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以前の「ひとこと」 : 2003年9月後半



9月16日(火) 多角形リングモデル(再)

 9月も後半になったので、今日は過去にご紹介しそびれていたペーパーモデルを1つ、単発の話題としてご紹介します。リングを組むタイプのモデルです。

図 1 図 2
図 3 図 4

 解説を書こうかと思ったのですが、時間が無いので明日にします。

 <おまけのひとこと>
 正十二面体の骨格を利用したパズルですが、まだいくつか典型的なパズルのルールを導入してみたものを試しているのですが、あまり「面白い!」という感じのものが出来ていません。 プログラムの骨格ができてしまえば、たとえばハミルトンパズルからライツアウトのようにルールを小変更するくらいならば10分程度でできるので、いろいろ(とりあえずあと4種類ほど)試してみているのですが・・・。



9月17日(水) 多角形リングモデル:五角形12枚

 昨日の写真をご覧いただいて、類似のモデルを思い出してくださった方もいらっしゃったのではないかと思います。これは、稜の構造としては、今年の4月1日に掲載した、正六角形リング10個によるモデルと同じです。比較のために並べて写真を撮ってみました。

図 1

 左が前回ご紹介した六角形10枚によるモデル、右が昨日ご紹介した正五角形12枚によるモデルです。いずれも星型が12個、正十二面体の面の位置に配置される構造になるのですが、左のものは星の頂点の部分で他のパーツと交差するので安定しているのですが、右のものは頂点部分では接するだけなので、精度が悪いです。

 ただ、左のものは10個の六角形は大円の位置になるので組みにくいのですが、右のものは12個の五角形はモデルの中心から離れた面を構成するため、比較的組みやすいです。

 写真をご覧いただければ、パーツをどのように作ったらよいかは自明だと思うのですが、一応図を載せておきます。

図 2

 リングの帯の巾は適当です。六角形モデルのほうは細いほうがきれいかと思ってかなり細くしてみました。五角形モデルのほうはあまり細いとひずみやすいかなと思って若干太めにしました。



 先日載せた、正十二面体骨格を利用した「ライツアウト」パズルですが、選択した頂点自身も反転するバージョンをこちらに載せました。実はこちらのほうを先に作ってあったので、こちらが パズルA なのです。プログラムも、

upside_down(select_pos);

という行を一行だけコメントアウトして、先日のパズルBを作りました。(あと、アプレットのタイトルの文字もAからBに換えました。)どちらのパズルも初期値をhtmlファイルからパラメータで与えるようにしてあるので、いくつか問題も作ってみたのですが、簡単すぎるのです。 もっとたくさんの色が巡回するようなパズルにしないと面白くないかな。

 <おまけのひとこと>
 今週は連休の狭間で、このタイミングで学会をやるところが多いようですね。



9月18日(木) 正十二面体骨格の易しいパズルシリーズ(その3)

 先日来いくつかご紹介している、JAVAアプレットによる正十二面体骨格の易しいパズルですが、昨夜、「こんなパズルはどうでしょう?」というメールをいただきました。 さっそく実装して遊んでみましたが、シンプルで面白いパズルだと思います。こちらに置いておきますので、ぜひご覧下さい。



 森茉莉の『私の美の世界』から、印象に残った文をちょっと引用します。

ほんとうに楽しく遊ぶことが出来れば、立派な読書や勉強と同等な、堂々としたものなのであるが、ほんとうに遊ぶということは立派な仕事と同じ位難しいのだ。遊ぶということには、立派な仕事をするのと同じな、或はそれ以上かもしれない才能が要るからだ。

 なんとか「ほんとうに楽しく遊ぶ」域に達したいと、日々精進しております。

 <おまけのひとこと>
 算数にチャレンジというページの今週の問題に、菱形多面体に関する問題が載っていますというメールをいただきました。正解者掲示板に「あそびをせんとや」をご紹介いただいてありがとうございました(記事番号19362番)。 「全ての頂点は、菱形の鋭角が5つ集まったものか、鈍角が3つ集まったものであり、凸多面体である。この多面体の面の数と頂点の数は?」という問題です。これは、菱形○○面体ですから、面の数は○○ですし、頂点の数はその双対多面体の面の数ですから、こちらも双対多面体の名前からすぐにわかります(笑)。 こういう答を書いたら、数学(算数)の試験では点はもらえるのでしょうか? 趣味としては、論理的思考力を問われているときに知識で答えるのはスマートではないかな、と思うのですが、知識を評価するという考え方もありますし。(問題の出し方次第かな。)



9月19日(金) 正十二面体骨格の易しいパズルシリーズ(その4)

 JAVAアプレットによる正十二面体骨格のパズルを考える際、思いついたルールをプログラムとして実装する前にいろいろアイディアを試したくなります。 そのために、それぞれの頂点に好きな色を置けるようなアプレットがあると便利かなと思って、このシリーズを最初に作ったときに、研究用のアプレットを作りました。こちらです。 このアプレットは、頂点をクリックすると5色の色が順に変わります。

 ・・・と、これだけだとあんまり面白くないので、パズルを仕込むことにしました。5色の色が出せるので、正十二面体のそれぞれの五角形に注目したときに、どの五角形を見ても、5つの頂点の色が全部違っているようにしてください、という目標をつくることにして、その条件が満たされたときに限ってアプレットの背景の色が変わるようにしてみました。

 正十二面体と正二十面体は双対関係にあります。双対多面体というのは、元の多面体の頂点と面を入れ替えたものですから、このパズルの正十二面体の頂点の塗りわけというのは、正二十面体で考えると、面の塗りわけに相当します。 つまりこのパズルは、正二十面体のどの頂点に注目しても、同じ色の三角形が頂点を共有しないように塗り分けるという問題と同じです。

 ビーズで多面体を作るときや、折り紙ユニットで多面体を作るときなど、作る途中で必然的にこの「塗りわけ問題」を解かなければならないことがよくあります。

 ちなみに私にとっては、このシリーズに関してはプログラムを書くことのほうが、より楽しいパズルです。プログラムの心得のある方は、この「全ての面の全ての頂点の色が異なっている」ことをどのように判断したらよいか、アルゴリズムを考えてみると楽しいと思います。

 同じアプレットで、例えば「隣り合う頂点の色が異なるようにするには最低何色必要か」という別のパズルをやってみることもできます。五角形を含みますから2色では不可能なのは明らかです。5色あれば可能なのは、上記のパズルから明らかです。では、4色の塗りわけはできるでしょうか。3色ではどうでしょう?  このルールについては自動判別はしていませんが(ご要望があれば別のアプレットにして自動判別するのは簡単ですが)、興味のある方はやってみてください。



 昨日ご紹介した「各頂点を高々1回しかクリックできない条件で初期状態に戻すパズル」(こちら)ですが、メールで解答を送って下さった方がいらっしゃいました。ありがとうございました。ちなみにその解は私のものと同じでした。

 <おまけのひとこと>
 昨日、新宿から北八王子までのJRの運賃を調べました。北八王子というのは、八高線で八王子から一駅の駅です。新宿から八王子まではもちろん中央線です。新宿から八王子までの運賃は460円です。安いですね。八王子と北八王子の間は、一駅でも180円です。まあそんなもんでしょう。合計で640円です。 では、新宿から北八王子まで通して1枚の切符を買うといくらになるかというと、740円なのです。  えっ? 途中下車して買いなおしたほうが100円も安いの?



9月20日(土) 正十二面体骨格の易しいゲーム

 JAVAアプレットによる正十二面体骨格のパズルをいくつかご紹介してきましたが、今日は簡単なゲームを実装してみました。 一昨年、このページを開設して間もないころ、泥棒とおまわりさんというゲームをご紹介しましたが、それと似ていなくもないゲームで、「捕獲型」のゲームです。 こちらにルールと易しいバージョン、こちらに普通のバージョンを置いてあります。 コンピュータ側はまだ弱いですが、お試し下さい。

 <おまけのひとこと>
 霧雨が降っていますが、今日は運動会は決行することになりました。朝6時に合図の花火が上がり、連絡網で「本日決行。着替えと雨具持参。」の連絡が回ってきました。本人は7時15分集合、親は8時集合です。



9月21日(日) 正十二面体骨格の易しいパズル:盤面表示変更

 先日来、正十二面体骨格のパズルをご紹介していますが、今日はルールを変えるのではなく、見た目だけを変えたものを作ってみました。 元にしたルールは、ある頂点を選ぶとその周りの3点の色が反転するパターンのものです。 こちらから、もしくは下の図からリンクしています。こちらの表現のほうが正十二面体をイメージしやすい方もいらっしゃるかと思います。

 ついでに、1問だけ初期値が異なるパズルを作ってみました。こちらです。 同じパズルを以前の形式の盤面の表現で表したのがこちらです。どちらがお好みでしょうか?

 これまでご紹介したパズルを今日の新しいほうの表現でもやってみたいという方がいらしたら、ご連絡くだされば公開を検討します。



 先日の、「各頂点を高々1回しかクリックできない条件で初期状態に戻すパズル」(こちら)の解説のリクエストをいただきました。ちょっと準備の時間を下さい。今日のアプレットでも同じパズルをやってみることができるので、お試し下さい。(印象が変わって面白いと思います。) また、違ったルールのパズルのアイディアと、そのルールによる問題を何問かいただいています。これも近日中に公開させていただきたいと思っています。

 <おまけのひとこと>
 すみません、今日は更新がとても遅くなってしまいました。 昨日の運動会は曇りでときどき小雨がぱらついて、とても寒かったです。競技の順番をめまぐるしく変更して、途中の休憩などを全て省いて、12時半くらいまでで9割がたの競技を終わらせたところでおしまいになりました。午後からは激しい雨になりました。下の子が体調を崩してしまいました。



9月22日(月) ペグ・ソリテア

 「ペグ・ソリテア」という有名な一人遊びがあります。下の図のような盤面に駒(ペグ)を配置し、ペグを飛び越す動作で移動し、飛び越されたペグを取り除いていって、最後に1本だけペグを残せば成功、というパズルです。

 いつもいろいろな情報をいただくH.Hamanaka very private pageの濱中さんから、このペグ・ソリテアのルールを正十二面体骨格に適用したらどうでしょうかというアイディアと、いくつか問題を送っていただきました。ありがとうございました。早速これを実装してみましたので、お試し下さい。こちらです。

 実は私はこの「ペグ・ソリテア」はあんまり得意ではないパズルだったので、このルールを適用しようということは思いついていませんでした。 これを正十二面体骨格で遊んでみると、思いがけない連続手があって、とても面白いです。明日は、いただいた問題をご紹介しようと思います。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 とても寒いですね。「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、ほんの数日前までの残暑が嘘のようです。 昨日ちょっと買い物に出たら、お店に暖房器具が並んでいました。昨日の最高気温は15度だったそうで、うちは測候所よりも200mほど標高が高いので、もっと寒かったに違いありません。運動会が終わっていて本当に助かりました。



9月23日(火) 正十二面体骨格のペグ・ソリテア問題集

 昨日、正十二面体骨格の盤面を利用したペグ・ソリテアをご紹介しましたが、今日は簡単な問題集をご用意しました。とりあえず自分で適当に作ったものが4問、H.Hamanaka very private pageの濱中さんからいただいたものが4問です。こちらです。 最小手数に関してはあまりまじめに検討していないので、一部の問題ではひょっとしてもっと少ない解があるかもしれません。(特に問題3とか。) もしももっと少ない手数でできたら、教えてください。

 <おまけのひとこと>
 何度かご紹介させていただいているToday's Information!というページの一番下にある“日々雑感”という毎日のコーナーの昨日の日付(9月22日)のところに、6枚の星型を組んだモデルの写真が掲載されていました。「あそびをせんとや」にも言及してくださってありがとうございました。



9月24日(水) 万華鏡

 今年の上の子の誕生日プレゼントは万華鏡でした。先日、ちょっと写真を撮ってみました。なかなかうまく撮れないのですが・・・

写真 1 写真 2

 写真1が外見です。この万華鏡は、望遠鏡のように鏡筒に入ってくる像が繰り返しパターンとして見えるタイプのものです。写真1で手前に見えているのが対物レンズ側で、大きく半球状のレンズが飛び出しています。

 写真2は同じく対物レンズ側を正面から見たところです。こちらから見ても、万華鏡のパターンがレンズの中に小さく見えます。

写真 3

 写真3、これが失敗写真なのですが、接眼レンズ側から撮った写真です。本物は細部にわたって極めてシャープでくっきりした映像が見えるのですが、少々工夫してみた範囲では、手持ちのディジタルカメラではうまくピントを合わせることができませんでした。

 このように実際の風景をベースに万華鏡のパターンを作るのは、パソコンならば簡単にできます。 レンズやミラーといった光学系の特性をきちんとシミュレートすれば、かなりそれっぽいものもできるでしょう。でも、実際の光学系を使った本物の万華鏡は、見る方向を変えるとリアルタイムに像が変わっていって、それはそれは美しいです。



 昨日、正十二面体骨格の盤面を利用したペグ・ソリテアのちょっとした問題集をご紹介して(こちら)、「もしももっと少ない手数でできたら教えてください。」と書いておいたら、早速何通もメールで教えていただきました。本当にありがとうございます。

 特に自信がないと書いておいた問題36手?と書いておいたのですが、もっと少ない手数の解があるということを、濱中さんをはじめ4通のメールをいただきました。 言葉で説明してくださったり、図を作ってくださったり、本当にありがとうございました。

 そういえば、濱中さんのページの表紙の画像が、この正十二面体骨格を紙と駒で研究されているような画像になっていて、ああやっぱりこういうものをいろいろ考えるときには、実際に手を動かすほうがやっぱりいいよなあと思いました。もちろんルールが厳格に定まっているパズルなどをやってみるにはプログラムというのも便利なのですけれども、いろいろな発想を試みるようなときには、紙と鉛筆はやっぱりすばらしいです。

 また、クエスチョンマークを付けておかなかった問題5ですが、こちらは2手の解があるということを、昨日もご紹介したToday's Information!さんから教えていただきました。 ありがとうございました。

問題 3 問題 5

 <おまけのひとこと>
 今年度後半に家の水周りの工事があることになって、暑くもなく寒くもない季節のうちにと思って、この連休は、運動会やお彼岸のお墓参りといった行事の合間に、我が家の小さな小さな地下室の整理をしていました。(配管が通る予定なのです。) お休みは終わってしまったのに片付け作業はまだ終わっておらず、頭が痛いです。大部分が私のもので、他の家族には判断がつかないものばかりなので、自分でやるしかないのです。



9月25日(木) 正十二面体骨格のペグ・ソリテア問題(その2)

 正十二面体骨格の盤面を利用したペグ・ソリテアのちょっとした問題集(こちら)に、新たに3問の問題を追加しました。 (濱中さんありがとうございます。) このように、中央の五角形から、「ツノ」が1本、2本、3本、4本生えているパターンです。

問題 7 問題 9 問題 10 問題 11

 興味深いことにこのいずれもが2手で解けます。ツノの生えていない、ただの五角形の問題2は3手かかったのですが。



 最小手数といえば、この盤面で、全部にペグを立てて、1本だけペグを抜いた問題(問題0、ということにしました)は、最小手数は何手でしょうか? 私は、とりあえず9手という解をみつけたのですが、濱中さんから8手を見つけたというメールをいただいて、なんとか8手解をみつけました。そうしたらまたメールをいただいて、7手解があるとのことです。これはまだみつけていません。これが最小でしょうか?

 <おまけのひとこと>
 昨日も、帰宅してから夜遅くまで片付け物をしていました。いろいろなものに目がとまって、なかなかはかどりません。いくつか、すっかり忘れていたパズルなどが出てきて楽しいです。 本も、ついつい手にとって中を拾い読みしたりして、全然はかどりません。 そんなわけですみません、少々メールのお返事が遅れています。



9月26日(金) 側五角六角反柱(?)

 いつも見せていただいている茉莉花の部屋に、ユニット折り紙の多面体骨格モデルの写真が掲載されていました。最初は正十二面体骨格のものだったのですが、その後で、一部が六角形のモデルの写真が出ていました。このかたちはなんだろう? 六角反柱の側面の三角形が五角形に置き換わったものかな? と思いました。

 「角柱」というのは小学校でも習う基本的な立体です。例えば下の図1の左側は五角柱です。このように側面が長方形(平行四辺形)になります。これに対して、側面の長方形のかわりに、上向きと下向きの三角形を交互に並べたかたちが反角柱といいます。五角反柱(反五角柱ではなくて五角反柱と呼ぶようです)ならば、側面の三角形は上向きと下向きそれぞれ5つずつになります。 以前にも書いた気がしますが、この反角柱を見ると、なんとなく小太鼓を連想します。

図 1

 さて、今回の茉莉花の部屋の作品は、この反柱の側面の三角形を全部五角形に変えたものではないかと思いました。五角反柱の三角形10個を五角形に置き換えると、正十二面体になります。では、六角反柱の側面の三角形12個を五角形に置き換えたら、どんなかたちになるでしょうか? ちょっとCGにしてみました(図2)。 側面は正五角形にはなりません。

図 2

 この骨格もなんだかパズル向きかな、と思って、とりあえずハミルトンパズルとペグ・ソリテアを作ってみました。(定数と骨格のテーブルを置き換えるだけなので、プログラムはすぐにできました。)ペグ・ソリテアのほうは、正十二面体と違って、頂点が2種類ある(六角形の頂点と、五角形だけが集まる頂点がある)ので、そのそれぞれのペグを抜いた2通りの初期状態の盤面をご用意しました。お試し下さい。

ハミルトン・パズル
ペグ・ソリテアA
ペグ・ソリテアB

 なお、この多面体の名称はいい加減です。

(つづく)

 <おまけのひとこと>
 一昨日、妻が用事で夜出かけていたときに、私が階下で仕事をしていたら、知らない間に上の子が自発的に夕食後のあらいものを全部やっておいてくれました。そんなことをやってくれるような年齢になったのだな、としみじみとしてしまいました。

 昨夜の雨はすごかったです。

 これから2ヶ月ほど、本業の仕事のほうがとても忙しくなりそうです。



9月27日(土) 側五角多角反柱(?)のペグ・ソリテア

 昨日、六角反柱の側面の三角形を五角形に置き換えた多面体を考えて、その頂点の構造を用いたハミルトン・パズルとペグ・ソリテアをご紹介しました。 実はこのアプレットは、プログラムで頂点の接続関係を生成しているので、上下の多角形の辺の数は簡単に変えることができます。とりあえず、昨日の六角形に続いて、7,8,9角形と、きりがないのでちょっと飛ばして15角形のペグ・ソリテアをご紹介します。

7角形
問題A
問題B
8角形
問題A
問題B
9角形
問題A
問題B
15角形
問題A
問題B

 この途中のものも簡単に作れますし、もっと辺の数が多いものも、表示のサイズをちょっと調整する必要はあるでしょうけれども(これもプログラムのパラメータで簡単に変更できるようにしてあります)すぐに作れます。 「○角形バージョンをやってみたい」というご希望があれば公開します。(なさそうですけれども。)

 CGのシーンファイルもそうですし、こういったパズルなどのプログラムもそうなのですけれども、とにかく「自分の作業時間(コーディングの時間)が最小になるように」ということを考えて作っています。 ある特定の条件、例えば今回の一連のパズルならば正十二面体骨格に限定したようなプログラムにしてしまうと、いろいろな盤面に適用するのが面倒になりますし、といってあまりに汎用的に作ってしまうと返ってコーディングが大変になったり、逆に使いにくくなったりします。 よく言われる話ですが、プログラミングというのは「特殊性と汎用性のせめぎあい」だなあと思います。

 <おまけのひとこと>
 このソリテアですが、上下の面がN角形の時の一般解は簡単に記述できるのでしょうか? とりあえず最短手数ということは考えないことにして。(いえもちろん考えてもいいんですけれども。)
 同じ盤面のハミルトン・パズルのほうは一般解があるので、今回は作りませんでした。こちらも作るのは簡単なので(多分1種類あたり5〜10分程度)、もしやってみたい方がいらしたらご連絡下さい。



9月28日(日) 車のナンバー、他

 以前、斉藤洋の「ルドルフとイッパイアッテナ」という児童文学のシリーズの話を書いたことがあります。最近、下の子もこの本を読むようになりました。この本の中で、自動車のナンバープレートを見て、その車の行き先を推測するというところが出てくるのですが、その影響で、最近は子供たちは車のナンバープレートを見て、どこどこのナンバーだ、というのを読むのを楽しみにしています。

 今住んでいるところは観光地の近くなので、東京やその近郊のナンバーを見ることは多いですし、もちろん近隣の県のナンバーもよく見かけます。下の子は鉄道ファンなので、鉄道(主にJR)に関係する地名ならばそれなりに読めるものもあるのですが、例えば「尾張小牧」とか「春日部」「習志野」「相模」なんていうナンバーは読めなくて、「あれは何?」ときかれることがあります。(「ルドルフとイッパイアッテナ」に出てくる「足立」は読めます。) あと、「練馬」を「群馬」と読み違えることが多いです。

 また、たまにテレビのコマーシャルフィルムなどに車が出てくると、「あの車にはナンバープレートがないのに走っている。いいのかな?」などと気にしています。

 来年から小学校なので、もしもそのころまでこの遊びが続いていたら、自由研究に「夏休みに地元で見た車のナンバー」というのをテーマにしたらどうだろうか、などと考えています。あ、でも漢字を読めても書けないかな。



 昨日、反角柱の側面の三角形を五角形に置き換えた多面体のシリーズのペグ・ソリテアをご紹介しました。そうしたらさっそく、N角形の時の一般解についてのメールと、逆に辺の数を少ない盤面にしたら? という提案をいただきました。 ありがとうございました。 とりあえず三角形バージョンと四角形バージョンを一応作ってみました。

三角形
問題A
問題B
四角形
問題A
問題B

 実は、三角形や四角形になると、ちょっと意外な動作をするように見える箇所があります。最初は説明せずにいじってもらったほうがよいでしょうか? 「最短手数」に興味のある方は、できれば以下の説明をお読みいただく前に、上のアプレットをいじってみて、五角形(=正十二面体骨格)の7手よりも短い手順があるのかどうか、考えていただけたらと思います。











・・・一応ちょっと間をあけて・・・











 実は、先日もちょっと書きましたけれども、三角形や四角形が出てくると、「飛び越す」という動作が若干変わってきます。上の図を見ていただきたいのですが、例えば三角形バージョン(三角形の問題A)では、中央の小さな三角形の下向きの頂点の位置が空きマスですが、ここに、同じ三角形のすぐ隣のペグを移動させると、三角形の2辺がジャンプする経路になるので、もう1つのペグが取り除かれます。 つまり「ジャンプして隣のマスに着地する」ということができる場合があるのです。

 四角形のほうはさらに大きな違いが出てきて、上の図(四角形の問題A)の中央の菱形で、ペグを縦に対角線方向に移動させると、なんと1回のジャンプで両側のペグが取り除かれます。 この盤面は16個の頂点があって、最初はペグが15本ありますから、普通にプレイすると14回のジャンプで残りが1本になるはずなのですが、このように同時に2本が取り去られる動きがありえるので、ジャンプの数そのものが14回より少なくなることがあるのです。

 このプログラムは、移動前の頂点と移動後の頂点の両方に繋がっている頂点を探して、そこにペグがあったら取り除くという動作をします。 移動してもよいかどうかの判断は、まず移動後の頂点が現在空きマスであること、そして取り除かれるペグの数が0ではないこと、によってジャンプしてもよいかどうかを決めています。 そういうわけで、三角形や四角形の時に特に特別な処理をしなくても、結果的にここに書いたような動作になっています。(一応、意図的にそのようなアルゴリズム設計をしました。)

 <おまけのひとこと>
 昨日は忙しくて、今朝は珍しく寝坊してしまいました。朝起きてから三角形と四角形バージョンのプログラムと絵を用意しました。 私もまだ最短手数は考えていません。
 お休みの日で、更新が朝ごはんの後になってしまうと、だらだらと書いてしまうのでつい更新が遅くなってしまいます。すみません。



9月29日(月) さかさ文字

 昨年の2月16日のひとことあたりで、「さかさ文字」というものをご紹介しました。これは、180度回転させても同じ形になっているようなデザインの文字列のことで、Scott Kimが本家本元です。

 地下室の整理をしていたら、昔の手帳が出てきて、そこに構想段階の「さかさ文字」がいくつかみつかったので、今日はそれをご覧いただこうと思います。もう10年以上前に作ったものだと思います。

図 1

 左上のものは“Toshihisa”、その下が“hiroshi”、右下が“Miyuki”の Miyu までです。 Toshihisa と hiroshi は一応ラフに完成しているので、反転してもほぼ同じに見えると思います。 Miyuki はまだ途中で、しかも手帳の折り目にかかってしまっているのでそこで作業が中断していました。 せっかくスキャナで取り込んだので、2値化してひっくり返して重ねてみました。そのせいでまんなかあたりが太くなってしまいました。

図 2

 この、m をひっくりかえすと ki になるところは気に入っています。でも全体のバランスがまだあまりよくないですね。図1で、左下あたりにうっすらとMが描いてありますが、おそらくこれが構想のための下書きでした。

 この「さかさ文字」というのも、手帳とペンしかもっていなくて時間が余っているときなどに考えると楽しい遊びです。

 <おまけのひとこと>
 もう9月もおわりですね。



9月30日(火) 切隅二十面体の平面グラフ

 今日はリクエストをいただいたので、切隅二十面体の平面グラフを載せたいと思います。この平面グラフのシリーズは、9月1日あたりから数日掲載したものです。

図 1 図 2

 図1は五角形の面、図2は六角形の面を最外周にしたものです。

 <おまけのひとこと>
 風邪をひいてしまいました。大変ありがたいメールなどをいただいているのですが、お返事が遅くなっていて申し訳ありません。今日ももっと書きたいこともあるのですが、極めて簡単な更新です。



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