどが挙げられます。このように人手があまり加わらず、自然林に近い状態を保っているので、小動物のすみかにもなっており、霧ヶ峰の本来の自然を知る貴重な手がかりとなっています。

参考文献: ビーナスライン沿線の保護と利用のあり方研究会『ビーナスライン沿線の保護と利用のあり方研究会提言《最終報告書》』平成16年(2004年)3月