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以前の「ひとこと」 : 2010年6月前半



6月1日(火) puzzibits(その9):立方体(大菱形立方八面体)

 puzzibits(パジービッツ)による多面体構造のご紹介の続きです。今日は、立方体の系統のかたちです。

図 1

図 2 図 3

 一般的な視点から見たところ(図1)と、立方体ならば正方形の面の方向から見たところ(図2)、頂点の方向から見たところ(図3)です。

<おまけのひとこと>
 6月です。あいかわらず忙しいです。






6月2日(水) チェス盤のキングによる周遊(その1)

 チェス盤とチェスの駒を使ったパズル、というとどんなものを思い浮かべますか? 私がこう問われたとしたら、まずは「8クイーン問題」とか「ナイトの周遊問題」と答えると思います。

 ナイトによる周遊問題というのは、チェスのナイトの駒の動き(八方桂馬などとも呼ばれます)で、8×8マスのチェス盤のすべてのマスをただ1度ずつ訪れて、最初のマスに戻ってくる軌道を見つけなさいというもので、昔から対称性の高い美しい軌道が発見されて発表されていたりします。有名な数学者による作品もいくつか知られています。

 今日ご紹介するのは、キングによるチェス盤の周遊です。これはナイトの周遊と違ってぜんぜん難しくありません。何の条件もなければどなたでもできると思います。

 というわけで次の図をご覧ください。これは、キングによるチェス盤の周遊軌道の1つを描いたものです。

 実はこの図、とても面白い性質を持っているのです。この図は全く違う問題の答になっているのです。それがなんだかわかりますか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 パジービッツのモデルは、まだいくつかご紹介したいものがあるのですが、ちょっと別の話題に変えようと思います。
 今日は「交通安全街頭立哨」の当番が回ってきていて、45分間、職場の近くの路上に立たなければなりません。幸い、天気はよさそうで助かりました。






6月3日(木) チェス盤のキングによる周遊(その2)

 昨日、チェスのキングが8×8マスのチェス盤の上の全てのマスを1回ずつ通過して最初のマスに戻ってくる軌道の図をご覧頂きました。それ自体は無数にある解のひとつなのですが、これは面白い性質を持っています。

再掲図

 この図の上辺の中央を出発点として、キングが通過してゆくマスに番号を振ってゆきます。するとこうなります。

図 1

 これが何かというと、8×8の魔方陣になっているのです。タテ・ヨコ・ナナメの合計は全て260になっています。これを知ったとき、とても面白いと思いました。いかがでしょうか。

<おまけのひとこと>
 一畳プラレールというブログが好きでよく見に行っているのですが、ここの作品がNHKで放映されるそうです。見てみたいなと思います。

 絵日記サイトの(といっていいのでしょうか)tana-yが先週くらいから約2年ぶりくらいに更新を再開して、楽しみに見に行っています。






6月4日(金) チェス盤のキングによる周遊(その3)

 チェスのキングが8×8マスのチェス盤の上の全てのマスを1回ずつ通過して最初のマスに戻ってくる軌道の話の続きです。

 昨日ご覧頂いた軌道は、途中でナナメに交差している部分がありました。今日の問題では、このような交差は許されないことにします。その上で、8×8マスを全て1回ずつ通過して最初のマスに戻る軌道を考えます。さて、その条件で、タテヨコの移動回数をできるだけ少なくする、言い換えるとナナメの移動回数をできるだけ多くしたいのです。タテヨコの移動回数は最小でいくつになるでしょうか?

 3×3マスの例をご覧下さい(図1)。

図 1

 全部で9マスありますから、周遊軌道は9ステップになります。図1の左側は、ナナメが3回あるので、タテヨコの移動数は6ステップになりますが、軌道が交差している部分があるので、失格です。図1の右は、1箇所しかナナメがありませんので、タテヨコ移動数は8ステップになります。

 8×8ステップで、できるだけナナメ移動の多いキングの周遊軌道を考えると、タテヨコ移動数はいくつまで減らせるでしょうか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 ようやく週末です。あと1日。






6月5日(土) 

 昨日の問題、「8×8マス上で、できるだけナナメ移動の多いキングの周遊軌道を考えると、タテヨコ移動数はいくつまで減らせるでしょうか?」という問題の答えは28です。適当にナナメが多くなる軌道を描いてみると、そうなっていると思います。

 一畳プラレールがNHKで放映されたのを見ました。実際に動いている映像を見ると、改めてすごいなと思います。もうちょっと実際に車両が走っているところの映像があるともっと嬉しかったなと思いました。

<おまけのひとこと>
 昔、40年近く前だと思うのですが、日曜日の午前中に、様々な趣味を紹介する30分番組があったと記憶しています。鉄道模型とかミニカー収集、ラジコン、紙ヒコーキなど、本当にわくわくしてみていたものでした。






6月6日(日) アンサンブル練習

 久しぶりに5名も集まって、アンサンブルの練習をしました。

 最初に、レイエのトラヴェルソ2本+ヴォイスフルート2本+通奏低音、という(これがオリジナルの編成です)マニアックな曲からはじめて、シックハルトのリコーダー4本+通奏低音のソナタを3曲、バッハのカンタータ206番の、トラヴェルソ3本のオブリガートのついたソプラノのアリアを、歌パートをリコーダーで吹いてやりました。

 それから、ダニエル=パーセルのトリオソナタをリコーダーとヴァイオリンで。あとはヘンデルのヴァイオリンとリコーダーのトリオソナタを2曲と、クヴァンツのトラヴェルソとヴァイオリンのトリオソナタを3曲、最後にトラヴェルソの二重奏をちょっと、という盛りだくさんの練習でした。

 集まった5人のうち、4人がチェンバロを持っていて、しかも私以外の3人は2段鍵盤なのです。そのため鍵盤弾きには事欠かないので、私はずっと笛(リコーダー、トラヴェルソ、通奏低音のバスリコーダー)を担当させてもらっていました。

<おまけのひとこと>
 朝は6:20から、諏訪大社の奉仕会でお掃除に行ってきました。






6月7日(月) 紙の三つ編み

 今日は何を書こうかなあと思って机のまわりを見渡してみたら、紙の三つ編みがありました。これは濱中さん紙で作る空間グラフに出ていたものと同じです。

図 1

 図1は折り目をつけたものです。

 図2は折り目を入れないものを折り紙で作ってみました。カールしてまるまってしまいます。

図 2

 たまたま手元にあったキャストパズルで両側を押さえた写真を撮ってみました。

図 3

<おまけのひとこと>
 また1週間がはじまりますね…






6月8日(火) ARIK LEVY

 3月までいた職場では、自分の席のすぐ隣のグループがデザイン系のチームでした。いろいろおもしろいものが置かれていたのですが、その中に Arik Levy というデザイナーの本がありました。

 ホームページはこちら(Arik Levy)です。幾何学的な作品が多くて、大変興味深いです。多面体が好きな私としては、直方体をどんどん面取りしていったようなかたち(たとえばこちら)とかが面白いなあと思います。

<おまけのひとこと>
 日曜日のお昼に、アンサンブルの練習に行こうと思って車に荷物を積んでいたら(たくさんの楽譜や楽器や譜面台など、大荷物なのです)、近所の家で飼っている茶トラの猫がやってきました。つい出来心でちょっと声を掛けたら近くに寄ってきたのでなでてやったら、ドアの開いていた私の車に乗り込もうとして、前足をフロアマットにかけてしまいました。あわてておろそうとして抱上げようとしたのですが、ツメをしっかりマットにかけて、いやがります。でもまさか連れて行ってしまうわけにはいかないので、なんとかおりてもらいました。ツメが痛かったのでしょうか、最後は「ファッ」と怒って行ってしまいました。
 人間を信用しすぎてひどい目に遭わないといいなと心配になりました。






6月9日(水) 奇数を二乗する

 一松信『整数で遊ぼう』(2006年 日本評論社)で見た問題です。ちょっと表現を変えています。

奇数の二乗はもちろん奇数ですが、それを8で割ると余りはどうなるでしょう?

 奇数を8で割ったときの余りは、1か3か5か7になるはずですが、平方数の奇数を8で割ったときはどうなるでしょう? (慣れている人には即答できる簡単な問題だと思います。)

<おまけのひとこと>
 職場で、脳貧血で倒れてしまった方がいて、たいへん心配しました。






6月10日(木) ヘロン三角形

 昨日に続いて、一松信『整数で遊ぼう』(2006年 日本評論社)からの拾い読みです。

 ヘロン三角形というのをご存知でしょうか。「ヘロン」で「三角形」といえば、三角形の3辺の長さから面積を求めるヘロンの公式が有名だと思います。ヘロン三角形というのは、三辺の長さと面積の値がすべて整数になっている三角形です。

 すぐに思い浮かぶのは、有名な(3,4,5)の直角三角形ですが、これは3つの数が連続しているという点でも面白いです。実は、ヘロン三角形の中に、(3,4,5), (13,14,15), (51,52,53), (193,194,195), … という系列があるのだそうです。

 一松先生の本では、こういった系列があるよ、ということだけ紹介されていて、「この本の一章くらいではすまない話題」として、論じられていません。ちょっと考えてみたくなりました。

<おまけのひとこと>
 パジービッツの紹介の続き、なんとなく先延ばしにしてしまっています。
 週の後半になるとだいぶ体力的にきついです。






6月11日(金) ヘロン三角形:(193,194,195)

 昨日ご紹介した、ヘロン三角形(三辺の長さと面積の値がすべて整数になっている三角形)の中の、三辺が(193,194,195)というのが気になって、ちょっと図を描いてみました。

図 1

 まず、長さが193:194:195の3本の直線です。たとえば実物で考えるなら、19.3cmと19.4cmと19.5cmの3本の棒があったとして、どれがどれだか区別がつくでしょうか?並べて立ててみればわかりますが、ちょっと角度が違っていたりしたらどっちが長いかわからないのではないかと思います。(「視覚ハンドブック」とかを見れば、人間がいろいろな位置関係の2本の直線の長さを見分けられる精度については、心理物理の実験とかでデータがあるかもしれませんね。)

 この3本で三角形を作ってみました。

図 2

 ご覧の通り、正三角形に見えます。この三角形は、(ヘロン三角形ですから)面積が整数値になっています(16296です)。底辺を194にすると、高さが整数値となります。図3に寸法を入れてみました。

図 3

 このように、(193,168,95)と(195,168,99)の2つのピタゴラス三角形を貼りあわせたかたちになっていたのでした。

図 4

 左右をひっくり返して重ねてみました(図4)。「ずれ」はこの程度です。

図 5

 最後に正三角形と並べてみました。3辺の長さが全部違う整数で、面積も整数値で、これだけ正三角形に近いものがある、というのが面白いです。

<おまけのひとこと>
 図が大きくてすみません。(でもデータサイズは小さいです。)
 ようやく金曜日です。






6月12日(土) 陸上競技大会

 息子の陸上競技大会の応援に行きました。出場種目は男子1,500mです。地域の6市町村から、1年から3年まで全部で48名くらいの参加で、それを4組に分けてのタイムレースでした。

 息子は第1組で、1名を除いて全員1年生という組でした。1,500mなので、トラックをほぼ4周します。最初の1周目は2位だったのですが、2周目でトップに立って、あとは独走でした。図1はのこり2周のところです。

図 1

図 2

 1位だということがわかるようにと思って、視野の広い写真も撮ってみましたが、トラックのまわりを応援のために走っている生徒たちとまじってしまってわかりにくくなってしまいましたので、番号をつけてみました。

 ただ、1年生の組だったせいか、ペースが他の組よりも遅くて、1年生としての順位は7位くらいだったそうです。でも見ていて楽しかったです。

<おまけのひとこと>
 とても暑い土曜日でした。走ったのはちょうど正午過ぎくらいで、場内アナウンスによると、気温は30度を超えていました。






6月13日(日) Light-Bot 2.0

 以前、Light-Bot というパズルゲームをご紹介したことがあったかと思いますが、そのver.2であるLight-Bot 2.0というのが公開されていました。さっそくご紹介しようと思ったら、MISDIRECTIONさんですでに紹介されていました。さすが。

 図のものは、恥ずかしながら私が意外とてこずったものです。

図 1

 図は、サブルーチンコールです。プログラムタイルを置ける場所は9箇所しかありません。Main Methodに置くタイルは一意に決まりますから、作れるプログラムの種類は限られています。(とはいえ、使えるタイルは8種類、置ける場所はFunction1と2で8箇所ありますから、ランダムに生成すると8の8乗になりますが。)

<おまけのひとこと>
 このお休みはいろいろあって、出かけることが多かったです。






6月14日(月) 小淵沢リゾナーレ

 小淵沢のリゾナーレということころにちょっとだけ行ってきました。ちょうど一年ほど前、当時の職場の部下が結婚披露宴をあげたところです。ちょっとヨーロッパ風の石畳の道の両側にお店が並んでいる通りがあります。

図 1

 買い物があっていってきたのですが、入り口のところに、キャストパズルを大きくしたようなオブジェがありました。

図 2 図 3 図 4
図 5

 いままで何度か通っているはずなのに、初めて気が付きました。かるく叩いてみると、中は空洞のようでした。

<おまけのひとこと>
 何かここに書こうと思っていたことがあった気がしたのですが忘れました。うーむ。






6月15日(火) 小淵沢リゾナーレ(その2)

 螺旋階段があったので、写真を撮ってみました。

図 1

 螺旋階段、いいですね。先日の一畳プラレールのTV放送を思い出しました。

 図書館で、ふと谷口ジローの『遥かな町へ』というマンガを手にとって読み始めたら止まらなって借りてきました。ノスタルジックな切ない話でした。

 谷口ジローといえば、「孤独のグルメ」が有名になりましたが、この「遥かな町へ」は本当によい作品だと思いました。

 この作品は、なんでもドイツで評価されて何かの賞を受けているそうで、さらにベルギーで映画化などという情報もwebで見かけました。置いておいたら昨夜妻も読んでくれたようで、ケストナーの『飛ぶ教室』の国だから、少年の苦悩とか共感されたのかもね、などと話をしました。

<おまけのひとこと>
 ちょうど一週間前、職場で脳貧血で倒れた方がいたのですが、同じ方が昨日の夕方5時過ぎにまた倒れてしまいました。今度は心配なので、車を手配して、自宅まで付き添って送りました。(会社から往復で2時間近くかかりました。)大学のちょっと先輩で、非常に優秀な方で、新しい言語(コンピュータ言語)や環境で仕事をしてもらっていたところなのですが、本人は「僕の代わりなんていくらでもいるから…」と言っているのですが、とんでもない、とても困りますと話をしています。
 今日は病院に検査に行って頂くのですが、心配しています。






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