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みつならべ必勝法

 この「あそびのコラム」シリーズの第4回で、みつならべという簡単なアブストラクトゲーム(抽象ゲーム)をご紹介しました。先日、子供とこのゲームをしつこく何度もやっているときに、実はこのゲームは先手必勝なのではないかと気が付きました。

 「みつならべ」のルールに関しては、第4回をご覧いただきたいのですが、簡単に言うと、二人で対戦するゲームで、それぞれが自分の色の駒を3個ずつ持ち、自分の駒3個を直線に並べたら勝ちです。 ゲーム盤は次のようなもので、駒が置ける場所は正方形の盤の頂点と各辺の中点、および正方形の中心の9箇所です。

 さて、このゲーム盤の駒を置ける場所は、中心と辺、頂点の三種類があります。

 このゲームのルールとして、最初は自分の駒を1つずつ置いていくのですが、そのときに先手が中央においてしまうと、後手が第1手目として辺に置いても頂点に置いても、結局先手が先に3つ並ぶ手があることに気が付きました。

 先手を黒(●)だとして、後手は白(○)だとします。先手の第1手目は中央です。 まず、後手の第1手目がだった場合を考えて見ましょう。先手はそれに対して、桂馬の位置に2つ目の駒を置きます。

 するとどうなるでしょう? 後手はこれを守らなければなりません(下図左)。今度は白が2目並んでいますから、黒は左下に打って守ります(下図中央)。 黒は、中央の駒が左に動けば左縦1列に並びますから、白は中段左に打って守ります(下図右)。

 以下、先手(黒)は次のように進みます。

 白は右上を守りに行きたいのですが、1手届きません。先手の勝ちです。



 では、後手(白)の第1手が辺ではなくて頂点だったらどうでしょうか(下図中央)? この場合もやはり、先手の第2手目は、桂馬の位置に打つのが最善です(下図右)。

 さきほどと同じように、白が守って、黒が守って、白が守る、と必然的に進みます。

 こうなると、あとは以下の矢印のように、それぞれ2手ずつで列が揃うので、先手必勝になってしまいます。

 というわけでこのゲーム、実は以下のような初期状態からはじめないといけないのかもしれません。


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2003.12.20 hhase