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以前の「ひとこと」 : 2008年9月前半



9月1日(月) 中川さんの菱形十二面体の星型(その1)

 木工多面体を研究されている、積み木インテリアギャラリーいたち丸の中川さんから、とても素敵な贈り物をいただきました。上記のページの「今月の新作」に写真が掲載されている、菱形十二面体の星型です。「正三角柱十二本で組んでいます」というコメントが書かれています。早速写真に撮ってみました。

写真 1 写真 2 写真 3

 実は、03年6月17日のひとことでこの形は紙で作っておりまして、この模型(写真に載っているものそのものです)を中川さんにお送りしてあったのでした。私としては「花型切隅八面体」と呼びたい形です。

再掲図 1 再掲図 2 再掲図 3

 私のほうは、帯で編む手法で作っていたのですが、中川さんの作品は、合同な正三角柱を12本組み合わせる手法で作られています。写真が下手で申し訳ないのですが、大変美しい作品です。恥ずかしながら紙の模型を作ってみたときには、これが正三角柱12本で構成できるということに全く思い至りませんでした。感激です。

 中川さんにご快諾いただいたので、明日は分解したところの写真を掲載しようと思います。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 あわただしくて落ち着かない週末でした。今週末と来週末の土日あわせて4日間で、私の住む地域の6市町村の少年野球の大会があり、67チームが出場するのですが、その開会式がありました。当初は30日(土)の予定でしたが、雨で順延。でも予定通り集合して、準備の作業や連絡がありました。昨日31日(日)は天気が回復してくれたので実施できたのですが、主に駐車場係で5時間立ちっぱなしでとても疲れました。
 そんなわけで先週末は更新をお休みしました。しばらくは忙しい週末が続きます。






9月2日(火) 中川さんの菱形十二面体の星型(その2)

 木工多面体を研究されている、積み木インテリアギャラリーいたち丸の中川さんの菱形十二面体の星型の模型のご紹介の続きです。中川さんのご了解をいただいたので、パーツの写真を掲載させていただこうと思います。

再掲図

 中川さんのサイトにも、菱形12面体の星型2種というページがアップされています。ぜひご覧下さい。

 きっちり作られているので、最初に分解するときにはおっかなびっくりでちょっと時間がかかりました。中心には菱形十二面体のかたちの空洞があります。何かこっそり入れておきたくなります。

 分解したパーツを並べて、写真を撮ってみました。正三角柱の両端を斜めにカットしたかたちになっています。基本的にはパーツは全て合同ですが、組み立てるためのダボ穴の位置は、全部が同じ位置ではありません。ここのところもパズルっぽくていいです。

写真 1

 正三角柱を斜めに切っているので、三角柱の上下の底面をつなぐ3本の稜の長さは3本とも異なります。図2の右の6本は、一番短い稜はさむ2つの側面に1つずつ穴が開いています。 左側の上3本は、一番長い稜をはさむ2つの側面の近い位置にダボ穴があいています。最後に、左側の下3本だけは同じ面に2つのダボ穴があいています。

写真 2

 この模型をこれだけ精度よく作る技術はすばらしいなと思います。中川さん本当にありがとうございました。

 中川さんから、「他にも三角柱を組み合わせる星型をご存知ありませんか?」という、非常に興味深い問題をいただいています。なかなか時間が取れませんが、考えてみたいと思います。

<おまけのひとこと>
 週末の疲れが出ていて大変なのですが、PTAの資料を作りました。






9月3日(水) 「ルービックキューブを超えて群論パズルを楽しむ」

 日経サイエンスの2008年10月号に、「ルービックキューブを超えて群論パズルを楽しむ」という記事があります。ルービックキューブに代表される「置換パズル」は基本的には同じ戦略で解くことができるので、一旦マスターしてしまうと面白くない、だから「置換パズル」とは異なる数学的構造に基づくパズルを考案した、という内容です。

 記事そのものも大変面白いのですが、新しく考案された3つのパズルを実際に遊んでみることができるのがすばらしいです。こちらの群論パズルに挑戦!というページから行くことができます。

 ちなみに、上記の記事のページの中のコラムに、先日もちょっとご紹介した「ルービック・キューブと数学パズル (数学ひろば)」 (島内 剛一 (著) 日本評論社)が紹介されていました。

 そんなわけで最近またルービックキューブがちょっと気になっている私は、先日、キーホルダータイプの小型のルービックキューブを買って、車のキーにつけています。

 ちょっとした時間に、いろいろと規則的なパターンを作ってみたりしています。

<おまけのひとこと>
 最近は雑誌が売れなくなって、休刊になる雑誌が増えているそうですね。






9月4日(木) 1/899...991 型分数の話(その1)

 先日、ちょっと面白い分数の話を知りました。今日は簡単に、計算結果(実験結果)のみをご紹介します。

 大きな画像の連続ですみません。いかがでしょうか、おもしろい循環小数だと思いませんか?

 こんなときにはいつも使わせていただく多倍長電卓LMで計算しています。循環小数の様子がわかりやすいように、各計算ごとにちょっとだけオプションをいじっています。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今月は週末もほとんど用事が入っていて大変です。






9月5日(金) 1/899...991 型分数の話(その2)

 昨日は、1/899...991 型の分数を小数表示すると、おもしろい循環小数になるという例をご紹介しました。これがなぜなのか、ちょっと考えてみました。

 最初の 1/81 は 1/9 × 1/9 です。 1/9 は、ご存知のように 0.1111111..... という小数になります。では、この 0.1111.... × 0.1111..... はどうなるでしょうか?

 …今日は時間がないので、ここまでです。ごめんなさい。

 最近、ちょっとした時間にゲームデザインさんのサイトのソーズのみを使った麻雀ゲーム「BAMBOO麻雀」というのをやっています。上がり牌などは教えてくれないチンイツ麻雀なので、おもしろいです。

<おまけのひとこと>
 紙折ってる場合だろ!!の新作がきれいですね。私も久々に新作多面体模型を作りたくなっているのですが、なかなか時間がなくて…。
 Mrtn Directoryで、菱形十二面体の星型についてコメントいただいてありがとうございます。
 この週末は土日とも外の用事(PTAの共同作業と少年野球)があって大変です。






9月6日(土) 1/899...991 型分数の話(その3)

 1/899...991 型の分数を小数表示すると、おもしろい循環小数になるという話の続きです。1/81=1/9×1/9=0.1111.... × 0.1111.....=? というところまで書いたかと思います。

 最初に、1111....111 × 1111....111 という筆算を考えて見ましょう。昔作ったExcelの筆算シートを引っ張り出してきて、試してみました。

 111...11 × 111...11 の計算は、繰り上がりが起こらない9桁までならばきれいな対称形の解になるのですが、桁上がりが起こり始めると答が対称ではなくなります。ご覧の通り、桁が大きい側では「012345679」の繰り返しが見られます。(8だけ抜けていることに注意)

 では、0.11111.... の場合はどうでしょうか?

 最初に、「∞進法」、つまり「桁上がりがない」場合を考えてみると、各桁位置の数値は1ずつ増えてゆきます。これを通常の十進法の小数として表記することを考えると、「012345679」の繰り返しになるのです。

 1/81 = 1/9 × 1/9 でしたが、 1/891 、1/8991、… はどうなるでしょうか? それぞれの分母の数を 9で割ってみて、その無限小数表示を調べてみてください。私は「なるほど」と感激しました。

<おまけのひとこと>
 この 1/899...991 の話、もっと丁寧に書こうかなと最初は思っていたのですが、時間がとれないので今日で終わりにします。

 この更新は8日(月)の早朝にまとめて書いています。この日(6日の土曜日)は、朝から中学校のPTA作業でした。私は学校の備品の高枝切り用の鋸を使って、学校の樹木の枝を落として、さらにそれを手引きの鋸である程度細かくする作業をしました。これがかなり大変で、筋肉痛になりました。
 例年は「親子作業」で親と生徒が共同で作業する行事だったのですが、子供がろくに働かないので、今年度は試験的に親と先生だけの作業ということになったようです。(私は単位PTAの活動には役員としては参加していないので、決定の経緯はわかりません。)子供たちは、月曜日に子供たちだけで作業をするそうです。
 自分も市や郡のPTAで苦労しているので、役員さんの苦労はよくわかります。PTAの活動をしていると、「何のために、誰のためにやっているんだろう?」と疑問に思うことがしばしばあるのですが、このPTA作業もまた、何のためにやっているんだろう、とちょっと思いました。






9月7日(日) 

 先日ちょっとご紹介した、四角反柱のおりがみ「菓子鉢」が気に入って、いらない紙とかがあると折ってみています。

 食卓のごみ入れとかに使っていいよ、と言っているのですが、ちょっともったいないと言って使ってもらえません。

 今日(7日)は少年野球の大会があって、運営委員として参加してきました。朝7時に集合してグラウンドの整備をしてボールボーイをやって試合の記録をつけて、…という作業を午後までやりました。5年生以下のチームの部に参加しているのですが、5年生が少ない我がチームは勝つのが難しいだろうと予想していたのですが、なぜか勝ってしまいました。勝ったのはめでたいのですが、勝ち残ると次の試合日程の運営委員の仕事をしなければなりません。これが13日(土)なのですが、この日は仕事があって、どうしたものかなあと頭が痛いです。

 うちの子のチームが対戦した相手のキャプテンの苗字が、この辺ではちょっと珍しい名前でした。ちょうど1年ほど前、私より3つほど年上の、会社で大変お世話になっていた方がくも膜下出血で突然亡くなったのですが、その方がこの苗字でした。確か、この相手チームの地域にお住まいだったはずと思って、相手チームの運営委員さんに「すみません、つかぬことを伺いますが、このキャプテンの○○君って、ひょっとして昨年お父さんが…」と尋ねてみると、やはりその息子さんでした。元気にプレーしている姿を見て、胸を打たれました。

<おまけのひとこと>
 このところずっと、土日に外での用事が続いていて、かなり疲れています。






9月8日(月) 直交型18本組木

 久しぶりに紙モデルです。xyzの3軸方向に、それぞれ6本ずつの組木の形を紙の筒で作ってみました。正直、あんまり出来がよくありません。

図 1 図 2 図 3

 紙で作っているので、パーツがぴったりくっついていたら本数が多い意味がないので、隙間をあけた配置にしてみました。ところがそのせいで、組むのが厄介な上に形がきれいにまとまらなくなってしまいました。うーむ、もう一工夫必要ですね。

<おまけのひとこと>
 明日は更新できない可能性が高いので、明日の分まで掲載しておきます。






9月9日(火) ルービックキューブらしい配色

 先日もちょっと書きましたが、最近またルービックキューブで遊んでいます。キーホルダー型の小さなものを車のキーとかにつけているのですが、この配色で最近気に入っているのは写真のようなものです。

 要は、「全ての面に6色全部が見えていること」「隣接する色は必ず異なること」「できれば一見ランダムに見えること」という条件を満たす配置にしておくのです。3つ目の条件はあいまいなので、なくてもかまいません。

 キューブのどこかの面を90°回転させるのを1手と数えると、この配置は、全てが揃っている状態からはじめて、[NS][EW][NS][E2W2]の10手でできると思います。(手順の表記については、8月26日のひとことを参照してください。) 最近は、全部の面をそろえてから、最後にわざわざこの配置にしておくことにしています。

 これは最小手数でしょうか、それとももっと少ない手数で上記の条件(各面に6色で色が隣接せず)を満たす手順があるでしょうか? あったら教えていただけると嬉しいです。

<おまけのひとこと>
 やらなければいけないことがたくさん、たくさんたまっています。






9月10日(水) E351系

 8日(月)、9日(火)と出張で東京に行っていました。今回の出張で撮った写真ではないですが、朝はこのE351系に乗ることが多いです。

図 1

 これは確か今年の春に、たまたま指定席が最後尾の車両だったときにホームの端で撮った写真です。

 昨日の夜、帰りに列車の中で飲む飲み物を買おうと思って駅構内のコンビニに入ったら、ペットボトルのお茶に、「JR東日本の特急列車つながるジオラマ」というおまけがついているものがありました。「E26系カシオペア+EF81」「E257系 500番代」「251系スーパービュー踊り子」「E351系 スーパーあずさ」の4種類13車両ということで、つい、E351系の先頭車両(とおぼしきもの)を探して買ってしまいました。

図 2

<おまけのひとこと>
 いくつか仕入れてきたものもあるので、またご紹介します。






9月11日(木) 光の演色性検査カード

 先日、こんなものを買ってきました。

図 1

 開くとこんな感じです。

図 2

 これは、光源の演色性検査カードというものです。使い方としては、たとえばこんなページに載っています。

 暗闇では「色」はわかりません。色というのは光があって初めて見えるものです。光の種類(成分)によって、色の見え方は変わります。D50とかD65とかいうのは、例えば色を評価するときなどの標準的な光源を定義しているものです。(たとえば こちらなどを参照してください。)色温度だとか標準光源だとかいう用語をきちんと説明すると大変なので省略しますが、要は、この「演色性検査カード」というのは、光源の光の成分が変わると、左右の色票の色の見え方が変わるものです。D50の検査カードならば、色票の色が違って見えれば、それはD50の光源とは違う光源だ、ということがわかるのです。

 逆に、色票の色の「見え」が同じであっても、D50の光源だと言うことはできません。例えば非常に極端な例として、道路のトンネル内の照明などに使われているオレンジ色のナトリウムランプの光の下でこの色票を見たとしましょう。どちらも同じ灰色に見えるはずです。でも、ナトリウムランプはD50の光源とは似ても似つかない光源です。

 私がこの検査カードが欲しかったのは、単に「お日様(D光源)の下では色がほとんど同じに見えるのに、白熱灯(タングステンランプ)の下では色がかなり違って見える面白科学グッズ」として持っていたいなと思ったのです。

 なぜこの色票が、光源によって色が同じに見えたり違って見えたりするのか、これはとても面白い話なのですが、きちんと説明するのはかなり厄介です。「演色性」とか「色温度」とか「分光反射率」とか、さらには「等色関数」とか、このあたりの話のおもしろさについても、いずれ書きたいなあと思っているのですが…

<おまけのひとこと>
 この検査カードの話を会社でしていたら、デザインの関係の人が、「美術系、特にデザイン関係の人ならみんな持ってるよ。大きな画材屋さんなら売っているよ。」と教えてくれました。






9月12日(金) 「石とりゲームの数理」

 東京に出張のとき、本屋さんに寄ったら、「石とりゲームの数理」(一松 信)があったので買ってきました。

 もともとは1968年の出版で、今はPOD(プリントオンデマンド)で復刻されている本です。買ったのは古本とかではなくてPOD版のほうで、それが書店の書棚に並んでいたのを手にとって確認して買いました。藤原博文さんのページの読書感想文のコーナーのこちらに紹介されています。この藤原さんの感想のページ自体がすでに10年前なのですね。驚きです。

 たいへん面白い本でした。この本で議論している「石とりゲーム」というのは、「三山くずし」とか「nim(ニム)」と呼ばれるゲームです。石を3つの山に分けておいて、一度に1つの山からのみ1個以上の任意の数の石を取る、という手を交互に繰り返して、最後の1つの石を取ったほうが勝ち、もしくは負け、というゲームです。このゲームの必勝法について数学的に厳密に分析するというものです。

 3つの山の石の数を(a,b,c)などと表しておいて、「必勝型」(本書では「良形」と呼んでいます)を定義し、aとbが決まればcは一意に定まることを示し、aとbからcを求める演算を定義し、これが加法群になることを示し…という内容です。実に面白いです。オンデマンド印刷なので、活字がちょっとつぶれた古い字面でいささか読みにくいのですが、私にとってはとても価値のある一冊でした。

<おまけのひとこと>
 昨夜はPTAの会合でした。事務局としては大変です。






9月13日(土) サカタBOX再開

 漫画家の坂田靖子さんのホームページサカタBOXが、実に5年ぶりくらいに再開されていて、嬉しく読みました。

<おまけのひとこと>
 地元の大学で開催されたシンポジウムに、12日(金)〜13日(土)に参加してきました。参加人数はトータルで80名くらいでしたでしょうか。地元のローカルテレビ局が取材に来ていて、23日(火)に放映されるそうです。






9月14日(日) 「水やり当番」

 HikimiぱずるCollectionシリーズのパズル「水やり当番」を、イカロスさんで購入しました。3月に葉樹林さんでも紹介されていたものです。

 5×5の25マスの中に、お花が4箇所に咲いています。1×2のドミノ型のピースが6枚あって、そこにホースが描かれており、4つのお花に給水栓から水が行くようにピースを配置してください、というパズルです。上の写真は失敗例で、3つのお花には水が行っていますが、右上の赤いお花には水が行きません。

 高々6ピースしかないのに、これがまた不自由なピースで、決して易しくないパズルだと思います。問題は10問付属しています。写真のものは問題1で、各所で公開されているので私も掲載させていただくことにしました。

<おまけのひとこと>
 庭の草がひどくて、草取りをしました。






9月15日(月) かかしコンクール

 先月、尖石縄文考古館というところで「かかしコンクール」というのがあったので、通りがかりにちょっとのぞいてみました。全部で20体ほど出展されていたのですが、そのうち5つほど写真を撮ったのでご紹介します。

写真 1 写真 2

 こんなリアルなものもあれば

写真 3 写真 4

 かわいいもの(写真3)もありました。写真4のように、風が吹くとプロペラで木のパーツがからからと大きな音を立てるものもありました。「鳥をおどかすもの」というカテゴリで、かかしコンクールに参加しているのですね。面白いと思いました。

写真 5

 おや、どこかで見覚えがあるような・・・

 投票すると地元の野菜などがもらえるということで、家族で投票してきました。ビニール袋に詰めたジャガイモをいただいてきました。

<おまけのひとこと>
 これは先月のイベントです。かかしコンクールの結果がどうなったのか、ちょっと気になるのですが、webには情報がないのでわかりません。






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