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以前の「ひとこと」 : 2006年6月前半



6月1日(木) 透明折り紙(その3):正八面体

 透明な折り紙でユニットものも作ってみようと思って、比較的簡単な4ユニットの正八面体を折ってみました。15cm角の折り紙を4等分したものを使っています。

図 1 図 2 図 3

 きれいだと思います。ただ、通常の折り紙よりもつるつるして滑りやすいので、紙の摩擦で連結が保持されるべき部分がしっかりまとまりません。継ぎ手の部分が2段に折れているタイプのものを使えばしっかり組めると思います。逆にそういう継ぎ手は、この透明折り紙だと滑りがいいので組みやすいのではないかと思います。

 また、この透明折り紙の素材は、しっかり折るとなかなかその角度が開いてこないという特徴があって、うまく作れば丈夫にできそうなのですけれども、組むときに形を整えるのが難しいです。 また、そもそも折るときに用紙の縁や折り線が見にくいのも、普通の折り紙より難しく感じます。さらに、つめなどで簡単に傷がついてしまって、そうなると仕上がりがきれいでなくなってしまうので、気を遣います。

 でも、そのぶん仕上がりがきれいに出来るととても嬉しいです。最近はやりのLEDかなにかを中で光らせたりするときれいかな、などと思っています。



 blog ろくはロッパの・・・に、我が嘆きという William Byrd の曲の話が書かれていました。このタイトルの曲はわかりません。たとえば、このページ(もしくは、同じですけれどもこのページですと全部のmidi を一括でダウンロードできます)とかにあるでしょうか?

<おまけのひとこと>
 今日から衣替えですね。






6月2日(金) 断弦

 家に帰って食事を済ませた後で状況が許すときには、たとえ10分とか20分とかでも、少しだけスピネット(チェンバロ)を弾くようにしています。昨夜も夜10時頃、ちょっとだけと思って弾き始めたら、音程の狂いが、許容範囲の広い私にとっても耐え難いほどになっていたので、ざっとチューニングしました。そのあとでバッハをちょっと弾き始めたら、「ばつん」という音と共に弦が1本切れてしまいました。

図 1

 上の写真にはエンドピン(弦が巻きつけられている、調律用のピン)が2×6=12本写っていますが、ここから右側は全部銀色の鉄弦、左側は金色の真鍮弦です。ちょうど真鍮弦に切り替わった、1つ下のC(ド)の弦が切れていました。

 こんなときのために買ってあった「図解 チェンバロメンテナンス」という本を取り出して調べてみました。

図 2

 第5部「断弦」という章があって、多くの楽器は低音側の1/3〜1/4が真鍮弦が張ってあること、真鍮弦のほうが低音の音が美しいのだけれど、鉄弦より弱くて切れやすいこと、真鍮弦の中でも一番高音の、鉄弦からの切り替わりのところが、真鍮弦の中でも一番張力が高くて細いので切れやすいこと(経験的に断弦の7〜8割はこの部分とのこと)、などが書かれていて、なるほどと納得しました。

図 3

 とりあえず今日、製作者の方には連絡してみて、来てもらえるようなら来てもらうか、それとも交換用の弦は一通り手元にあるので、注意点だけきいて自分でやるか、どうしようかと思っています。



 blog ろくはロッパの・・・の曲の話、ダウランドとかの世俗歌曲の旋律を自由な変奏形式で演奏したような曲、でしょうか。 Byrd にもそういう曲はいくつもあります。 でもアンコールで演奏されたのでしたら、そんなに長い曲ではないでしょうね。 Bで始まるバロックの鍵盤音楽の作曲家といえば、ブクステフーデとかブルとかを思い出しますが、なんとなくどっちも違う気がします。

<おまけのひとこと>
 本当は「透明折り紙」シリーズの続きの予定だったのですが、楽器のトラブルのため、急遽内容を変えました。






6月3日(土) チェンバロの弦を替える(その1)

 木曜日の晩に切れてしまったスピネット(チェンバロ)の弦ですが、製作者の方に電話をしたところ、今週末は京都のコンサートの楽器の調律の仕事があるので、すぐには行かれないとのことだったので、金曜日の晩に自分でやることにしました。

 メンテナンスの本には「チューニングピンを抜く」と書かれていましたが、電話で相談したら、抜かずに巻きつけるほうが易しいだろうとのことだったので、今回はその方法でやってみました。

図 1

 手持ちの弦の一覧です。左側が真鍮弦で右側が鉄弦です。真鍮弦で一番細い、0.35mmのものを張り替えました。

図 2

 切れてしまって外した弦です。手前のばね状になっているところがチューニングピンに巻きついていたところです。ここの長さを測って、それとだいたい同じくらいの長さがチューニングピンに巻きつくようにしようと思いました。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 土曜日はまた実家の草刈に行きました。






6月4日(日) チェンバロの弦を替える(その2)

 さて、手持ちの0.35mmの交換用の弦は2本ありました。チューニングピンの反対側は「ヒッチピン」というのですが、そこに引っ掛けるための「ループ」も作っていただいてありました。このループをヒッチピンに引っ掛けて、すっぽ抜けないようにクリップで留めて、作業にかかります。

図 1

 チューニングピンに、弦を手で巻きつけて、最後にピンの側面の小さな穴に弦の先端を5mmくらい入れます。この穴が貫通穴ではないので、チューニングピンを抜かずにこの作業をするのはけっこう大変でした。

 この方法だと、どうしてもチューニングピンのまわりの弦がゆるくなってしまうので、あとはチューニングハンマーでピンを回して締めてゆきます。この段階で、なかなかピンのまわりの弦が締まってこないので、ピンの穴に通していた弦の頭が抜けてしまってやり直しになりました。もう一度やり直したときには、また弦の頭が抜けてしまうのがこわくて、ついあわてて閉めすぎて交換用の弦をいきなりまた切ってしまいました。大失敗です。

 2回目はもっと慎重になって、弦の張り具合やピンの周りの締まり具合を見ながらゆっくり締めてゆきました。

図 2

 他のピンと違ってあまりきれいに巻けていませんが、とりあえず張り直すことができました。

 初日は本来の高さの音から2度ほど低いところまでにしておいて、翌日に本来の高さまで上げて、あとは様子を見ています。他の弦と比べるとやはり最初はどんどん音が下がっていくと思いますが、とりあえず復旧できたと思います。

<おまけのひとこと>
 子供たちも週末が忙しくなってきています。






6月5日(月) ばら

 先週末、金曜日の夕方に、かなり準備に時間のかかるドキュメントを一週間後(今週中)に提出しなければいけないということがわかりました。本来の仕事の時間は使えないので、かなり大変です。というわけでしばらくはまともな更新ができないと思います。

図 1

 6月に入って、庭のばらが咲き始めました。これは「オドラータ」という品種だそうです。窓からよく見えます。

図 2

 テラス窓の方へも伸びています。昨年かなり剪定をしたのですが、また枝が伸びています。

<おまけのひとこと>
 せっかく弦を張り直したのに、弾く時間も取れなくなってしまいました。来週の今頃は一段落しているはずです。






6月6日(火) 透明折り紙:1/2立方体

 透明折り紙で立体を作ってみるシリーズの続きです。布施知子さんの「まんぷくBOX」に掲載されている、「1/2立方体」を作ってみました。

図 1 図 2

 普通の紙よりもしっかりしているので、何か小さいもののプレゼントの箱とかにもよさそうです。

<おまけのひとこと>
 昨日でこのページのアクセスカウンタが29万を越えたようです。ありがとうございます。






6月7日(水) 数学月間

 縁あって日本数学協会という協会に入会させていただいているのですが、この協会が「数学月間」というのを制定しています(こちら)。

 これは、7月22日から8月22日の1ヶ月間を数学月間と定め、数学的行事を行おうというものだそうです。私も末席ながら会員の一人として、この数学月間を応援してゆきたいと考えているのですが、ところでなぜ7月22日から8月22日なのだろう? と不思議でした。

 Web で「数学月間」で検索しても、上記の意味での「数学月間」について書かれたページはほとんど発見できないのですが、その中で

・7月22日:22/7 = 3.14… 円周率の近似値
・8月22日:22/8 = 2.7…  自然対数の底の近似値

 という説明を見かけて、「なるほど!」と思いました。おかげでこの日をしっかり記憶しました。

<おまけのひとこと>
 この日付から、いわゆる黄道上の十二星座の「獅子座」を連想しました。というのも、うちの家族は全員八月生まれの獅子座なのです。






6月8日(木) 三方八面体(?)

 正四面体を、その中心を頂点として各面を底面とする4つの背の低い正三角錐に分けることを考えます。その、背の低い正三角錐を8個作って、もともとの正四面体の面の三角形と同じ大きさの三角形8枚から成る正八面体の各面に貼り付けたとします。そうするとどうなるでしょう?

<おまけのひとこと>
 最近、燃費を強く意識した運転をしています。信号待ちのときなど、列の途中にいてとっさの危険がないと思われる場合はエンジンをとめています。そのとき、「いつエンジンをかけるか」というタイミングをはかるのが楽しいです。もちろん前の車が動き始めたときに発進が遅れるのは迷惑ですし危険でもありますから、これは必ず避けなければなりません。しかし、エンジンをかけてから何秒も動き出さないというのも「もったいない」「状況判断が悪い」感じがして気に入りません。
 以前からこういう運転をしている友人から、「2台前の車のブレーキランプが消えたらエンジンをかける」というのがタイミングの目安として優れている、という知恵を授けられたのですが、これがたいへんよいタイミングなのです。お勧めです。ただ、自分が信号待ちの先頭から2台目になったときはこの目安が使えません。このときは交差する信号が赤になったタイミングを見ています。
 信号待ちに限らず、燃費を意識して走るというのは、必要以上にエンジンを回さず、かつ周囲に迷惑をかけず、ブレーキも不必要に踏まず、といったことを考えるので、自分の車の状態や周囲の道路の状況をよく気にしている必要があります。楽しいです。






6月9日(金) 正八面体に、4等分した正四面体を貼り付ける

 昨日ご紹介した、「正四面体を、その中心を頂点として各面を底面とする4つの背の低い正三角錐に分けて、それを正八面体の各面に貼り付ける」ものをCGにしてみました。

 以前、03年4月22日に書いていますが、正八面体と正四面体を、1対2の割合で並べて空間を充填することができます。正四面体のほうを4等分して正八面体の面に貼り付けると、上の図のように、単独で空間を充填する菱形十二面体になります。

 これとは逆に、正八面体のほうを同じように中心から各面を底面とする8つの正三角錐に分けると、側面が直角二等辺三角形になりますが、これを正四面体の各面に貼り付けると、立方体になります。これまた(当然ですが)単独で空間を充填する立体です。

<おまけのひとこと>
 昨日、小学校のマラソン大会がありました。昨年、2年生ながら低学年の部(1〜3年生)で2位になった下の子は、今年は低学年の部では最高学年なので優勝候補でした。同学年にライバルT君という子がいて、1年生の時にはゴール間際で抜かれたのですが、昨年はT君が途中でコースを間違えるというトラブルがあって、T君の順位はかなり低かったそうです。今年はうちの子がずっとトップを走っていたのですが、最後に校庭に帰ってきた後で、T君が猛然とダッシュして、抜かれてしまったそうです。ちなみに3位はT君の年子の弟のH君だったそうです。2位と3位の差はとても大きかったそうです。
 前評判でプレッシャーがかかって成績が伸びない子などもいる中で、下の学年の子にはかつて一度も負けたことがなくて、ちゃんと上位に入れて偉かったと思います。

 昨日、通勤の車にガソリンを入れたのですが、リッター17.7kmほど走っていました。古い四輪駆動の車にしてはよい数値が出ているなと思います。

 今週中に作らなければいけない書類があって、そこに上司コメントをもらわなければいけないのですが、その上司が今週・来週と海外出張で、メールをなかなか読む時間が取れないようで、昨夜の段階でまだコメントをもらっていなくて、ちょっと心配しています。






6月10日(土) UFOパズル

 blog MISDIRECTION さんのところで、6月6日にBobitosというパズルが紹介されていました。このルールは「ルナ・ロックアウト」と同じものですね。私のページでは、UFOパズルという名前でアプレットを紹介しています。「葉樹林」さんには、こちらで、UFOという名前が使われたのは極わずかの時期だということを教えていただきました。

 さて、この Bobitos というパズル、下の左の図のように斜めから見下ろした視点になっていて、移動はコマであるがいこつが歩くアニメーションが表示されるのですが、考えるときにコマが動くのを待っているのが大変です。(こういうときは気が短い私。)そこで、同じ問題を自分のアプレットでやってみることにしました。

 で、 Bobitos の問題は無事全部解けたのですが、せっかく自分のアプレットで動かせるようにしたので、公開することにしました。 こちらのUFOパズル問題集のページからリンクしています。いずれも歯ごたえのある問題だと思いますので、よろしかったらやってみてください。

<おまけのひとこと>
 先週は忙しくて疲れたので、今朝(土曜日の朝)はいつものように一旦6時に起きて朝ごはんを食べたのですが、そのあとでまた寝てしまって、結局午前中は寝ていました。午前中は下の子は野球の練習で朝7時に集合で、練習試合に行ったそうです。「結果は?」と尋ねたら、自分たちのチームは2点とったそうで、相手は何点だったかわからないくらいたくさん点をとったのだそうです。
 今日は珍しく日曜日に更新です。






6月11日(日) 庭の花

 今朝は地域の共同作業で、7時から公民館周辺や神社のあたりの草刈に行ってきました。

 6月になって、庭にたくさんの花が咲いています。そんな花を家の中に生けてあるので、写真に撮ってみました。

 左のオレンジ色(?)の花は「ウェスターランド」というバラだそうです。右のはシャクヤクです。昨年だったか、庭の草むしりを頼まれた私が間違えてシャクヤクを抜いてしまって叱られたのですが、それを植えなおしておいたらちゃんと立派な花を咲かせてくれました。

<おまけのひとこと>
 この週末も持ち帰りの仕事がいくつかあって、やらないといけないなと思いつつ、進んでいません・・・






6月12日(月) 透明折り紙:星

 透明折り紙で、「星」を折ってみました。光があたるところで写真を撮ったらきれいかなと思ったのですが、影と重なってかえってわかりにくくなってしまいました。昔、大判の折り紙でこれを折って長いことガラスに貼ってありました。透明折り紙でもきれいです。

図 1

 透明折り紙は、紙の縁が見えにくいのできれいに折るのが難しいです。また、普通の紙と違って、一度山折りにしたところを逆の谷折りにしようとすると、同じ折線になりにくくて、微妙にずれた位置に谷折りができやすいです。あと、やり直しをするととても汚くなるので、きちっときれいに仕上げるのがたいへんです。上の写真でも、本来はちゃんと4回回転対称(C4対称)になっていなければいけないのに、裏へ折り返しているところのサイズがまちまちで、あまりきれいではありません。



 以前ご紹介した立方体をつないだ玩具、最近下の子がいじっていろいろな形に変わっています。

図 2

 先日作られていたこのかたち、気に入ったので写真に撮ってみました。立体的な構造なのに、12個全部のキューブが見えているというところが気に入りました。

 さて、このかたちはどんな対称性を持っているでしょうか?

<おまけのひとこと>
 この週末は雨でした。家にいたので珍しく昨日の日曜日に2日分の更新をしました。






6月13日(火) 12個の立方体の「輪」

 昨日ご紹介したかたちが気に入ったので、CGにしてみました。

図 1

 といっても、わかりにくいので gif アニメーションで積み上がって行く様子をあらわしてみました。

図 2

 昨日の写真でも後ろの壁に寄りかけてあるのですが、このかたちはこの向きでは自立しません。重心が後ろにあるので転んでしまいます。

 このかたちの対称性ですが、まず、図1,2の向きから見て、左右対称です(図3のグレーの面)。あと、図3の赤い軸を中心に180°回転させると重なります。

図 3

 さて、この形と同じ対称性を持つ凸多面体にはどんなかたちがあるでしょうか? 最初に、底面が二等辺三角形の板もしくは柱という例を考えたのですが、これは鏡像対称面が2面あるのでだめですね。

(つづく)

<おまけのひとこと>
 先日書いた、正四面体を4分割したものを正八面体の各面に貼り付けたら・・・という話について、しごと・あそびごと・ひとりごとで模型を作って写真を公開されています。ありがとうございます。

 昨日は仕事で、待ち合わせの時間に遅れるということをしてしまいました。こんなことは初めてで、ショックを受けています。






6月14日(水) 透明折り紙による正多面体

 また透明折り紙の話に戻ります。布施知子さんの本から、一枚折の正多面体を作ってみました。

 図1,2 は、1対√2 の長方形から折る、正四面体の入れ物です。図1がふたを開けたところ、図2が閉じたところです。

図 1 図 2

 開閉できるタイプは面が厚いので、透明度が下がります。でも微妙に中の様子がわかってちょうどいいかもしれません。

 正方形の折り紙から1対√2 を切り出して正四面体を作ったのですが、残った細長い長方形から小さな正八面体を作ってみました。

図 3

 この正八面体は丈夫で壊れにくくてとても気に入っている折り方です。

 ところで、正方形の折り紙から1対√2の長方形を切り出す方法としてはどんなやり方がよいでしょうか。透明折り紙には余分な折線は入れたくないのです。でも、定規ではかる方法はあまり精度がよくないのでやりたくありません。皆さんならばどんなやり方をしますか?

(つづく)

<おまけのひとこと>
 職場で「マッチ棒4本で81を作れ」というパズルを出題されました。「まさかこんな答じゃないだろうね」と言ったら、「それで正解」と言われました。うーむちょっと納得しかねるのですが。






6月15日(木) フィボナッチ数列に平方数は出てくるか?

 すみません、今日は図を用意している時間がないので、ちょっとしたトピックスを。

 黄金比と関係が深い、フィボナッチ数列という数列があります。次の項を求めるのに、最後の2つを足すと求められる、という数列で、1,1,2,3,5,8,13,… というものです。

 この数列上に、平方数(ある数の二乗の数)は出てくるでしょうか? (あ、1 は当たり前なので除きます。)

<おまけのひとこと>
 忙しいです。






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