作品ギャラリー
神像深鉢
藤内U式 高さ56cm
長野県諏訪郡富士見町 
藤内遺跡出土
井戸尻考古館所蔵展示

この土器は一般的にあまりメジャーではありませんが私が土器の中で一番魅せられている土器です。頭部は蛇紋、肩には鎧のような神の衣装、前に腕が延び容器を抱き、じっと見ていると神への畏敬の念にかられる思いがしてくるのです。この服装を見るかぎり今まで頭の中で描いていた縄文人は毛皮や単純な貫頭衣を着ただけでなく、もっともっとお洒落で衣服に工夫があったであろうことが容易に想像できます。エジプトのファラオのようだといったら閉口されそうですが、この作品を見ていると世界に向かって「これが日本の縄文土器です」と胸を張れそうな気がします。ただの土器や土偶ではかたつけられません、是非本物を見ることをお薦めします。
尚、この背中のデザインで有名な土偶に、山梨県上黒駒遺跡出土で東京国立博物館所蔵の猫顔の土偶や、尖石考古館にも一体、小さな土偶がある。また、私の近くにある破壊された長峯遺跡からも背中に同じ文様を持つ土偶?土器?(半偶半器)が出土した。


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