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以前の「ひとこと」 : 2005年6月前半



6月1日(水) カーペンターブロックでボールコースを

 「ボールを転がすコースを作ろう」というのは、玩具の中でも一大ジャンルを形成する分野で、いろいろ面白いものがあります。私のページでも過去にいくつかのタイプのものをご紹介したことがあります。 これまで、主に多面体を作る材料としてカーペンターブロックをご紹介してきましたが、今日だけはちょっと違ったタイプの応用として、このブロックでボールを転がすコースを作ってみたものをご紹介します。

図 1 図 2

 まず、図1と図2が、コースの右側、左側から見たところです。出口のところにビー球が置いてありますが、これをコースの入り口のところに置くと、ころころと転がってこの出口から出てきます。

図 3 図 4

 図3はコースを真上から見たところです。ご覧のようにぐるりと一周して、さらにもう少し曲がっています。コースの中は中空でなければビー球がぶつかって止まってしまうので、組み方をちょっと工夫しています。写真撮影のためにこのコースを片手で移動したりしたものですから、よく見るとジョイントが外れてしまっているところがありますね。

 図4は出口付近からコースをななめに見上げてみたものです。微妙なカーブになっているのがおわかりいただけるかと思います。このコースは、上下左右の4面のうち、ほとんどの場所では1面は外してあって、コースの断面はコの字型になっています。最初は天井が外してあるのですが、ループのところでは内側の壁がなくて、外側(進行方向左側)の壁と、天井と床があるというかたちになっています。

 実は最初は縦ループが作りたかったのです。ところがこの手法で作ると、どうしても滑らかさが足りなくて、ループまでの距離を長くして速度を上げても、細かい凹凸で減速してしまってループを通過できなかったのです。そこで仕方なく、ループを横倒しにして螺旋を転がり落ちるようなデザインにしてみました。この際、コースの天井になった部分を取り去ってもよかったのですが、強度とデザインを考えてそのまま残しました。そのため、ループの中のビー球の様子はちょっと見にくいです。

 とりあえず一番シンプルな「ループ1つだけ」のコースですが、パーツをたくさん使えばもっと複雑なコースもできるだろうと思います。これ、パーツの数は正確に数えていませんが、1color-set では足りませんが、4color-set ならば色を混ぜて使えば十分に作れます。

 明日はまた多面体モデルに戻ります。


(つづく)


 <おまけのひとこと>
 昨夜は、ちょっと仕事をはやめに切り上げて、夜8時からのこちらのコンサートに行ってきました。室内楽をコンサートホールではない普通の部屋の至近距離で聴くというのはとても好きです。 最初のプログラムのベートーヴェンはちょっと硬さがありましたが、最後のスメタナのピアノ三重奏曲は大変な熱演で、感動しました。観客のマナーもよかったです。
 ホテルのロビーコンサートで、終わったあとはワインパーティーもあるということで、きちんと正装してくる方、着物姿の女性もけっこうみかけました。私は車でしたし、夕食がまだだったので、演奏が終了した段階で(10時くらいでした)、その後の奏者を囲んでのパーティーは参加せずに帰りました。

 最近忙しくて、書きたいメールもたまっているのですがなかなか時間がとれなくて失礼しています。すみません。






6月2日(木) カーペンターブロック:帯で組む多面体

 これまで、ブロックで多面体を組む方法として、多面体の各面を角柱や角錐で表現する手法をご紹介してきました。今日はちょっと違ったアプローチの多面体作品をご覧いただくことにします。最初に写真をご覧ください。

図 1 図 2

 これは、多面体の稜を、SQUAREパーツの帯で表現したモデルです。これは二十面十二面体のかたちになります。作り方の理屈としては、03年5月12日にご紹介した、こちらのものとよく似ています。

03年5月12日 図 1

 今日の図1、図2の作品は、SQUARE 90個とTREE 60個でできます。色は6色か1色がきれいです。

 今までカーペンターブロックでご紹介したかたちのなかでは、あえて言えば下の図の「小さい球」が作り方の思想として近いかもしれません。

05年3月25日 図 1


(つづく)


 <おまけのひとこと>
 今日は久々に出張です。 ネクタイを締めていこうかと思っています。 ネクタイが必要になるのは1年でほんの数回だけです。






6月3日(金) カーペンターブロック:帯で組む多面体(その2)

 昨日ご紹介したかたちは、SQUAREパーツを3つ、帯状に繋いで、その両端にTREEパーツを、全体が細長い平行四辺形になるようにつなぎます。この帯のようなかたちが基本ユニットになって、それを30本使って組んだのが昨日の作品でした。同じものを12本で組むと、捩れ立方体のような骨格になります。

図 1 図 2 図 3

 もうちょっと帯を長くしたほうが、ひずみが少なくなってきれいだと思います。


(つづく)


 <おまけのひとこと>
 昔、webの面白画像サイトか何かで、次のような1コママンガのような画像を見たことがあります。男性がテーブルの前に座っています。テーブルの上には洗面器くらいの巨大なワイングラスと、普通のフルボトルのワインのビンが置かれています。グラスの下半分くらいに、おそらくそのボトルまるまる1本分と思われる量のワインが注がれています。画像の下には、「私は医者からワインは一日グラス1杯までと言われている」とコメントがついています。
 最近、安くて飲みやすいワインが好きなのですが、「アルプスワイン」というメーカーの、「葡萄棚」という1.8リットル入りのワインを買ってみました。1.8リットルのワインというと、一升瓶に入っていたり紙パックだったりするものを見かけるのですが、この「葡萄棚」というワインのビンのかたちは、ちょっとずんぐりしてはいますが、一升瓶よりは普通のワインのビンの形に近いのです。
 これ、コストパフォーマンスがいいなと思って買ったはずだったのですが、どうやら私はビンのお酒の減り具合を見てお酒を飲んでしまうようで、750ミリリットルのビンでも1.8リットルのビンでも、半分くらいまで減らないと飲んだ気がしないのです。(普通のボトルは1回で1本飲んでしまわないようにしています。) おかげで飲みすぎました。このワインを買うのやめようと思いました。






6月4日(土) カーペンターブロック:作品集

 カーペンターブロックの製造発売元であるSOZ CORPORATIONから、model bookというのが発売になりました。私がこの「あそびをせんとや」のページでご紹介した造形も、いくつか取り上げていただきました。たいへんうれしく思っています。

 <おまけのひとこと>
 先日、東京銀座のヤマハに出張で行ってきました。いつもなら「出張のついでに時間が余ったときに」行くところなのですが、今回は目的地がここでした。出張の目的を果たした後、1時間ほど時間の余裕があったので、地下の楽譜・音楽書売り場に移動して、いろいろ眺めてきました。チェンバロの本を何冊も仕入れてきました。またいずれご紹介しようと思います。






6月5日(日) カーペンターブロック:ボールコースの天井をあける

 先日ご紹介した、カーペンターブロックのボールコースですが、ちょっとほかのものを作りたくなって、白のTREEのパーツが足りなくなったので、仕方がない分解しようと思って、TREEのパーツを8個ほど外しました。それでも形を保っていたので、ビー玉を転がしてみたら転がる様子がよく見えるようになりました。

再掲図 図 1

 撮影時刻や照明条件や撮影条件がまるで違うので、ぜんぜん違う色になってしまいました。

 実際にビー玉が転がっているところの写真を撮ってみました。

図 2

 被写体ぶれが大きすぎて、よくわからない写真になってしまいました。

 <おまけのひとこと>
 プログラミングの本などで有名な結城浩さんのページテキストとプログラミングの寡黙な情報集というところで、「あそびをせんとや」をご紹介いただきました。おかげさまでこの週末にはたくさんの方がこのページをご覧下さったようです。本当にありがとうございます。






6月6日(月) カーペンターブロック:帯で組む多面体(その3)

 先日ご紹介した、短い帯状のパーツを使って球状の構造を作る造形ですが、単色のものだときれいなのですが構造がわかりにくいかなあと思って、色を増やしたものを組んでみました。

再掲図 図 1

 赤・青・黄色・緑・オレンジ・白の6色を使っています。単位となる短い帯状の構造ですが、SQUAREパーツ3つの両端にTREEをつけたもで、これを各色5本ずつ用意します。1色がちょうど球をぐるっとひとまわりするように組みます。

 <おまけのひとこと>
 更新を3日分まとめてしまいました。週末はついお休みしてしまうことが多いです。






6月7日(火) カーペンターブロック:三角形パーツを豊富に使って(その1)

 最近、昼間は暑くて明け方になると寒いので、寝具の調整にちょっと失敗してのどが痛くなってしまいました。そういうわけで今日は簡単な更新です。(いえ、別にwebの更新の際に声を出しながら作業するとかそういうわけではないのですが)

 カーペンターブロックには、TWO-LEGGS と THREE-LEGGS という直角二等辺三角形のパーツが2種類あります。残念なことにこれは1色1セットあたり256ピースのうち、それぞれわずか4個ずつしか入っていません。

 今日からは、この三角形のピースを贅沢に使った多面体をご紹介します。今日は写真だけです。

図 1 図 2



図 3 図 4



 解説はまた明日。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 今週末はPTAや地区の行事(共同作業等)の予定が詰まっていますし、来週は遠出の計画もあるというのに、はやく体調をよくしないと・・・






6月8日(水) カーペンターブロック:三角形パーツを豊富に使って(その2)

 昨日、完成した形をご紹介したのは、小菱形二十面十二面体という形で、正三角形20個、正方形30個、正五角形12個からなる準正多面体です。ただしカーペンターブロックには正三角形も正五角形も単独のパーツとしては存在しませんので、正三角形のところは三角錐を利用し、正五角形の面は穴として残してあります。

図 1

 図1は、とりあえず三角形の面として利用する三角錐をたくさん作っておいて、それをSQUAREパーツで繋いでいく途中の写真です。珍しくこれは途中で写真を撮ることを思いつきました。

図 2 図 3

 図2、図3は、図1よりももうすこし作り進んだ途中の状態です。



 さて、この三角錐には正方形(SQUARE)パーツが3つ自然につながります。そこで、この三角錐を多面体の頂点として、正方形パーツを稜だと考えると、頂点の次数が3の多面体の稜モデルを作ることができることになります。昨日完成体をご覧いただいた、本日の図1〜3のモデルは、そのように考えると正十二面体の稜モデルであると見ることもできます。また、このとき、頂点の三角錐は内向きではなくて外向きに組むこともできます。

 そこで今日は、頂点の次数が3の多面体のうち、もっともシンプルな正四面体をご覧いただこうと思います。

図 4 図 5

 まずは稜に相当するSQUAREパーツが1まいのものです。正四面体というよりは、立方体の頂点を1つおきに切断したように見えます。

 これだとあまり正四面体っぽくなかったので、稜に相当するSQUAREパーツの数を3にしてみました。奇数個にしている理由は、両端の足の数を揃えるためです。

図 6 図 7



 この形ならば、3色に塗り分けると4色セット1セットで組むことができます。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 なかなか体調がよくならないので、昨日はめずらしく定時で帰ろうともくろんでいたのですが、帰りがけに「ちょっと・・・」と声がかかってしまって、とても興味のある話だったのでつい夢中になってしまって、結局遅くなってしまいました。
 先週末に下の子に、本人が欲しがっていた野球のグローブを買いました。日曜日にはキャッチボールをやりました。本人はとてもうれしいらしくて、早朝に妻を起こしてキャッチボールの相手をしてもらっているようです。(風邪を引いているふがいない私は寝ています。)だいぶ捕れるようになってきたらしいです。






6月9日(木) カーペンターブロック:三角形パーツを豊富に使って(その3)

 昨日の、頂点を三角錐で、稜を正方形で組む手法で、立方体の構造を作ってみました。こうすると、ご覧の通り小菱形立方八面体(斜方立方八面体)のかたちになります。

図 1 図 2

図 3 図 4

 これは、三角形パーツが24個と正方形パーツが12個で作ります。三角形パーツは足の本数が2本と3本の2種類がありますが、どちらか片方だけで組みます。

 むりやり4色セットで組もうとすれば、2本足と3本足を混在させて作ることもできますが、ちょっと対称性が低くなってしまいます。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 最近は仕事がとても忙しいので、更新の手間が少ない、既に写真を撮ってある造形のご紹介を中心にしています。






6月10日(金) カーペンターブロック:三角形パーツを豊富に使って(その4)

 カーペンターブロックの、直角二等辺三角形のパーツがたくさん使えたらどんな形が組めるだろうか、という話の続きです。昨日までは、三角錐を作って、それを頂点とする次数3の多面体の骨格を組む話をご紹介しました。今日はちょっと違うかたちです。

 下の図1のように、正方形と三角形を交互に組んで、八角形のかたちを作ります。(残念ながらこれは正八角形ではありません。)同じものを6枚作って、それで立方体のように組んでみました。

図 1



図 2

 各面が三角形と正方形4つずつですから、全部でそれぞれ24個ずつ必要です。この形を複数個作って連結してゆくことを考えると、うまいこと2本足と3本足を使い分ける必要があります。

 <おまけのひとこと>
 子供たちは今日はプール掃除だそうです。「うちにある古い“亀の子たわし”を持ってきてください」という指示があったのですが、うちにはなかったのでわざわざ買ってきたようです。






6月11日(土) 

 今日(11日)は学校の土曜参観日でした。学年があがると、だんだん内容も面白くなってきていいなあと思います。

 算数の授業では、平均をやっていました。「大人4人、子供6人の大家族がいます。全員で回転寿司屋さんに行きました。大人は平均10皿、子供は平均5皿食べました。ではこの家族全員では、一人平均何皿食べたでしょうか?」という問題をやっていました。子供の様子を見ていてやきもきしてしまいました。

 <おまけのひとこと>
 午前中が参観日で、親は一旦おひるに帰宅して、午後にもう一度学校に行って親子作業でした。






6月12日(日) カーペンターブロック:4つの六角星を単色で

 以前、3月29日のひとことでご紹介した、4色で作ったかたちを白一色で作り直してみました。とある造形を分解したら、白がバケツに入りきらなくなってしまったので、白だけでなにか飾っておいてきれいなものを・・・と思ったのです。

再掲図 A 図 1

再掲図 B 図 2

 白一色でもきれいだと思います。

 <おまけのひとこと>
 今朝(12日)は7時から公民館周辺の草刈がありました。
 土・日・月の3日分まとめて更新です。






6月13日(月) カーペンターブロック:凧型二十四面体

 カーペンターブロックシリーズ、今週でとりあえず手持ちの写真のご紹介を終えたいと思っていまして、もう少し続きます。今日は凧型二十四面体の構造を作ってみました。

図 1 図 2

 解説を書く時間がなくなってしまいました。

 <おまけのひとこと>
 今日は子供たちは土曜日の振り替え休日です。






6月14日(火) カーペンターブロック:正二十面体をひねる

 昨日ご紹介した凧型二十四面体の形ですが、最初にこの形が作れるかどうか試したときの画像を載せておきます。

図 1

 SQUAREパーツを2個-2個-1個-1個の6個を、TREEパーツ4個を間に挟みながら繋いで、面取りした凧型角錐台のような形を作ります。これを24セット作ります。昨日ご紹介した写真では6色使っていますから、1色あたり凧型4面になります。ですから昨日のかたちは1色あたりSQUARE24個とTREE16個を使います。自分の重みでちょっと変形してしまうので、昨日はクッションの上に置いて写真を撮りました。



 もう1つ、4月19日のひとことでご紹介した、4色で作った正二十面体を分解するときに、ちょっと思いついて三角形の面の形を丸くして、繋ぎ方を変えてみました。

再掲図 A 再掲図 B

 上2つの図が以前ご紹介した正二十面体です。これを、

図 2 図 3

 こんなふうに組み替えてみました。連結部分が少なくなっているため、硬い床の上に置くと自分の重みでつぶれてしまうので、カーペンターブロックのバケツの上に載せて写真を撮りました。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 アクセス解析のページを見ていたら、濱中さんのページの過去の表紙の英訳ページ(こちら)から見に来てくださった方がいらっしゃったようです。このページを見ると、「あそびをせんとや」の英訳が“Play is corked”となっていました。はて“corked”って何だろう? と思ってちょっと調べてみると、

 corked
 ━━ a. コルク栓をした; (ワインなどが)妙な味のする; 〔俗〕 ひどく酒に酔った.

だそうです。なるほど、「あそびをせんとや」の「あそび」が Play で、「せん」が栓なのですね。「びんづめのあそび」とか「妙な味わいのあそび」とか「あそびに酔っ払った」とか、いずれの解釈でも実に味わい深いニュアンスを感じる、自動翻訳なのに妙にいい訳だなと感心しました。






6月15日(水) なぜ1は素数ではないか?

 1より大きい整数のうち、1と自分自身以外の整数では割り切れないような数を素数といいます。 並べてみると、2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,・・・と続いていきます。 二桁くらいの数ならば素数かどうか判別するのはそれほど大変ではないのですが、ちょっと数が大きくなると、与えられた数が素数なのかどうか判断するのはとても大変です。

 素数を系統的にみつける方法として、「エラトステネスのふるい」というやり方があります。この方法は、全部の自然数の一覧表の中から、1より大きな数の倍数になっている数、つまり素数以外の数(合成数といいます)を全部ふるい落としてゆくことで、素数の表を作るという方法です。

 具体的には以下のようにします。最初に、1から始まって 1,2,3,4,5,6,7,8,・・・と全部の数の一覧表を作ります。表ができたら、まず1は素数ではないので1を消します。次に、消されていない一番小さな数は2ですから、これに素数であるという丸印をつけます。2より大きな2の倍数は全て素数ではありませんから、一覧表の中の2の倍数を全て消します。

 次に、消されていない最小の数は3です。これは素数ですから3に丸印をつけて、それ以降の3の倍数を全部消します。

 以下同様にして、その時点で消されていない最小の数は、その数より小さい数の倍数にはなっていない数だということですから素数です。素数の倍数は全て素数ではありませんから、表の中の素数の倍数を消します。この作業を表の最後まで行うと、消されずに残っている数がそこまでの素数の全て、ということになります。(より正確には、最初に作った表の最後の数の平方根を越えるまで処理をして、それ以降残った数は素数になるはずです。たとえば100までの表を作ったとすれば、最大でも10の倍数まで調べればよいはずです。もちろん10は2の倍数としてもっと前に消されてしまっていますが。例えば、11の倍数を調べると、100までの11の倍数は、11より小さな約数を持っているはずですから、11以前の素数の倍数としてすでに消されてしまっているはずです。)

 この方法を初めてきくと、正直に言って「なんて賢いんだ! 画期的だ!」と感動するというよりは、何を当たり前な、と思うのではないかと思うのです。ところが、これは実に効率的な方法なのです。なんといっても割り算はおろか、掛け算すらしなくても実現できる方法です。例えば7の倍数を消す、という作業は、7を順に足してゆけばよいので、足し算だけで実現できます。ですから、例えば計算機で実現する場合、コンパクトに効率的に処理ができる方法なのです。(もちろん最近では乗算のコストは低くなっていますが、それでも除算はまだまだコストがかかる演算です。)

 ・・・とまあここまでは前置きです。さて、なぜ1は素数ではないのでしょうか。これは、そういうふうに定義しておくと都合がよいからなのですが(「素因数分解の一意性」という説明が一般的でしょうか)、「なぜ1は素数ではないか」という問いに対して、「エラトステネスのふるいを1から始めたらどうなりますか?」(困るでしょう? だから1は素数ではないことにしたんですよ)という説明を知りました。非常に面白い説明だなと思いました。

 <おまけのひとこと>
 今月のはじめから、職場にこのポスターが貼ってあります。職場安全衛生に関するポスターで、インコが3羽とまっている画像です。文鳥を飼っているので、こういう小鳥の写真が気になります。職場ではあまり好評ではないようなのですが、ひそかにとてもいいなあと思って眺めています。






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