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獣頭装飾付香炉形土器 |
縄文中期 |
長野県諏訪市 穴場遺跡出土 |
高 21p |
諏訪市有形文化財 |
縄文のランプと呼ばれるこの土器は完形で出土した。この器に火を入れると後ろの丸い穴から光が漏れる。後ろの壁に映し出す様は炎がゆらゆら揺れ幻想的な空間を作り出す。このランプの前で遠い昔どんなまつりごとが展開されたのだろうか。このたぐいの土器は近隣の市町村からも多数出土していて井戸尻、平出、大深山、伊那市等各考古館に優品が展示されている。もちろん私の家の近くの長峯遺跡からも出土しました。 釣手土器と香炉形土器は用途は同じと思われるがデザインの微妙な違いでいずれかの名前で呼ばれている。吊るすか置くかの違いだけではない。この土器も冒頭の名称でなくこの博物館では「蛇体装飾付き釣手土器」と呼んでいる。数ある釣手土器中でもこの土器が制作技術、デザインの複雑さ、保存状態が最高で、縄文のランプを語る時この土器を抜きにしては語れない。
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