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以前の「ひとこと」 : 2001年6月後半



6月16日(土) 訃報

 宮沢賢治の弟の宮沢清六氏が死去された、という記事が何日か前に新聞などに載っていました。賢治がもし今の日本をみることができたら、社会や宗教や農業や教育や文化といったものについてどんなふうに感じるだろうと思いました。

 5月6日のひとことにも書いた馬場のぼるさんが亡くなったのが今年の4月7日、6月5日のひとことで書いた高木茂男さんが亡くなったのが、やっぱり今年の4月9日なんだそうです。残念なことです。


6月17日(日) 綱引き実践編

 5月24日のひとことで綱引きの話を書きました。書いたときにはまさか自分が小人数の綱引きをやることはあるまいと思っていました。

 昨日の土曜日は小学校の参観日で、午後はPTAの親睦会でした。そのときのメイン・イベントがなんと、父兄のクラス対抗綱引き大会でした。1チーム6名(お父さん3名、お母さん3名)の6人制で総当りのリーグ戦。全員最低1回は選手として出場するルールでした。1試合30秒なのですが、くたくたになります。

 先日紹介した、「最初に手を放してバランスを崩させて一気に引く」なんて器用な真似は全くできませんでした。ちなみに私は4回出場して1勝3敗でしたが、他のメンバーのがんばりのおかげで準優勝でした。


6月18日(月) 綱引き後遺症編

 筋肉痛です。手が震えます。箸がうまく使えません。


6月19日(火) 二十の扉

 車で移動中、子供が暇そうだったので「二十の扉」をやってみました。「二十の扉」というのは、戦後まもない頃に人気のあったラジオ番組だそうです。(たとえばこんなページをみると、その雰囲気がわかります。) 出題者はなにか1つのものを選び、解答者ははいいいえで答えられる質問を20回して、出題者の考えているものを当てる、という言葉遊びです。

 これは解答者のほうが難しいので、まずは子供に出題させて見ました。出題者はとても楽しいようなのですが、解答するほうは大変でした。すっかり気に入ったらしく、子供たち二人で勝手にやってくれるようになって助かっています。

 全く条件をつけずに出題せよと言っても子供にはかえって大変なので、今は「家の中にあるもの」という条件で出題させています。でも、子供たちにとって実際のものを見ずに思い出せるものというとかなり限られてしまうので、二人でやっているのをきくと、5〜6回の質問で正解に到達する事が多いようです。でもそれ以上になると、前に何をきいたか自分で忘れてしまうらしいので(親に似て記憶力は悪いかも)、ちょうどよいのかもしれません。

 二十の扉については、そのうち「あそびのコラム」に書きたいと思っています。(というネタがだんだんたまってきているのですが、なかなかまとめる時間がありません。)


6月20日(水) 子供の本

 出張で東京に行ったついでに、子供の本を買ってきました。どれも私自身が子供の頃にとても好きだった本ですが、手元に無いものです。

題名 作者・訳者等 出版 価格
あおい目のこねこ エゴン・マチーセン せた ていじやく 福音館 1,200円+税
らいおんみどりの日ようび 中川李枝子さく 山脇百合子 福音館 1,200円+税
せいめいのれきし バージニア・リー・バートン文・え いしいももこ やく 岩波書店 1,600円+税
おおきなきがほしい ぶん・さとうさとる え・むらかみつとむ 偕成社 1,000円+税

 基本的に本は図書館で借りればいいや、と思っていたのですが、気に入って何度も借りている本が除籍等でなくなったりすることがあるので、方針を変えて購入しようかと思っています。でも、買い始めるときりがないんですよね。お金もないし置き場所もないし。

 こうしてめずらしくお金を使って、手荷物も増やして、くたびれて「あとは指定席に座って帰るだけ」と駅に行ったら、乗車する予定の列車が雨で運休していました。 うーむやっぱり慣れないことをすべきではなかったか。


6月21日(木) 名は何?

 NetNewsを読んでいたら、「みょうがを食べると物忘れがひどくなるというのは迷信ですか?」という話題が載っていました。それに対していくつかのページが紹介されていました。結論はもちろん「科学的根拠は無い」ということなのですが、みょうがの名前の由来が書かれたページがあって、興味深く読みました。

 「名前を忘れてしまう草」なので、「名は何」にそれぞれ草冠をつけると「茗荷」という字になるんだそうです。


6月22日(金) 偽薬効果

 「偽薬効果」と呼ばれる現象があります。プラセボ効果、とかプラシーボ効果、とか言うこともあります。これは、本来は薬としての効き目の無いもの、例えばショ糖などを投与しても、「薬を飲んだ」という事実によって病状が改善することを言います。いわば「病は気から」の反対です。

 朝日新聞社のページに、 「信じて飲めば効く」はウソ と題した記事が載っていました。元の論文を見ていないのでわからないのですが、記事によると論文の結論は 「新薬の効果を調べる臨床試験を除いて、偽薬の使用を正当化することはできない」 なのだそうです。

 うーむ、この結論に対して 「信じて飲めば効く」はウソ というタイトルをつけますか。 この結論から読み取れるのは、患者さんに薬を処方するときに、薬効が認められない物質を「薬だよ」と偽って投与するのは正当な治療ではない、と論文の著者達は考えるよ、ということ以上のものではないと思うんですが。 しかも、新薬の臨床試験は別だよ、とまで述べています。これはつまり、少なくとも新薬の効果を実証するためには、相変わらず偽薬効果の可能性を考慮する必要があるということを否定していないということです。

 子供の手に「いぼ」が出来ています。学校のプールに入ったりするときに本人がいやな思いをするとかわいそうなので、皮膚科に診断書をもらいに行きました。すると先生は「心理療法が最も効果的です」と言って、子供に「晴れた晩にお月様に『いぼをとってください』って真剣に3回お願いしてね。そうすればとれるよ。」と治療法を授けてくれました。(ちなみにもちろん伝染性はないのでプールはOKというお墨付きをいただいてきました。)

 子供にはまず、科学的・論理的に考える力を身に着けてほしいと思っています。その上で、人間の精神の働きが身体に及ぼす影響について、頭ごなしに否定するのでもなく、盲信するのでもなく、きちんと考えられるようになってほしいと思います。この「治療法」がどのような影響があるのか、ちょっと心配ですが・・・。

 私はもちろん偽薬効果も心理療法もありだと思っています。


6月23日(土) 本

 "裏"日本工業新聞!というページがあって、ときどき読みに行っています。このページは、リウイチのホームページというサイトの1つのコーナーなのですが、同じサイトの中の積ん読パラダイスというコーナーに、たくさんの書評(読書感想文)があります。読書歴はあまり、というかほとんど私とは重なっていないのですが、私の知っている十数冊(二十数冊かも。ちゃんと数えていない)に関する文章を読んでみると、なるほどと思うことがあります。

 最近このコーナーに追加された小麦畑の三等星の書き出しのセンテンスにいたく共感しました。引用させていただきます。ぜひ引用元のページもご覧下さい。

 大きくなって、大人になって、お金を稼ぐようになって好きなだけ本が買えるようになって、毎日たくさんの本を読めるようになってそれはそれでとっても楽しいことなんだけど、でもちょっとだけ、おかしいなって思うことがある。

 たくさん読む本の、どれもがとっても面白くって為になって、読めて嬉しいって気持ちにさせてくれるんだけど、たぶん5年後、いいや1年後だって、たくさん読んだ本のどれかを読み返してみて、ああこのセリフ、ああこのシーン、ああこのストーリーに胸がわくわくしたんだ、心がじんじんしたんだって思えるかというと、あんまりそんな風にはなれないような感じがしてる。

 もちろん決して本がつまらなかったわけじゃない。たぶん圧倒的に面白かったに違いない。けれどもどうして心がわくわくしないのか。胸がじんじんしないか。それはきっと、まだ小さかったころ、子供だったころ、少ないお小遣いをやりくしてやっと買った本を、1カ月とか2カ月とか、なかには半年も1年もずっとずっと読み続けて読み返して楽しんでいた時ほどに、ひとつひとつの本に対する思いが、及ばないからなんだろう。

 まあ私は「好きなだけ本が買える」ほどお金を稼いではいないんですけれども、それでもここで述べられている気持ちはとてもよくわかります。

 なお「小麦畑の三等星」は萩岩睦美さんのコミックスです。私の好きな小説家の堀田あけみさんも、何かの小説の中で萩岩睦美の「銀曜日のおとぎばなし」の話を書いていた記憶があります。私自身はあまり萩岩睦美には思い入れはありません。その当時読んでいたらどうだったかはわかりませんが。


6月24日(日) 1729

 計算はあんまり得意ではないのですが、数字ってわりと好きです。このページのアクセスカウンタも、西暦のつもりで読んでみたり、時刻のつもりで読んでみたりして楽しんでいます。1日に何百何千何万とアクセスがあるページでは不可能な楽しみ方です。

 このカウンタが1729になったら、ラマヌジャン(Ramanujan)のエピソードを紹介しようと思っていて、つい忘れていました。ラマヌジャンというのは、若くして亡くなったインド出身の数学者なのですが、病床で1729という数字についての話題が出たとき、それがとても面白い性質を持った数字だということを指摘したという話があります。

 ちなみにその性質というのが「1729は、2つの立方数の和として2通りに表される最小の数だ」というものです。

1729=103+93=123+13


6月25日(月) 保育園の日曜参観

 保育園の日曜参観でもらってきた「家庭における親の役割」というプリントに、山上憶良の歌と、梁塵秘抄の「遊びをせんとや生まれけむ」が引用されていました。


6月26日(火) 左利き

 私は左利きです。たまに電車に乗ると、自動改札で切符の投入に苦労します。とはいっても、自動改札くらいならば、ちょっとからだをひねれば左手でも使えます。

 左利きなので、たいていの道具は左手で使います。これまでに左手で使おうとして一番困ったのは、以前右利き用の電動ノコギリを左手で使っていて右手に怪我をしたとき、まあ怪我はいいんですが(よくないですけど)、怪我をした右手の様子を写真に撮ろうと思ったのですが、カメラを左手で保持してシャッターを切れないのです。

 左利きなものですから、電動ノコギリをはじめとしてほとんどの身の回りの道具は左手で使えるように適応しています。(という自信過剰が災いしてひどい怪我をしました。反省。) ところが、カメラだけはだめなのです。

 あ、もう1つありました。車のキー。車のエンジンの始動を左手でやってみたことのある方はいらっしゃいますか? 自動改札に左手で切符を投入するよりはるかに難易度が高いです。まあそれでもカメラを左手だけで操作するよりは易しいと思います。一度やってご覧になることをお勧め・・・しません


6月27日(水) 洗濯機

 松下電器から、バケツ型洗濯機が発表になっているそうです。9月から発売されるそうです。三洋電機からは、超音波と電解水を利用した、洗剤を使わない洗濯機が8月から発売されるそうです。家電も進化していますね。


6月28日(木) 雨

 田舎なので車で通勤しています。通勤路は、川に沿って大きな山を迂回していく、距離にして20km弱の道です。時間にして30分程度です。

 昨日は朝家を出るときには晴れていました。途中で曇ってきたなーと思っていたらぽつぽつと雨が落ちてきて、あっという間にワイパーを最速にしないと前が見えないほどの強烈な雨になりました。まあ私は車だからいいんですけれども、道を行く自転車の高校生とかがびしょぬれになっていてとてもかわいそうでした。

 ところが10分も走ると雨脚が弱まって、車を駐車場に入れるころにはまた晴れていました。しかも目的地周辺は濡れてもおらず、雨が降った形跡もありません。職場の自分のPCからこっそりこのページのライブカメラをのぞいてみても、やっぱり雨が降った様子が見られません。

 山がたくさんある地域では、地形が複雑なため局地的な雲が発生しやすく、天気予報は非常に難しいのだそうです。防災気象情報サービスというページがあって、お気に入りです。ただ、観測地点もかなり少ないですし、更新時間も1時間おきです。時間的にも空間的にももっと分解能が上がればいいのに、と思っています。


6月29日(金) 紙ヒコーキ

 昨日(6/28)の新聞に、なんだかとってもかっこいい紙ヒコーキの写真が出ていました。新聞紙を折って作ってあるようです。作り方はここを見てねと書いてあったので、見に行ってみました。朝はみつけられなかったのですが(細かい話ですが、ブラウザのスクリプト機能をoffにしていたら見られませんでした)、家に帰ってきてもう一度見てみると、ここに作り方が出ていました。さっそく作ってみたのが以下の写真です。画像をクリックすると、一回り大きな画像を表示します。

 この写真では、ちょっと丈夫なインクジェット用紙(サイズはA4)を使って折ってみています。真中の写真、うしろから見たところとか、わりとカッコよくて気に入っています。ちょっと複雑な折り紙に慣れた人でも15分〜20分くらいかかるんじゃないでしょうか。でも、それだけの努力をする甲斐がある作品だと思います。(設計が、です。私の試作第1号は、写真の腕のまずさも手伝ってあまりかっこよく見えないと思います。)

 接着剤もセロテープも、クリップもハサミも、定規も鉛筆もなんにもなしで作れます。(ひょっとすると定規とクリップはあったほうがよいのかもしれません。)折り紙のヒコーキでこんなにかっこいい造形ができるのか、と感心しました。ただし、どうしても重心が後ろに来てしまうので、このままではうまく飛びません。機首を重くして、重心が主翼の中央付近にくるようにすれば、多分よく飛ぶヒコーキになると思います。


6月30日(土) 北欧の女性児童文学作家の話題

 『長靴下のピッピ』の著者のA・リンドグレーンの実妹で、翻訳家のスティナ・ヘルギンさんという方が、90歳にして作家デビューを果たしたのだそうです。自分と、姉のリンドグレーンの姉妹の幼少時の自伝だそうです。(情報源はいつものここです。)ちょっと読んでみたいですが、翻訳してもらわないと読めないなあ。

 そういえば、ムーミンシリーズの著者であるトーベ・ヤンソンが亡くなられたという記事をそこここで見かけました。このシリーズでは「ムーミンパパの思い出」が好きでした。



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