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以前の「ひとこと」 : 2005年6月後半



6月16日(木) この多面体は何でしょう?

 いつも多面体に関する大変おもしろい情報を下さる積み木インテリアギャラリーいたち丸のいたち丸さんから、面白い多面体の話を伺ったので、紙で作ってみました。

図 1 図 2 図 3 図 4

 上の図1から図4は、同じ多面体をいろいろな向きから見たものです。図1〜図3は特別な方向からの写真です。最初はこの3つの写真だけを載せようかなとも思ったのですが、それだと意地が悪いので図4も載せてしまうことにしました。

 さてこれはどんなおもしろい性質を持った多面体でしょうか? この4つの写真だけから、これがどんな多面体なのかわかりますか?

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 すみません、17日は更新ができないと思います。






6月17日(金) キッズプラザ大阪(その1)

 珍しく関西のほうに出かけてきました。以前から行きたいと思っていたキッズプラザ大阪に寄ってきました。大人の入場料が1,200円と若干高めでしたが、十分その価値はありました。

 1階の入り口すぐのところには、巨大なボールサーカスがあります(図1,2)。これだけでしたら、入り口のゲートの外側からも見ることができます。

図 1 図 2

 さまざまな仕掛けがあって、それが一通り作動するのを全部見ようとすると、かなり時間がかかります。さすがに全部見るのはあきらめました。

 入場ゲートとボールサーカスのあるところから実際のミュージアムの会場のある3階〜5階まではエレベータで上がるのですが、エレベータまでの通路の両側には静止画の3D表示のパネルが飾ってあって、これも面白かったです。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 JRで行ったので、新幹線で新大阪で降りて、大阪まで1駅、大阪から天満まで1駅、と1駅ごとに乗り換えてわずか2駅だったのですが、新大阪で在来線の人身事故があって、この2駅を進むのにかなり時間がかかってしまいました。






6月18日(土) キッズプラザ大阪(その2)

 キッズプラザ大阪に入場した目的は、4階にある「こどもの街」のフンデルトヴァッサー建築に興味があったためです。平日の昼間だったので、かなりすいていて写真が撮りやすかったです。

 残念ながら大人には通れない通路(滑り台や梯子など)があって、「子供のときに来たかった」と思いましたが、それでも十分に楽しめました。webで検索するといろいろ情報もありますが、とりあえず魚眼レンズをつけたディジタルカメラを持っていっていたので、それでたくさん写真を撮ってきました。サイズが大きくなりますが、そのごく一部をご紹介します。

図 1 図 2
図 3 図 4

 そんなにむちゃくちゃ広いというわけでもないのですが、随所で写真を撮りながら大人が通れる全部の通路を通ってみると、30分以上かかりました。子供だったらさぞかし楽しいだろうなと思います。遠くて簡単に連れて行ってやれないのがなんとも残念です。

 <おまけのひとこと>
 今回、大阪と京都に行ってきたのですが、一度お目にかかってみたいと思っていた方にお会いできたのと、一度はいってみたいと思っていたところに行かれたので、とても満足しています。 こちらに書いてもよさそうなことはおいおい書きたいと思います。






6月19日(日) 小数のパズル

 昨日の新聞に、小谷善行作のパズルとして、以下のような問題が載っていました。

ふしぎな小数 小谷善行
 1,2,4,8,16,32,64,128,256, ・・・ というのは2の階乗ですが、これを逆に並べた小数、

0.256128064032016008004002001・・・

この小数が答えになっている割り算(分数)をみつけてください。

 1桁や2桁の数は、あたまにゼロをつけて全部3桁になるようにしてあります。新聞では「3桁÷4桁の分数」というところまで明かされていました。パズルの難易度としては、3段階のうちの一番易しいとされていました。

 さっそく紙と鉛筆でやってみました。答の確認のためには、いつも使わせていただいている多倍長電卓LMで検算してみました。

 これがわかると、当然、2の階乗を小さいほうから並べた小数

0.000100020004000800160032006401280256051210242048・・・

がどんな分数になるのかやってみたくなりますし(この例では4桁ずつにしてあります)、これを2ではなくてたとえば3にして、3の階乗である3,9,27,81,243,729,・・・が出てくる

0.000300090027008102430729・・・

なども簡単に分数になります。

 2週間後には「前々回の答え」として、解答と短いコメントが載ると思うのですが、これだけの短い文字数でどうやって解説するのだろうと心配になってしまいます。

 <おまけのひとこと>
 今朝起きてメールをチェックしたら、上の子からメールが届いていて、Yahoo! グリーティングカードで父の日のメッセージカードをもらいました。15パズルの図案のものが選ばれていて、私の趣味を考えてくれたのだな、とうれしくなりました。
 下の子からは、本人と私の似顔絵の描かれたメッセージをもらいました。字がだいぶ上手になってきてうれしいです。






6月20日(月) パズル工房「葉樹林」訪問記(その1)

 先日、以前からずっと伺いたいと思っていたパズル工房「葉樹林」にようやく行くことができました。

 魚眼レンズを持っていったので、最初にお店の中を撮らせてもらいました。 web で公開してもいいですよ、と言っていただけたので、魚眼で撮ったoshoさんとお店の中の様子の小さな写真を2枚、掲載します。

図 1 図 2

 図1のほうはレンズを天井に向けたところで、図2のほうは入り口から水平に撮影したものです。もうお店の中じゅうに、葉樹林日記で見た覚えのあるものや、多面体系の立体パズルなどがぎっしり詰まっていて、夢のような空間でした。

 05年6月19日の「葉樹林日記」にあったパズルの逸話を直接oshoさんから伺うことができました。この形は、Puzzle WorldというサイトのThe Puzzling World of Polyhedral Dissectionsというページのたくさんの美しい多面体系パズルの中で見た覚えがありました(こちら)。実はこの形を見て、うらやましくて以前紙でこんなものを作ったりしたのでした(03年6月9日のひとこと参照)。

再掲図

 現物を拝見できて幸せでした。美しい造形の美しいパズルでした。

 肝心のパズルですが、まず、お約束の文字の箱詰めシリーズのMAPLE、おっかなびっくりさわってみていると、きれいにおさまってくれました。おもしろい、よいパズルですね。(私はパズルを解くのは苦手なので、このくらいの難易度のパズルを解いて観賞するのが好みです。)このシリーズでは難易度がいちばん高いと伺っているMOUSEを購入することにしました。

 …過去の葉樹林日記に載っていたいろいろなものについての感想を書こうと思って、日付を確認するために葉樹林日記をさかのぼって読んでいたら、更新する時間を使い切ってしまいました。とっても中途半端ですが今日はここまで。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 今日は健康診断があるのですが、例年はそれぞれ別の日に行われている通常の検診と、胃検診と、さらには年齢が特定の条件を満たす人が受けなければいけない体力測定、この3つがなぜか同じ日に設定されています。胃検診に備えて昨夜は8時以降飲食禁止なのですが、その状態で尿検査をはじめとするいろいろな検査を受けた後で、からっぽなおなかに硫酸バリウムを流し込んで胃検診を行い、その後おなかの調子がよくない状況で激しい運動をしなければいけないという、過酷な日程のようです。これでは今日の仕事の効率は非常に悪そうです。






6月21日(火) パズル工房「葉樹林」訪問記(その2)

 京都のパズル工房「葉樹林」さんに行った話の続きです。思いつくままメモ風に。

 私は多面体が好きなので、やはり目に付いたのは多面体系のおもしろいパズルや造形でした。 正二十面体のパズル、ばらしてしまったら組む自信がなくて、そおっと隙間を広げてみて、パーツの構造の巧みさに感心しました。 こちらのDODECA、面白い構造でした。日記に解説がありましたが、なるほどこんな風に可動する多面体を作る方法もあるのですね。 商品では、葉樹林の多面体シリーズのこちら(正四面体5個組み)を購入しました。これも美しいです。まだばらしていませんが、組みなおしてみたいと思っています。

 インポシオブジェ、これもいろいろなものを見せていただきました。こちらの右側の写真のものを購入したのですが、特にこちらのインポシボールの実物には感心しました。

 同型ピース6本組木丸棒、なんとか外せないものかとちょっと挑戦してみましたが、やっぱり無理でした。なるほど、これは面白いですね。

 こちら(05年3月8日)の左側のワインボトル、実物を初めて見ることができました。感激です。私は、この日記にある「Quark Specialをボロボロになるほど読まれた方」の集合に属する一人だと思っているので、“Quark Special”に解説されている内容はよく覚えています。

 <おまけのひとこと>
 ・・・こういう風に書くと、たいして内容がないのにかなり手間がかかりました。ヒントや種明かしになるようなことは書きたくないし(極端な話、「びっくりしました」というだけでも何らかの示唆になることもありますから)、でも具体的に書かないと、できの悪い作文みたいに「おもしろかった」「たのしかった」ばかりになってしまいます。(まあいつものことかも)
 昨日は健康診断の後で、おなかの具合がよくないのに体力測定をして、かなりこたえました。でも、閉眼片足立ちとか、上体おこし(腹筋)とか、ついむきになってやってしまうのですよね。
 






6月22日(水) あみだくじ(その1)

 昨日、このページのトップに置いてあるアクセスカウンタがおかげさまで20万を超えたようです。いつもご覧いただいてありがとうございます。私としたことがちょっと勘違いしていて、20万を超えるのはもう少し後のような気がしていました。今回は記念プレゼント企画をやるタイミングを逸してしまいました。先月あたりに喜んで取り上げていた紙の結び目の完成品あたりを考えていたのですが、まあまたの機会に。



 さて、今日は「あみだくじ」の話です。 あみだくじは皆さんご存知だと思うので、どんなものかという説明は省略させていただきます。

 あみだくじで、与えられたスタートとゴールの対応関係になるようにあみだくじの横棒を配置するにはどうしたらいいでしょうか? たとえば、あみだくじが、下の図1のような対応関係、

図 1

 つまり 1→3, 2→7, 3→2, 4→1, 5→5, 6→4, 7→6 になるようにしたいとします。縦棒の数はもちろん7本です。では、横棒はどこにどうやって入れたらいいでしょうか?

図 2

 もちろん答は1つではありません。

 このあたりの話を学校で「習った」のは、大学1年の教養の数学で置換とか互換とかの話をやっていたころだったと思うのですが(私の受けた講義では、確か線形代数の授業の後半で、二次形式とかの前あたりのトピックスだったようなおぼろげな記憶があります)、そういうの(たとえば2個ずつの互換の積に分解して、それを横棒に対応させて・・・というようなもの)を要求しているのではなくて、たとえば小学生に「こうすればこういう解になるあみだくじを作れるんだよ」ということを説明できるような方法を考えています。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 今週は忙しいです。






6月23日(木) あみだくじ(その2)

 昨日、与えられた対応関係になるような「あみだくじ」をどうやって作ったらいいでしょうか? という話を書いたのですが、お二人の方からメールで解答をいただきました。ありがとうございます。 また、blog日々雑感でもこの話題について書いていただきました。ありがとうございます。 どうも私が思っていたよりもずっと有名な話だったようで、「ああ、あの話か」と思われた方も多かったのかと思っています。

 まず、とりあえず私が事前に用意してあった図をそのまま掲載します。

対応関係

 与えられた対応関係が上のようになっている場合、まず、下の図1のように対応する数字を直線で結びます。直線のままだと交点が接近してわかりにくいところがあるので、滑らかな曲線にして、交点が互いに離れるようにします。この図を今度は、交差点を直進するのではなく、交差点では下に向かう方向に右折か左折することにして、上の数字から出た線が他の数字と交差せずに下までたどるように色分けします(図3)。

図 1 図 2 図 3

 図3では、上から下にたどる線がわかりやすいように、色分けしてみました。この線を徐々に横に離してゆきます。もともとの交点のところには横棒を入れて伸ばしてゆきます(図4)。すると、これは縦線がちょっと折れ曲がったあみだくじそのものだということに気がつきます。

図 4 図 5

 最後にこれを普通のあみだくじの形に描きなおします(図5)。これで出来上がりです。

 この図そのものは以前に作ってあったものでした。これは確か組み合わせ理論と置換群の本(だったと思います)で見かけた図で、もちろん元の図は黒だけで描かれていたのですが、面白いので自分で色分けして作ってみたのでした。

 昨日いただいた「解答」メールのうちの一通は、いつもセンスのあるパズルを発表されている、あのKohfuh's Labの洸風さんでした。洸風さんは、こんなに美しい図を描いて送って下さいました。許可をいただいたので掲載させていただきます。

Kohfuhさんの図

 これを拝見して、自分の図は出さなくてもいいかなと思ったのですが、まあ一応用意してあったので先に自分の図を出すことにしたのでした。それにしてもさすが洸風さん、センスのある美しい図ですね。(私の図とはちょっと違うところがありますが、さてどこでしょう? 私は最初勘違いしました。)

 もうお一方、メールを下さった方は言葉だけでご説明くださったのですが、それもたいへんわかりやすい説明でした。ありがとうございました。

 さて、「あみだくじ」の話、もう少し続けようかと予定していたのですが、次に書くことも自分が思っているよりも平凡な話かもしれないなと思って、どうしようかなと思っています。

 <おまけのひとこと>
 いつものように(つづく)と書こうかどうか迷って、とりあえずやめました。さて明日は何を書くか・・・。

 今、本業の方でちょっと面白い結果が出ていて、今週は楽しくて帰りが遅いです。こういう時期は一年を通してそう頻繁には訪れないので、大事にしたいです。
 今日は雨が降っています。梅雨は梅雨らしく雨が降ってくれるとほっとします。






6月24日(金) あみだくじ(その3)

 いつもおもしろいコメントを下さるH.Hamanaka very private pageの濱中さんから、「あみだくじ」と題してこんな図を送っていただきました。とても面白い図なので、許可をいただけたので公開させていただくことにしました。

Hamanakaさんの図

 図には解説はついていなかったのですが、いろいろ考えて楽しませていただきました。ありがとうございました。

 <おまけのひとこと>
 私は、こういう発想はまったく思いついていなかったのですが、実は「あみだくじ」の話のつづきとして書いてもいいかなと思っていた話(の展開の1つ)とちょっと似ていることがありました。






6月25日(土) パロディー音楽

 月刊ピアノという雑誌があります。J-POPやTVのドラマ主題歌、TV-CMの音楽などに始まって、さまざまなジャンルのピアノの楽譜がたくさん載っている雑誌です。私は基本的にテレビは見ないので、知らない曲も多いのですが、図書館にあるバックナンバーを時々借りたりしています。

図 1

 図1は、先日図書館で古い雑誌が除籍になったときにもらってきた、2004年1月号の写真です。 この雑誌のお勧めのページは、ピアニスターHiroshiという人の連載です。

図 2

 図2は、図1の105ページの一部で、「アイネ・クライネ“正月”ムジーク」というタイトルの曲の最初の2段です。最初の4小節はモーツァルトのアイネ・クライネ・ナハトムジークの出だしのままなのですが、第1主題がはじまるところから、別の旋律にとってかわります。

 この連載の曲はいずれもテクニック的にはとても易しくて、私でも初見でほぼ弾けるくらいです。お勧めです。

 <おまけのひとこと>
 週末は更新をお休みしていました。






6月26日(日) イタリア協奏曲

 バッハのイタリア協奏曲、という鍵盤独奏の曲があります。鍵盤独奏なのに、なんで“協奏曲”というんだろう、という話については、詳しいページがたくさんあると思うので書きませんが、これを旋律楽器2本のために編曲した楽譜があるということを知りました。

図 1

 上の写真の右側が(画像圧縮のせいでひどい絵ですが)ウィーン原典版の鍵盤用の楽譜、左側がアルトリコーダーと低音楽器(バスリコーダー or チェロ or ファゴット・・・)のための楽譜です。先日、久しぶりにアンサンブルの練習に行ったときにこの楽譜を出してもらいました。最近はいろいろな理由で練習に参加できるメンバーが減って、ほぼ常にデュオの状態なのですが、実はこの楽譜はもう数年前から持ってきているのだそうで、以前3人で練習していた頃、私だけが行くのが遅かったときに先に来ていたふたりでやっていたのだそうです。(え、知らなかった、と言ったら驚かれました。)

図 2: 原曲

 原曲は上の楽譜のようにヘ長調です。編曲された楽譜では、これが下の図のように

図 3: 編曲

 変ロ長調になっています。先日、これを(いつものように)初見で吹いたら、一応3楽章ともやったのですが、かなりひどい演奏になってしまって、しかも三楽章はプレストなのにぜんぜん早くなりませんでした。上のパートだけ楽譜を借りてきて、うちで吹いてみました。

 ひとりで吹いていてもさみしいので、鍵盤の楽譜の左手だけをいっしょに弾いてもらうことにしました。でも調が違います。そこで、C管の楽器(ソプラノリコーダー)を使ってアルト指でアルトの楽譜を見ることで解決しました。(一番初歩的な転調です。) 鍵盤とあわせるのもすごく楽しかったです。

 <おまけのひとこと>
 下の子とキャッチボールをしました。だいぶ上手に取れるようになってきたのですが、低い球は苦手のようです。






6月27日(月) 〜も〜も

 いつも見せていただいているH.Hamanaka very private pageの日記に、 「元も子もない」というように、「〜も〜もない」というタイプの慣用句をいくつ思いつきますか? という問題が出ていました。私はこれを勘違いして、「〜も〜も・・・」というパターン(最後が「もない」に限定されないかたち)をいろいろ考えてしまいました。

 夕食のときに家族といっしょに考えたのですが、まともなものもいくつも出てきましたが、「〜も〜も・・・」では変なものがいろいろ出てしまいました。

  • すもももももももものうち
  • 当たるも八卦当たらぬも八卦
  • ♪花も嵐も踏み越えて
  • ♪野にも山にも若葉が茂り
  • ♪山も野原も綿帽子かぶり
  • これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬも逢坂の関
  •  言葉探しというのもおもしろい遊びですね。

     <おまけのひとこと>
     更新をまとめてしまうと面倒です。
     すみません、またメールが滞っております。






    6月28日(火) ワープゾーン(その1)

     今、図1のような「すごろく」の盤のようなものがあったとしましょう。左端の青い細い円柱がコマだとします。マス目にはAからDまでの記号が振られていて、同じ記号のマス目が2つずつあります。

    図 1

     コマは矢印に従って、右側に1つずつ進みます。進んだ直後に入ったマス目と同じ記号のマス目にワープします。ワープしたら、また右に1つ進みます。右に一歩移動したときに進入したマス目と同じ記号のマスにワープします。これを繰り返すと、最後にはこの「ワープゾーン」を抜けることができます。

     わかりにくいので、コマの動きを1つずつ図示してみました。まず最初に左端のAのマスに入って、すかさず右のAにワープします。次に右のAの隣のDに進んで、すぐにもう1つのDにワープします。以下同様に・・・

    図 2

     この例では、たまたま8つのマス全てに1回ずつコマは滞在して、このワープゾーンを通過しました。これを滞在数8と呼ぶことにしましょう。

     さてこのワープゾーン、A〜Dそれぞれ2マスずつの8マスの並べ方によっては、通過にもっと手数がかかるようにすることもできますし、もっとはやく通過させることもできます。極端な話、両端を同じ記号にしてしまえば、いきなり左端から右端にワープしてそれでおしまい、になってしまいます。この場合は滞在数は2、ということになります。これが滞在数の最小値であるのは明らかだと思います。

     では問題です。滞在数の最大値はいくつでしょうか? また、そのときのA〜Dの配置はどうしたらいいでしょうか?

    (つづく)

     <おまけのひとこと>
     上の子が小学校の入学式のときにもらってきた「マルメロの木」に実がなりました。



     最初は1メートルくらいのただの一本の棒でしかなかった苗木から、6年目にして二階のベランダの手すりまで育ちました。(写真はそのベランダから見下ろすように撮っています。)入学式の日に、今は退官された前任の校長先生から、「だいじに育てれば4年生になったら花がたくさん咲いて、6年生になったら実がたくさんなりますよ」と言われたとおり、今年ははじめてたくさんの実がなっています。(昨年もちょっとは実がつきましたが、ほんの少しでした。)木も大きくなりましたが、子供たちも大きくなりました。






    6月29日(水) ワープゾーン(その2)

     同じ記号の入ったマス目を2つずつ用意して、進入したマス目と同じ記号のマスにワープするという「ワープゾーン」というマス目の配列について考えてみています。昨日は4種類8個のマス目をどのように並べたら、通過するステップ数が最大になるでしょうか? という問題を書きました。そうしたら、3名の方から正解のメールをいただきました。ありがとうございました。

     この「ワープゾーン」に関して解説を書く前に、もうちょっと例を挙げておきます。今日は、マス目の種類を1つ減らして、3種類6個のマス目について考えてみました。

    図 1

     この「ワープゾーン」の辿り方をもう一度書いておくと、コマ(今日は図示していません)は矢印に従って、右側に1つずつ進みます。進んだ直後に入ったマス目と同じ記号のマス目にワープします。ワープしたら、また右に1つ進みます。右に一歩移動したときに進入したマス目と同じ記号のマスにワープします。最後にこの「ワープゾーン」を抜けるまで、この動きを繰り返します。

     図は、3種類6個の場合の滞在数(step)が2から10までの例です。まずはそれぞれの例をたどってみて滞在数を確認してみてください。

     さて、3種類6個の場合、滞在数が12以上になることはあるでしょうか? 一般にN種類2N個の場合、滞在数の最大値はどうなるでしょうか? 無限ループを作ることはできるでしょうか? 

    (つづく)

     <おまけのひとこと>
     梅雨だというのに雨が少なくて水不足が心配されていますが、昨日からようやくまとまった雨が降っているようです。






    6月30日(木) イタリア協奏曲(その2)

     すみません今日は図面の用意ができなかったので楽譜の話題です。(この話題だと写真を撮るだけで書けるのです。)

     先日、6月26日のひとことでご紹介した、旋律楽器2つ用に編曲されたバッハのイタリア協奏曲、第二楽章のアンダンテ(四分の三拍子)の最後がうまく合いません。バロックのゆったりしたテンポの曲によくあるように、この楽章も十六分音符や三十二分音符が入り乱れる複雑なリズムからなる旋律で、曲を把握してしまってからならばどうということはないのですが、楽譜を見ながら演奏しようとすると、かなり戸惑います。

     オリジナルの鍵盤楽器ならば、左手でリズムを刻みながら、そのリズムのどこに旋律の音の塊が入るかを見ながら弾けるので大きな破綻はないのですが、旋律線だけの楽譜を見ていると、下手をすると一小節の中に音が入りきらなかったりということが起こります。

     さて、問題の第二楽章の最後の部分の旋律のパート譜を掲載しました(図1)。これ、どんなリズムになるか、即座に読めますか?

    図 1 : リコーダー編曲版の旋律

     ここのところがうまく合いません。曲の最後なのでちょっとリタルダンドをかけている(テンポを落としている)のがいけないのかな、と思ったりもしたのですが、どうも旋律の側の音が余ってしまうようなのです。変だなあと思って、オリジナルの鍵盤用の楽譜を見てみました(図2)。

    図 2 : オリジナル鍵盤用

     恥ずかしながらこれを見て初めて、図1の楽譜のほうに問題があるということに気がつきました。おわかりになりますか?

     <おまけのひとこと>
     6月も終わりですね。今年ももう半分経ってしまいました。
     昨夜もものすごい雨が降っていました。






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