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11月13日 <紅葉の御前山〜奥多摩むかし道を歩く>

この時期、紅葉にいい場所は標高700〜800mくらいか。
さてどこがいいだろうと、悩みに悩んで、奥多摩の「御前山」とセットで「奥多摩むかし道」を歩くことに決定。
参考にしたのは2005年発行の「奥多摩奥武蔵日帰り山歩き」、ここに載っている40のコースのうち歩いたことがあるのは2つだけ。
一つは「川苔山」、もう一つは「両神山」(両神山が奥武蔵の山に入っていることがちょっとびっくりだけれど)

歩いたコース
奥多摩湖畔に車を止め〜ダムサイト〜サス沢山(940m)〜惣岳山(1,340m)〜御前山(1,405m)〜栃寄大滝〜境橋〜奥多摩むかし道〜奥多摩湖畔戻り

自宅出発は朝4時。
大月ICで下り松姫峠経由で奥多摩湖畔についたのは6時半前。
5台くらいの車が止まっていた。
仕度をして、6時50分出発。
先にむかし道を歩き御前山へ行く方が、下りが多く楽で歩く人も多いのだけれど、まだ陽が差す前なので、逆コースで、御前山へ向かう。むかし道は日が差している時に歩きたいから。
山と高原地図にダムを渡ったところにもトイレがあるようだったので、行ったところすでに撤去されていた。
いったん戻って、すっきりしてから再度出発。
登りに入る前に、「展望広場」や「頂上広場」などがあって行ってみたが、木が邪魔してそれほどの展望はなく、今はもう整備もされていない感じだった。
そして最初はかなり急な登り。


トイレに戻ったので、このダムサイトを一往復半。正面に見えている尾根を登って行く。

急登が終わったころ、ダム湖が見え、紅葉がいいポイントが現れ始めた。


そこからまた少し登り、サス沢山(940m)へ到着。
この間、登って行く人に4人会った。そのうち2人はここまでで引き返したのかも。
奥多摩湖が見下ろせ、向こうの山並みもこちらも紅葉が見ごろかな。
この時間8時45分、日は差しては来ない。

家に帰ってから今後の参考にいろいろ検索してたら、登山家の山野井泰史さんはこの湖に突き出た集落に住んでいるってことがわかった。写真ではわかりずらいけれど、民家がけっこうある集落。もっと民家がないところに住んでいるのかと思っていた。
で、この正面の山が「倉戸山」で、山野井さんは2008年ここへのジョギング中に熊に襲われていた。



サス沢山から少し登ると、大ブナ尾根の防火帯へ出た。この辺りまでが紅葉が良かったな。
ここは比較的なだらかな登りだったが、この先がまたまた急な登り。
御前山の手前に「惣岳山」(1,340m)があって、広々していたが、もう少しで山頂になるので、休憩しないで進む。
更に先に富士山が見えるポイントがあって、見えることは見えたが、霞んでいた。
天気予報では快晴のはずが、雲が多く、ぱっとしない。
午後には期待できるかなぁぁ・・・


山頂到着10時半。2人休憩していた。
この御前山は、紅葉もだけれど春に咲くカタクリで有名で、山頂手前に植生保護のための柵があった。
春にもぜひ来たいものだと思う。
山頂は広く、ベンチもいくつか設置されていた。
まだ時間が早いのでお昼は下ってから適当なところで食べることにして、一つのベンチに座って休憩のみ。
すでに紅葉は終わり寂しい景色になっていた。
山頂にいた人によると先週まではかなり大勢の人がいて、写真も撮れないほどだったらしい。

ここからは富士山は木に隠れて見えない。


山頂から少し下って左に折れたところに「御前山避難小屋」があった。
ログハウス風の建物でテラスがあり窓は広いし、左側には炊事できるような場所もある。寝る場所も広かった。
本には毛布が備えられていて・・・とあったが、今はなかった。でも、「機会があれば泊まってみたくなる小屋」と書かれていた通りだった。
右側にはトイレもあった。水場もあったけれど生で飲むことはできないらしい。

そしてここからの下りは体験の森となっているだけあって、「湧水の広場」、「カラマツの広場」、「カツラの道」、ととても良く整備されていた。
この間は登って行く人にも会ったけれど、思ったより少なかった。

茶色の道が基本的な登山道で、青色の道が体験の森として設定された道かな。。。

ちょうど12時、トチノキ広場でお昼にした後、栃寄沢沿いに下る。


栃寄大滝


真新しい橋・・・木の香りがした

  

この沢沿いには地図にもある「栃寄大滝」に始まり、名もないいくつかの滝があり、意外に良かった。
下の方にはわさび畑も。


わさび畑

最後は車道に出て20分ほど下り、境橋に出る。
上から見て橋の上に大勢人がいるなぁと思ったら、バス待ちの人々だった。
そしてそこから「むかし道」へ合流する。

奥多摩むかし道
小河内ダム建設で廃道になっていた旧青梅街道を1989(平成元年)年に「むかし道」として再生したもの。
ほとんど車が通らない山ふところに点々と民家があって、大正・昭和時代の山村生活の名残りをとどめている。
小河内ダム、水根バス停から奥多摩駅まで約9k、4時間。

境橋バス停を右に折れて少し行ったところからむかし道に合流。
小河内ダム(奥多摩湖)方面へ歩き始めるが、この道を歩くのは逆方向が断然多い。すでに2時を過ぎていたにも関わらず大勢すれ違った。
最初だけは未舗装路で、民家が始まるところからは舗装路に変わり、、白髭神社、イロハ楓巨木、成田不動尊、などを観ながら、しだくら吊橋に到着。


しだくら吊橋


橋の上からS字状の惣岳渓谷を見下ろす

更に馬の水飲み場、虫歯地蔵、道所吊橋を過ぎたあたりから見た紅葉。

最後は青目不動堂からぐっと山側にカーブした道を歩いて、車へ戻った。(近道見落とした)
むかし道として歩いたのは、5kちょっとで2時間ほど。予想に反して全体的に日が差さない日ではあったけれど、それでも時折日が差し紅葉がきれいに見え、昔をしのぶいい道だった。

すでに4時を過ぎていたけれど、朝と打って変わった混雑振りで駐車場は満車状態、止められない車がいるほどだったのにはびっくりした。
そこから11/3に大菩薩峠に行った際に通った道に合流し帰宅。行きより10k短い距離だったけれど、同じ2時間半だった。中央道は下りにも関わらず渋滞気味なほど車が多かった。なぜ???

御前山からの下りが意外に良くのんびり歩いたので、予想以上に時間がかかってしまったけれど、御前山〜むかし道と長い距離で歩き応えがあったし、山だけとは違って変化に富んで良かった。
次は春にカタクリや、山桜などを見にまた行きたいと思う。むかし道も残りの方を歩いてみたい。

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