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以前の「ひとこと」 : 2015年9月後半



9月16日(水) ブルガリアンソリティア(その1)

 ブルガリアンソリティアという一人遊び(パズル?)を知りました。

 例えば、カードが10枚あったとします。10枚のカードを適当にいくつかの山に分けます。極端な場合、10枚の山が1つでもいいですし、1枚の山が10個でもいいです。ここでは6枚-3枚-1枚の3つの山に分けたとしましょう。

 山をつくったら、それぞれの山から1枚ずつカードを取ります。1枚しかない山は、山そのものが無くなります。取ったカードを新たに1つの山にします。この手順を図1に図示してみました。

図 1

 赤が取ったカードです。山は、大きい順に並べ直すことにします。(6,3,1)が(5,3,2)になりました。

図 2

 同じ操作を続けます(図2)。(5,3,2)が(4,3,2,1)になりました。(4,3,2,1)になると、同じ操作をしても変わらなくなります。

 10枚のカードで始めるとき、最初にどんな山からスタートしても(4,3,2,1)になるでしょうか? また、カードの枚数が10枚以外で始めるとどうなるでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 この「ブルガリアンソリティア」も、ロシアで発案されたもののようです(調査中)。1980年ころのようです。マーチン・ガードナーが1983年に紹介しているらしいという情報をみつけました。






9月17日(木) ナノブロック:NBH_009 イースター島のモアイ像

 9/12〜9/25の2週間分をまとめて更新しているので、いくつかのトピックスを入れ子にして、同じ話題が続かないようにしています。なんだかソフトウェアパイプラインのようだなあと思っています。本当は毎日更新できるといいのですが。

 Wikipediaで調べてみると、「ソフトウェアパイプラインとは、計算機科学における命令スケジューリング方法の一つで、命令パイプラインによる並列化と同じ方法でループ処理を最適化する技法である。ソフトウェアパイプラインはアウト・オブ・オーダー実行の一種であるが、命令の並べ替えがCPU ではなくコンパイラで (手動で行う場合にはアセンブリ言語を用いて)行われる点に違いがある。」とありました。(ちょっとわかりにくい説明です。) アセンブリ言語で手動でがりがりソフトウェアパイプラインを書いていたころが懐かしいです。

 市内のショッピングセンターの文具や玩具のワゴンセールでナノブロックが出ていたという情報を妻からきいて、休日に仕入れてきました。まず作ってみたのが「モアイ」です。

図 1
図 2
図 3

 楽しいです。

<おまけのひとこと>
 今回はナノブロックの建物シリーズのいくつかが半額になっていたので、喜んで4セット買ってきました。ほかの3つもそのうち作ってご紹介したいと思っています。






9月18日(金) 竹のパズル:24本組

 昨日のナノブロックと一緒に、竹のパズルも安くなっていたので買ってきました。

図 1 図 2

 このかたちは木製の精度の良いものも持っているのですが、「くずれの為」と書かれて値引きされていたので、つい買ってしまいました(図2)。図1で、パーツが外れているのが見えると思います。

図 3

 このかたちは好きです。

<おまけのひとこと>
 このところ週末も仕事だったのですが、このシルバーウィーク(9/19〜9/23)は休みが取れそうだと思っていました。が、連休初日の9/19(土)は急遽職場のメンバーに休日出勤してもらわざるを得なくなって、私も午後に会社に行きました。(実際に職場にいた時間はわずかでしたが。)22日(火)も一日休日出勤をします。
 私は組合員ではないので、休日に出社しても手当はありません。それどころか交通費(往復で4,000円くらい)も持ち出しです。うーむ…






9月19日(土) ブルガリアンソリティア(その2)

 先日ご紹介した「ブルガリアンソリティア」の話の続きです。

 ブルガリアンソリティアの安定状態は、k個の山が 1,2,3,...,k となる場合です。1+2+3+...+k を三角数といいます。カードの枚数が三角数ならば、どんな初期状態から始めても、必ず(1,2,3,...,k)という状態で安定します。

 三角数以外の枚数で始めた場合は、安定解に収束せず、周期解(limit cycle)になります。N枚のカードを適当な山に分ける分け方は有限ですから、有限な状態遷移図を描くことができます。例えばN=4ならば、どんな状態から始めても

(3,1)→(2,2)→(2,1,1)

という周期解になります。

 では、5枚ならどうでしょうか? 6枚なら安定解がありますね。7枚ならどんなサイクルになるでしょう? 8枚なら? …これも夜眠れないときとかに頭の中で考えるのに適切な問題だなあと思いました。

 この問題、ちょっとしたプログラムの演習にもよさそうです。文献を探せばいろいろ出てきそうですが、自分でプログラムを書いて実験してみたら面白そうです。大学とかのプログラム演習の題材にどうでしょうか?

<おまけのひとこと>
 ちょっと調べてみると、この問題をいろいろ拡張して検討している論文もあるようです。ちゃんと読んでみたいです。






9月20日(日) 数列の問題

 9月20日(日)の新聞に、クイズのような問題が出ていました。いろいろな分野の問題が出ていたのですが、数学(算数)の問題で、次のようなものがありました。

図 1

 数字がある規則に従って並べられています。□に入る数字はなんでしょう? というものです。

 おそらく答は10だろうなと思って答を見てみると合っていました。でも、説明が回りくどい感じがしました。答えの説明は、「隣り合う数の比が“1/2、2/3、3/4、4/5,…”」という解説でした。ということは□の次は60/7でしょうか。私が考えた解は、□の次は6です。

 □にどんな数を入れても、それを成立させる理屈(数式)を用意することはできます。どんな理屈をつけるのが多くの人にとって妥当か、ということになるので、「この数列の次の数は何か?」という問題は難しいなと思います。

<おまけのひとこと>
 別の問題の中に「獺祭(だっさい)」という言葉が出てきました。この言葉は初めて知りました。






9月21日(月) 竹のパズル:18本組

 もう1つ、竹のパズルを買いました。サイズが1×1×7の四角柱を上下左右前後の3方向に6本ずつ、18本を組んだかたちです。

図 1

 分解してみました。他のパーツをおさえるため、ピンが2本ずつ打ってあります。18本のパーツのうち1本だけがピンが1つだけ打たれています。

図 2

 何度か分解して組み立ててみました。そんなに簡単ではないと思いますが、簡単ではない理由は「出来上がりのかたちがわかりにくいこと」と、「途中の不安定な状態を保ちながら組み立てるのが難しい」という2つだと思います。どうやって組めばいいかわかっているのに、その状態を保つのが難しいという、ちょっとイライラさせられるかもしれないパズルです。

<おまけのひとこと>
 昔、須賀原洋行というマンガ家の「よしえサン」というマンガが好きだったのですが、9月20日(日)の朝日新聞に「天国ニョーボ」というマンガが紹介されていて、須賀原洋行氏の奥さんが2013年にがんで亡くなっていたということを知ってとてもびっくりしています。今更ですがご冥福をお祈りいたします。同じような世代なので、他人事とは思えません。






9月22日(火) 18本組木を紙の筒でつくる(その1)

 昨日の竹製のパズルを見ていて、いつもの紙の筒のモデルで作ってみたくなりました。

図 1

 こんなパーツを設計しました。図1左を6つ、図1右を12、作ります。

図 2

 A4の用紙3枚に印刷して、切り抜いたところです(図2)。これを筒状に折り曲げました(図3)。

図 3

(つづく)

<おまけのひとこと>
 連休中、夜中に目が覚めたので、パーツを設計して印刷して切り出して折り曲げて…という作業をしました。夜中だと印刷した線がよく見えなくてうまく切り出せず、ちょっと精度が悪くなってしまいました。






9月23日(水) 18本組木を紙の筒でつくる(その2)

 昨日のパーツを組み立ててみました。ちょっときつくなってしまって、ひずんでしまいました。

図 1 図 2

 あまり出来が良くありません。設計からやり直します。

<おまけのひとこと>
 「設計をこう直したい」というアイディアはあるのですが、さていつできるだろう…と思っています。






9月24日(木) コンサートの曲(その1)

 今年も例年通り古楽コンサートをやる計画です。今年は10月31日(土)にやることになりました。例年出演してくれる方のうち2組が、今年は都合が悪いということで、今年は演目が少なくなるかなと思っていたのですが、昨年出演してくれたカナダのIさんが、今年はちょうどその時期にご家族で日本に滞在するので、奥さん(プロのヴァイオリニスト)も出演したいと言っていただきました。

 どんな曲をやっていただけるのかなと思っていたのですが、ヘンデルのパッサカリアをヴァイオリンとヴィオラのデュオで、というご連絡をいただきました。

図 1

 この曲はヘンデルの鍵盤の組曲の中の1曲です。名曲の多いヘンデルの中でも特に好きな曲です。もう10年以上ほったらかしにしているリコーダーアンサンブルのMIDIデータのページに、この曲を載せているのを思い出しました。これを聴けたら幸せです。

 ただ、せっかくなのでヴァイオリンとヴィオラのトリオソナタも候補曲にできないかなあと思って少し探してみました。

 Iさんご夫妻はお子さんが2人いらっしゃって、それぞれヴァイオリンとチェロをやっているそうです。今回、4人家族で弦楽四重奏をやりたいというご連絡をいただいています。家族でカルテットができるなんてとっても素敵です。

<おまけのひとこと>
 家族で弦楽四重奏というと、まみあな四重奏団という槇村さとるのマンガを思い出しました。でも、思い出したのはタイトルだけで、中身を全く覚えていません。






9月25日(金) コンサートの曲(その2)

 せっかくヴァイオリンとヴィオラがとびきりお上手なお二人が出演して下さるということで、なにかヴァイオリンとヴィオラのトリオソナタができないかなあと思って探してみました。候補曲がいくつか見つかりました。

 候補曲1はテレマンのトリオソナタ TWV42:G10です。こちらに楽譜があります(図1は冒頭部)。

図 1

 こちらに動画がありました。明るくてよい曲です。通奏低音(鍵盤)が忙しいです。やるとしたら私が鍵盤担当なのですが、迷惑をかけてしまいそうです。

 候補曲2はルクレールのソナタ op.8-2です。こちらに楽譜があります。これはもともとはフルートとヴィオラダガンバの曲ですが、ヴァイオリンとヴィオラでもきれいだと思います。

図 2

 動画はこちらにありました。有名な曲なので他にも動画があります。プロのヴァイオリン奏者の方には易しすぎるかなあと思いました。

 ほかにも、テレマンのトリオソナタ TWV42:h4(フルートとヴィオラ)とか、ファッシュのトリオソナタとか、よさそうだなと思う曲があるのですが、さすがにリハーサル1回だと私の鍵盤が足を引っ張ってしまいそうです。

<おまけのひとこと>
 ここ1か月、在社時間の合計が月に250時間を超えています。その上、家でも仕事をしています。精神的にかなり疲れているのですが、音楽やパズルのことを考えると元気が出ます。






9月26日(土) 6本組木:ハーフアロー6(その1)

 久しぶりに紙で組木モデルを作ってみたいなあと思って、ちょっと考えてみました。図1のような板を3枚組むかたちを基本に考えてみました。

図 1

 板の寸法を1×3×7だとして、真ん中に1×3の穴の空いた、厚さ1の3×7の長方形の板を考えて、それを2つに分割するかたちを考えてみることにしました。どうせなら合同になるように切ってみようと思って、図2〜図4のような切り方を考えました。

図 2 図 3 図 4

 これを組むと、こんなかたちになるはずです。

図 5

 紙でパーツを設計して作ってみることにしました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 9/26〜10/3の1週間+1日分を9/26(土)の午前中に更新しています。更新が終わり次第、本業のほうの仕事をしなければならないので急いで書いています。






9月27日(日) 6本組木:ハーフアロー6(その2)

 昨日CGでご紹介した6枚の板を組むモデル、名前を「ハーフアロー6」と名付けてみました。いつものように紙の筒で接着しないで組む方法で作りたいなと思って設計を始めました。

図 1

 昨日も書きましたが、板は3×7のサイズで考えているので、図1のようなかたちになります。これが半分の矢印のようだったのでハーフアロー(half arrow)という名前にしました。

図 2

 ナナメの部分は2つのパーツが押さえ合うので、そこが二重になるように図2のようなパーツを設計しました。(なんとなくワンピースみたいなかたちです。レーシングカーのタイヤが斜めになったようにも見えなくもないです。)

図 3

 用紙の無駄が少なくなるように、図3のようにパーツを配置して印刷しました。慣れていないとどの線が折り筋でどの線がカットすべき線なのかわかりにくいと思いますが、私は出来上がりのきれいさを重視して、線はできるだけ薄い色で細い線を使って、点線とかは使いません。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 レーシングカーと言えば、この週末(9/26)は職場の上司が鈴鹿サーキットにF1観戦に行くそうです。






9月28日(月) 6本組木:ハーフアロー6(その3)

 昨日の型紙を切り出して組み立ててみました。

図 1

 パーツを6枚切り出して、

図 2

 折り曲げて形を整えます。

図 3

 組み立ててみました。

図 4 図 5

 視点を変えてみてみました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 9月23日(水)はお彼岸で実家に行ってお墓参りもしてきました。途中の道の駅でお花を買ったのですが、一束100円でとても安かったです。一緒に地元の野菜も買いました。
 実家ではおいしいおはぎをご馳走になりました。私は最初は「くるみ」と「ごま」をいただいて、次は「きなこ」と「ずんだ」をいただきました。おなかがとてもいっぱいになりました。






9月29日(火)  6本組木:ハーフアロー6(その4)

 実際に作っていろいろな方向から眺めてみると、気が付いたことがありました。まずはCGをご覧ください。

図 1 図 2 図 3 図 4
図 5 図 6 図 7 図 8

 この8枚の図をまずは横方向に見てください。黄色と緑のパーツが上下方向に立っていますが、その方向を軸に90度ずつ回転した図になっています。

 次に、図1と5、図2と6、のように上下の図を見比べてみてください。赤と白のパーツの組だけが違っているのがわかりますか?

 図1〜4と図5〜8は、パーツの構成は同じですが組み方が違います。何がどう違うのでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 息子が「三月のライオン」11巻を買ってきました。まだ読んでいません。 






9月30日(水) 6本組木:ハーフアロー6(その5)

 昨日の8つの図の中で、上段と下段にそれぞれ1つずつ、対称性が高い配置がありました。図1と図7です。

図 1(再掲) 図 7(再掲)

 単色にしてみました。

図 1 図 2

 図1や図2ならば、3回回転対称性があることがわかりやすいのではないかと思います。

 上下・左右・前後の3方向に組み合わさっているので、組木を見る方向は8方向ありますが、その中で3回回転対称性が現れる向きが2つだけあります。組み方によって、図1が現れる場合と図2が現れる場合があって、その両者が両立することはありません。

 この関係は、2種類の菱形六面体の関係に似ています。再掲図は2010年5月6日のひとことからの流用です。

鈍角型菱形六面体 鋭角型菱形六面体

 菱形六面体には鋭角型と鈍角型の2つの種類があります。菱形が細長すぎると鋭角型しかできませんが、鋭角が60度より大きければ(正方形に近ければ)、鈍角型と鋭角型の二種類を作ることができます。このとき、鈍角型のほうは鈍角が3つ集まる頂点が2つだけできます。(残りの6つの頂点は鋭角2+鈍角1です。)鋭角型のほうは鋭角が3つ集まる頂点が2つだけできます。(残りの6つの頂点は鋭角1+鈍角2です。)鋭角3の頂点と鈍角3の頂点を両方持つ六面体は作れません。

 同じように、このハーフアロー6のパーツ6つを組んだ時、図1のような構造ができる組み方と、図2のような構造ができる組み方は両立しません。

(つづく)

  <おまけのひとこと>
 だいぶ涼しくなってきて、車の平均燃費(1リッターあたりの走行距離)がまた少しずつ回復してきました。一時期は20.9km/lでしたが、今は21.3km/lです。カタログスペックまではまだまだ遠いです。






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