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以前の「ひとこと」 : 2008年3月前半



3月1日(土) デュシマスナップ(その1)

 すばらしい知恵の輪のコレクションを公開されている、パズルのくずかごというサイトがあります。(プロフィールには「知恵の輪コレクターじゃありません!」と書かれていますが。)その管理人、“運転手”さんのパズルとおもちゃ ちょっといいものというblogには、おもしろいものがたくさん紹介されていて、非常に興味深く、楽しみに拝見しています。(たとえば今年の1月10日のひとことでご紹介した「監獄ロックパズル」、これも拝見した記憶があります。)

 その中で、「あ、これ欲しい」と思ったのがデュシマスナップです。これは面白そうなブロックだな、と思って気になっていたのでした。

 先週末、29日(金)は東京に出張だったのですが、帰りにちょっと時間ができたので、新宿の高島屋に寄ったら、このデュシマスナップがあったので、喜んで買ってきました。

図 1

 六角形のケースに入っていて、5色×20個で100個入りです。緑のパーツだけ1つ余計に入っていました。ちょっと嬉しいです。真っ先に作ってみたのが、こちらの正十二面体の骨格です。 パーツは赤・黄・青・緑・白の5色あるのでそれぞれの五角形が5色になるようにしました。

図 2 図 3 図 4

 図2が一般的な視点方向から見たところ、図3が正五角形の面の方向=五回回転対称軸方向から見たところ、図4は次数3の頂点方向=三回回転対称軸方向から見たところです。下に敷いているのはA4サイズのカッティングマットです。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 3月2日(日)の夜に、土・日・月の3日分をまとめて更新しています。

 今日3月1日は映画の日ということで、妻と子供たちが映画を見に行きました。私はあまり興味がなかったので、映画館までの送迎係だけを担当しました。






3月2日(日) デュシマスナップ(その2)

 デュシマスマップをwebで検索してみたら、Studio J Weblogというところで、このデュシマスナップを使った多面体構造をいろいろ作っていることを知りました。写真もきれいですし、たいへんバランスよくモデルを作っておられます。非常にお勧めです。

 この "Studio J Weblog" では、アクアビーズというのを使った多面体構造も作っておられて、たいへん面白そうです。これからも読ませていただきたいなと思いました。

 一応私も正二十面体骨格を作ってみたので、写真だけ簡単にご紹介します。

図 1 図 2

図 3 図 4

 図1は一般的な視点方向から見たところ、図2は正二十面体の1つの三角形の方向から見たところ、図3は正二十面体の頂点の方向から見たところ、図4は正二十面体の稜の方向(1つのパーツの方向)から見たところです。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今日2日は昨年亡くなった父の月命日なので、峠を越えて家内とお墓参りに行ってきました。3月ということでようやく暖かくなってきました。今日は峠の頂上でも気温がマイナスではありませんでした。1月下旬から雪が多くて、いまだに家のまわりの日陰には雪がたくさんあります。家の玄関の前だけは気をつけて除雪して、固まった雪が凍ってしまう前に除雪していたのですが、先週の雪の処置をする時間がなくて、ここ数日は玄関の前がつるつるに凍ってしまっていたのですが、今日の陽気でようやく玄関前の氷だけは撤去できました。






3月3日(月) ○○数

 “運転手”さんのパズルのくずかご定期試験の話(5)に、面白い問題が出ていました。

「○数」「○○数」という数学用語は多くあるが、それを25個書け。ただし、「数」を含めて漢字2〜3文字とし、数学用語(算数用語でも可)でなければならない。「大多数」とか「三角関数」はダメよ。

 これ、山手線ゲームの「お題」としても秀逸なのではないかと思いました。



 デュシマスナップの組み方はいろいろあるのですが、5つのピースを1つおきに編むように星型を作る組み方が面白いです(図1)。

図 1

 デュシマスナップというのは弾力に富んだパーツで、いろいろな形に曲げて組むことも簡単です。図1の外周の部分を順に留めてみました(図2、図3)。

図 2 図 3 図 4

 こちら側も、図1の中心と同様に星型に編むように組むこともできるのですが、図2では単純に円周状に、図3では図2とは逆向きの弧になるように組んでみました。図4は図3をひっくり返した状態です。なんだか曲線的な家具のようなシルエットで、ちょっと面白いです。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 「有機化学美術館」というページが特にすばらしい、K.SATOH's official websiteというサイトがあります。「折り紙の小部屋」や「国道をゆく」、「余談の森」など、好きなページがたくさんあるサイトです。この「有機化学美術館」が書籍になっているということで、とても感心しているのですが、遅ればせながら退職のごあいさつというページに気がついて仰天しています。

 mathloveというサイトに、Wooden Polyhedron(木の多面体)という製品があるのを見つけました。正多面体が5種類全てと、そのほか6種類の多面体あわせて11種類です。そのほかの6種類の選ばれ方がちょっと謎です。
 木工多面体といえば、積み木インテリアギャラリーいたち丸の中川さんです。中川さんは、こちらのページに書かれているように、「木製の正多面体模型をすべての中学校に!」という活動をされていらっしゃいます。大変に頭の下がる活動だと思います。

 上記の佐藤さんといい中川さんといい、また、ひねもすあそびの岡田さんといい、日本にもこんなすばらしい人たちがいるんだ、ということをwebを通して知ることができました。こういった方々の活動を心から応援したいと思っています。






3月4日(火) デュシマスナップ(その3)

 こんなかたちも作ってみました。パーツを2つ、対角線が一致するように組み合わせたものをユニットとして、正八面体の稜の構造を作ったものです。

図 1 図 2

図 3 図 4

 図1は一般的な視点方向から見たところ、図2は四回回転対称軸方向から見たところ、図3は三回回転対称軸方向から見たところ、図4は二回回転対称軸方向から見たところです。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 忙しいので写真だけです。すみません。






3月5日(水) デュシマスナップ(その4):正四面体骨格(凸)

 デュシマスナップで多面体骨格を作る話の続きです。こういったパーツで多面体の稜の構造を作ってみる場合、正四面体というのは「ちょっとシンプルすぎる」という印象になりがちな気がします。(すみません、私の主観です。)

 今回もとりあえずパーツ6枚で組んでみたのですが、思いのほか面白い印象でした。特に、対称性の高い視点から見たところがいい感じです。

図 1 図 2 図 3

 図1は一般的な視点方向から見たところ、図2は三回回転対称軸方向から見たところ、図3は二回回転対称軸方向から見たところです。なかなかきれいで気に入りました。とても簡単に組めるところもいいです。ジャグリングボール(お手玉の玉)に使えないかなと思っています。ちょっと軽すぎますが、小さなケースにきちんと収められたパーツをその場で組み立てて(ジョイントは12箇所です)ボールを作ってお手玉する、というのはちょっとインパクトがあるかも、と思いました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 ちょっと前の記事ですが、Nikkei Business Online「正義」こそ日本エンジニアの生きる道という記事を興味深く読みました。兵器を売って外貨を稼ぐのではなく、弱者を助ける技術を作ってゆく、というのは誇らしいことだと思います。








3月7日(金) デュシマスナップ(その5):正四面体骨格(凹)

 3月の最初の週の後半はPTAが忙しかったりして、更新ができませんでした。派手に更新の日付を飛ばそうかとも思ったのですが、一日だけ間を空けることにして、4日分まとめて更新です。(同じような写真が多いです。)

 まず、デュシマスナップで正四面体を作る話の続きで、今度はジョイントの留め方を変えてみました。凸の組み方によるボールのような形も美しいなと思ったのですが、これはこれでとても気に入っています。

図 1 図 2 図 3

 今回は図1、図2ともに一般的な視点です。置き方を逆にしています。図3は、1つのパーツの法線方向から見ているところです。適度にシンプルで美しいかたちだと思います。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 MISDIRECTIONさんのあやとりで、過去のページにリンクして下さってありがとうございました。(お礼も遅くなりました。すみません。) ちなみにその前日のC0FFEEの色は、阿原先生と同じく、意味するところはすぐにわかりました。() 面白いですね。 同じような例をちょっと考えたのですが、"caba1a"(カバラ) とか "1eafed"(葉っぱの生えた) とか "AC1D1C"(酸性の)とか 、"C0FFEE" ほどのインパクトがあるものが思いつけませんでした。 "babb1e" とか "bobb1e" っていう単語もあるということを知りました。("locale" は "10ca1e" と書いてしまうと読めないし、なかなかうまくいきません。)






3月8日(土) デュシマスナップ(その6):正八面体骨格(凸)

 デュシマスナップで正四面体を作る話に続いて、正八面体骨格です。凸です。非常にシンプルな形です。

図 1 図 2 図 3

 図1が一般的な視点、図2が(色を無視すれば)四回回転対称軸方向から見たところ、図3が三回回転対称軸方向から見たところ(同じく色は無視)です。直観的に理解しやすい形だと思います。パーツのタテヨコを変えれば、三角形の開口部が小さく、四角形の開口部が大きい立方体骨格になります。(これは省略)

(つづく)

<おまけのひとこと>
 特定のアルファベットだけを使う6文字単語を考えていたら、とても時間を消費してしまいました。我ながら大馬鹿です…






3月9日(日) デュシマスナップ(その7):正八面体骨格(凹)

 続いて正八面体骨格(凹)です。このようにとがった形に組むのもおもしろいです。今日は使用パーツは白一色です。

図 1 図 2 図 3

 図1が一般的な視点、図2が四回回転対称軸方向から見たところ、図3が三回回転対称軸方向から見たところです。直観的に理解しやすい形だと思います。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 手づくりおもちゃの科学館の日記で、このところ(2008年3月上旬です)トランプのカードに切り込みを入れていろいろな構造を作っておられます。私も以前、正方形とか正三角形にスリットを入れたものをいろいろ組んでみました。たとえばこんな形を作ってみたことがあります。



 私のものは正方形ですが、上記の工藤さんの3月8日(土)の日記の「トランプアートパズル30」とよく似た構造だと思います。この日の日記に書かれている、幅1mmに切れるはさみ、というのは便利そうですね。






3月10日(月) 多面体木工の中川さんの「ケプラーの星型パズル」(その1)

 いつも大変お世話になっている、積み木インテリアギャラリーいたち丸の中川さんから、またすばらしい作品を送っていただきました。本当にありがとうございます。感謝、感謝です。

図 1 図 2 図 3

 正八面体の各面に正四面体を貼り付けた、いわゆる「ケプラーの星型」のかたちをしています。また、別の見方をすると、二つの大きな正四面体の相貫体になっています。この大きな2つの正四面体の稜は、全て同じ立方体に内接しています。美しいかたちだと思います。

 実はこのかたちは分解できるのです。この作品は大変精度がよく作られていて、きつすぎずゆるすぎず、非常に気持ちよく分解・組み立てができました。中川さんにお伺いしたところ、分解した写真も掲載して下さいと言っていただけたのですが、いきなり答を載せてしまうのも勿体無いので、皆さんだったらこれをどんなパズルに仕立てるか、ちょっと考えてみてください。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 デュシマスナップ、まだたくさん写真があるのですが、一旦別の話題にします。さて今週も大変です。がんばらないと。






3月11日(火) 三枚のカードを直角に組む

 昨日写真でご紹介した、積み木インテリアギャラリーいたち丸の中川さんの、ケプラーの星型のパズルのピースについて、もうすこしパーツの構成を言葉だけで説明させていただこうと思います。

 このパズルは、正八面体の各面に8つの正四面体を貼り付けた形をしていますが、パーツは4つで、全て合同です。さらに、内部に隙間はできません。想像が付きましたか?

(つづく)






 もうひとつ話題を。 手づくりおもちゃの科学館の工藤さんの日記で、このところトランプのカードに切り込みを入れていろいろな構造を作っておられます、という話を書きましたが、上記の工藤さんから、三枚のカードにスリットを入れて組み立てる方法の分類について、ここ「あそびをせんとや」の過去のページに記載があったという情報をいただいたが、見つけられないので教えて頂けませんかという丁寧なメールをいただきました。

 過去のページの情報が非常に検索し難いのは本当に申し訳なく思います。また、工藤さんにこのような情報をお伝え下さった方にもお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。

 このようなとき、私は手元のホームページ転送用のフォルダの中の、各月ごとの画像フォルダの中身をサムネイル表示でざっと探しています。そうしないと自分でも見つけられないのです。

 三枚のカードの組み方については、あまりたいした情報を掲載はしていなかったのですが、03年4月20日に、こんな図を掲載して、

 「A,A,A」「A,B,D」「B,C,D」という組み合わせでもできる、ということを書いたかと思います。これは、中村義作先生の「マンホールの蓋はなぜ丸い」という本だったと思うのですが、見た記憶があります。

 もう1つは、「3枚が正方形だったらこういうのもあり」という観点で、03年1月29日にも書いています。

<おまけのひとこと>
 昨日の朝は雪が降って大変でした。
 今日は私の住む県では公立高校の入学試験です。うちは今年ではありませんが、どうかがんばってね、という気持ちです。






3月12日(水) いろいろ

 今日も時間がなくて、簡単な更新です。昨日は、毎日見に行っている複数のサイトで、ここ「あそびをせんとや」を話題にしていただいて喜んでいます。しかも全部違うトピックスでした。



 積み木インテリアギャラリーいたち丸の中川さんの「ケプラーの星型のパズル」、4つの合同なパーツで隙間のないものが作れますという情報を公開したら、濱中さんの低次元日記ケプラーの星型パズルで、この条件のものをポリドロンで作りました、という写真が出ていてびっくりしました。すばらしいです。



 あるが's てくにっきで、デュシマスナップによる多面体構造が続々と公開されています。

デュシマスナップで作る多面体(1)
デュシマスナップで作る多面体(2)
デュシマスナップで作る多面体(3)

 今のところ全て単色で、とてもきれいです。(3)の最後の青い正十二面体構造にみえる形が「いいなあ」と思いました。



 blog ろくはロッパの… で、飛び越しゲーム2008というのが公開されていて、ちょっと遊んでみました。ただし私の環境は Cygwinでgccです。簡単なアルゴリズムで意外にも勝率が高かった(といっても6〜7割くらいです)ので、メールをさせていただきました。ところが、先方の環境では、私のプログラムは全く勝てないとのこと。うーむ、もしも学生さんのプログラムで同じことが起こってしまったら気の毒だなと思いました。



 最後にもうひとつ。手づくりおもちゃの科学館の工藤さんの日記で、スリット入りトランプを組む話が続いています。こちらもお勧めです。コメントありがとうございました。

<おまけのひとこと>
 12日は朝とても忙しくて、半分くらい書きかけたのですが更新が終わりませんでした。






3月13日(木) 多面体木工の中川さんの「ケプラーの星型パズル」(その2)

 先日ご紹介した、積み木インテリアギャラリーいたち丸の中川さんの「ケプラーの星型のパズル」、予告通り、分解したパーツの写真を掲載させていただきます。

図 1

図 2

図 3

 4つの合同なパーツを並べたものを、3方向から撮影してみました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 今朝ももう時間がぎりぎりです。










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