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9月18日〜19日 <上松コースから登る木曽駒ケ岳> ロープウエイを使わないのは初めて

去年から聞くようになった9月の連休<シルバーウィーク>、初日に行くとおそろしくどこも混んでいるだろうな、駐車場も小屋も。
(我が家の場合、ほとんどが朝出発なので、中房温泉や新穂高などは前夜から来る車でほぼ満車になってしまい、止められる可能性が極めて低くなってしまうのよね)
できるだけ空いていてまだ歩いたことがないってことで選ばれたのが、上松コースの木曽駒ヶ岳。木曽駒ヶ岳自体は何回も登っていて、今年もすでに一回登っているけれど、一回はロープウエイなしで登ってみたいものと思っていたので、なかなかいい選択かも。
上松コースにはAコース、Bコースとあり、今回Aコースを登りBコースを下るルートを選択した。

1日目 9月18日 アルプス山荘上(車)〜敬神ノ滝〜金懸小屋〜木曽前岳(2,826m)〜頂上木曽小屋(泊)
2日目 9月19日 頂上木曽小屋〜木曽駒ヶ岳(2,956m)〜頂上木曽小屋〜玉ノ窪山荘〜木曽前岳(2,826m)〜牙岩〜麦草岳(2,733m)〜奇美世滝〜木曽駒荘〜(約4k車道歩き)〜アルプス山荘

1日目 9月18日 アルプス山荘上(車)〜敬神ノ滝〜金懸小屋〜木曽前岳(2,826m)〜頂上木曽小屋(泊)

一日目、車を止めるアルプス山荘上の駐車場は標高が1,070m、木曽駒ヶ岳の標高は2,956m、天気次第では山頂に行かないかもしれないけれど、宿泊の頂上木曽小屋は山頂直下にあるので、約1,900mの登りになる。本に載っている標準コースタイムで、6時間40分。

今回一番苦労したのが、車を止めて、実質的な登山口である「敬神ノ滝」に着くまで。
砂防工事で地図にある道が無くなっていた!
とりあえず砂防工事の道路を登って行くけれど、標識が何もないので間違ったかと思い不安になっていったん下ったりもした。でもやっぱり道は無いのでそのまま登って行ったところ、***この時点でこのまま登って行ってもわからなければもう登るのは止めようと思った*** 登りきったところに駐車場があった。そこにちょうど車で来た人に聞いたところ、下の駐車場から敬神ノ滝への道は通行できないのでここから下って行くとのことで、無事にというか、やっとというか敬神ノ滝へ行くことができた。約1時間くらいのロスだった。
この登り下りにより、この日の標高差1,900mに200mくらいが追加されたかも。
敬神ノ滝を間近に見る道があったけれど、さすがにそれまでの道探しで疲れてしまったので、パスして、先を急ぐことにした。
「木曽駒山岳会」の標識ではここから山頂まで8時間、この時間通りだとすると小屋到着は3時半になってしまう。


5合目の小屋「金懸小屋」

木曽駒山岳会による標識は半合目毎に設置されていて、とても良い目安になる。
5合目の金懸小屋についたのが10:10。
この小屋は本によると期間営業になっているけれど、中をのぞいたところ、管理人はいなかった。避難小屋なのかな?
でも中は非常にきれいだったので、誰か掃除に来ているのか。
本来ならこの小屋から御嶽山が見えるようであるが、残念ながら見えなかった。




6時40分に駐車場を出発しているので、普通だと11時頃にはお昼にするけれど、先が長いので、我慢して、八合目でお昼にした。
この時間12:12。場所的にもちょうど広くなっていて良かった。
お昼を食べていると、団体さんが下って来た。その人数、いること、いること。50〜60人くらいか。
登っているときにすれ違わなくて良かった。


翌日行く「麦草岳2,733m」

九合目あたりでやっと視界が開ける場所に出た。けれど、ガスで、かろうじて見えたのはこのくらい


ガスにはなっていたけれど、木曽前岳を通る道を選択し、玉ノ窪小屋へ。
玉ノ窪小屋下に水場のマークがあるので、水が出ているか小屋の人に聞いたところわからないとのことだったので、行くのはやめて、翌日分の水をこの小屋でわけてもらった。500mlが50円、格安で助かった。
頂上木曽小屋に着いたのは2時45分。駐車場を出てから道探しも含めて8時間、標高差1,900mを登ったにしてはまずまずのペースだったと思う。
この小屋への宿泊は今年7月31日に泊まっているので2回目であるが、前回よりも人は少なめだった。7月は夏休みってこともあり子供が多くいた気がする。
夕食は前回と同じカレーかと思ったら、肉じゃがでおいしかった。
食事中小屋の人からいろいろな話があったが、この日は、日の出は見えず、8時過ぎから11時半までが晴れていて後はガスがかかったってことだった。
翌朝は4時から食事なので、全員5時には食べ終わって日の出を見に行くこと、なんて話しだった。
7時に外へ出てみると星が出ていて、宝剣岳も木曽駒ヶ岳の山頂も見えていた。期待できそうだった。



2日目 9月19日 頂上木曽小屋〜木曽駒ヶ岳(2,956m)〜頂上木曽小屋〜玉ノ窪山荘〜木曽前岳(2,826m)〜牙岩〜麦草岳(2,733m)〜奇美世滝〜木曽駒荘〜(約4k車道歩き)〜アルプス山荘



前日の説明の通り朝食は4時から始まり、5時20分過ぎの日の出に備えて4時50分に山頂に向かう。日の出前が楽しみだから。
5時19分ころから明るくなって、太陽が出たのは5時29分からだった。八ヶ岳と南アルプスの間くらいから昇った。富士山は残念ながら見えなかった。
日の出を見てから馬の背方面へ10分ほど下り、再び山頂へ戻り、頂上木曽小屋へ戻る。






山頂から少し下り宝剣岳、中岳を見る

この日登る山を見る


頂上木曽小屋 木曽前岳(左) 麦草岳(右) 奥に御嶽山



小屋に戻ってから仕度を整え直し、6:40に出発。
玉ノ窪山荘から、牙岩、麦草岳へ行き、芦原高原キャンプ場(今はたぶんやってない)に下るのが上松Bコースである。
木曽前岳へは行かずに牙岩への巻き道もあるが、前日展望がなかったので木曽前岳を経由して牙岩へ行くことを選択。結果的に巻き道は木が繁っていて歩きにくそうだったからこっちで良かった気がする。
木曽前岳は2,826m、三ノ沢岳が目の前に見え、空木岳が奥に見えた。

木曽前岳から先はちょっとどきどきコース。
登山口には「上松Bコースは土砂崩落箇所あり」って看板があったし、本にも危険マークがあったりするから。
が、まずは少し進んだところから見下ろした上松の街から奥がきれいだった。雲もいい感じ。

道を探している時通った赤い橋が良く見えた。
こうして見るととっても近そう・・・なんだけど、1,700mくらい下らないといけない。


麦草岳、手前に牙岩 奥に北アルプス

朝日の時は見えていなかった北アルプスもはっきり見えて来て、牙岩、麦草岳にも近くなって来た。


牙岩に近づく、向こうが麦草岳

この道で印象的だったのは、ドライフラワー化したウスユキソウ。
ここに咲いているってことは「コマウスユキソウ」でいいのかな?人があまり通らない道のせいか花の数はとっても多かった。
最盛期に来たらさぞかしきれいなことだろう。


ドライフラワー化したウスユキソウ オンマウスで まだ咲いていたっぽい花 

・・・と花を楽しむ一方で、牙岩から先、道はいよいよ険しくなる。


牙岩を振り返る 梯子が2つ 

崩れかかった梯子を通り、2つの梯子(こちらはしっかりしてた)を下り、崩落地帯を抜ける。
ほっとしたところを御嶽山が雄大に迎えてくれた。

そして麦草岳到着、10時。

この手前の方に高い峰があったけれど、標識はここにあった。
向こうには歩いて来た木曽駒ヶ岳、木曽前岳が見える。更に奥は今回は行かなかった宝剣岳。きれいだ〜〜。
この角度から見るのは当然初めて。宝剣が真ん中に飛び出ているのね〜〜。
ここでお昼も食べ1時間ほど過ごす。ここまでは厳しい道だったけれど、ここからの下りは整備された道と信じたい・・・

心配していた下りの道は驚くほど整備されていて、クッションが効いたとても歩きやすい道で、下る、下る。
これならBコースからの日帰り麦草岳が可能かも。
後で木曽駒さん(by 木曽駒の麓から)に聞いたら、こっち側は年に一回は整備してくださってるとのこと。でも木曽前岳から麦草岳間は整備してないから荒れていたでしょう〜〜って。その通りでした。
せっかく上松Aコース、Bコースを歩いたので、地元に住まわれている木曽駒さんに久々メールしたのです。
前日晴れていたのが11時半までだったっていうので、せめて麦草岳までは晴れていて欲しいと思って、木曽駒ヶ岳山頂ではあまりゆっくりできなかったけれど、これならもっとゆっくりして来ても良かったかな。

これが木曽駒山岳会で建てられた標識。
A、Bともにあり、この六合目の標識には花が彫られていた。この花はゴゼンタチバナかな。この先の五合目の花はシャクナゲだった。

五合目の先の奇美世ノ滝の下まで行き休憩。この滝は以前木曽駒さんが写真を送ってくれた。
今回生で見ることができた。
この滝から下ることすぐに林道が現れて砂利の道を下る。途中一回休憩し、木曽駒荘に到着。
ここからが最後4kに渡る車道歩き。4kって言ったらうちから駅に行くくらいの距離、長いけどこれもBコースの一部と思い歩いた。
駐車場に戻ると止まっていたのはうちの車1台だけ。もしかしたら上の駐車場には止まっていたかもしれないけど。
連休でもこのコースはやはり人が少なかったんだろうと思う。
地味なコースではあるけど、ここにして良かった。
帰りは木曽駒荘から歩いて戻った車道を車で通り、伊那へ抜ける権兵衛トンネルを通り伊那ICから高速に乗り帰宅。この道が一番早そう。連休で混むみどり湖PAをパスするし。

今回念願だった上松コースを歩くことができ大満足。混んでもいなかったし。
次は、<木曽福島から新和木曽駒高原スキー場〜木曽駒ヶ岳〜将棋頭山〜茶臼山〜新和木曽駒高原スキー場>を歩いてみたい。


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