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必勝法のあるゲーム

 2人のプレーヤが対戦する、運の要素のないゲームというのは古くから様々なタイプのものが発明され、遊ばれているようです。ルールがとてもシンプルなのに最も奥が深い2人ゲームといわれる囲碁、ルールがかなり複雑で、やはりかなり奥が深い将棋やチェスといったゲームもあれば、既に調べ尽くされてしまったゲームもあります。(チェスはIBMのコンピュータがカスパロフ氏を破りましたが、チェスというゲーム自体が調べ尽くされたわけではありません。)

 調べ尽くされたゲームといってもいろいろなレベルのものがあります。たとえば“Tic Tac Toe”(あそびのコラム4参照)のように、先手が中央に置くのが最善手で、引き分けに終わると決まっているゲームもあります。一方で昨年でしたかオセロゲームがコンピュータを使って完全に調べ尽くされたそうです。(付記:8x8のオセロゲームは解析されていないそうです。ごめんなさい。)とはいえ大部分の人にとって、オセロゲームはゲームとして成立する、つまり「先手が勝つに決まっているんだからばかばかしくてやってられない」などということはありません。

 このページでは、TicTacToeほど自明でない、でもオセロほど複雑でない2人ゲームで、必勝法を見つけることをパズルとして楽しもうと思います。よろしくお付き合いください。

1. 泥棒とお巡りさん

 画像をクリックすると、プログラム(JAVAアプレット)のあるページへ移動します。

Police&Thief

遊び方(ルール)

 このゲームは、ひとりがお巡りさん(青い印)、もうひとりが泥棒(赤い印)を受け持って対戦するゲームです。お巡りさんは泥棒を捕まえれば勝ちです。泥棒側は勝利条件がないので、実際に人間同士がプレイする場合には、あらかじめ何手以上逃げ延びたら泥棒の勝ちという風に決めておくとよいということです。

 お巡りさんも泥棒も、チェスのナイト(knight)と同じ、八方桂馬の動きをします。でも、将棋やチェスのように、相手と同じマスに入って相手を捕まえる(captureする)ことは許されていません。従ってお巡りさんが泥棒を捕まえたというのは、泥棒の移動先がなくなった状態です。

 また、もう1つだけ制約があって、どの駒も自分が前回存在したマスには戻れません。前回居た位置は、泥棒は赤の印で示します。お巡りさんのほうは一度に表示してもわからなくなってしまうので、動かしたいお巡りさんの駒を選択する(マウスでクリックする)と、その駒が前回いた位置を青い印で表します。(なお、選ばれた駒には黄色いマークがつきます。)そうしたら移動したい先をクリックしてください。マークが消え、続いて泥棒が逃げます。

コメント

 このゲームは、『パズル狂・ゲーム狂の本』(1984年 R.Millington 著 芦ケ原伸之 訳 東京図書)で紹介されていたものです。本を購入した当時ちょっと研究してみたのですが、「どの駒も自分が前回いた場所に戻れない」というルール、手でやっているとわからなくなってしまうのです。(頭が悪い。)特にお巡りさん側。で、そういうのはコンピュータに覚えてもらえばいいや、と思って作ってみたのがこのプログラムです。お巡りさん側しか操作できません。

 さてここをお読みの皆様、何手で泥棒を捕まえられますでしょうか? ご健闘を祈ります。

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2001 hhase