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7月10日 <唐松岳2,696m 黒菱からリフトを使って往復> 

今年の梅雨は本当に梅雨らしく、ここ数週間の週末は常に雨か曇りで、山に行けるような天気ではなかった。この週末も曇りマークに山はあきらめていたところ、前日になって長野県内全域晴れに変わった。7月から始まったNHK長野放送局の山の天気予報でも珍しく晴れの文字が出ていた。(・・・この天気予報、映像を見るだけでも山の雰囲気が味わえる)
さて行き先は・・・
八ヶ岳だと絶対晴れているだろうな、とは思ったけれど、いつでも行けるので、しばらく行ってない唐松岳にした。
八方池までは良く行くけれど、唐松岳は私は98年に1回行っただけ。ペーターはその後1回行ってる。2年前のこの時期行こうとしたけれど、ガスで丸山まで行って引き返した。


リフトから黒菱の駐車場を見下ろす
前日のネット検索で、八方尾根スキー場の「黒菱第3ペアリフト」が早朝6:30から運行しているとのことだったので、間に合うように家を出た。
〜〜〜〜〜〜〜
夏に車で行く場合、黒菱林道(7/1開通)を通って黒菱駐車場(無料)まで行くと、リフト2本で八方池山荘まで行けるので楽で、早くて、値段も安いので、お勧め。
下に止めると、ゴンドラの後、リフト2本に乗ることになるから。
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天気はあいにくとガス、上に着く頃には晴れているだろうか・・・

展望デッキ(下山後撮影)
リフトから降りると展望デッキがあった。
以前はなかったけど・・・
リフト乗り場には足湯もあったり、ミズバショウが咲く湿原(小さいけど)があったり、数年前に比べてずいぶん整備したようだった。(でも足湯はやってなかった)

展望デッキには雪形の説明板もあった
リフトから降りたところにある湿原でコバイケイソウ、ニッコウキスゲ、タカネバラなどを見て、着いた次のクワッドリフト乗り場は・・・


やはりガスだった。

2年前と同じになってしまうのだろうか・・・

かろうじてリフトの支柱が見える
リフトから降りるとすぐに八方池山荘があって、ここからまずは八方池に向けて登る。階段の道と岩の道があり、岩の道の方を選択。
見えるはずの展望はなく残念だったけれど、この時期は花が咲いているので、楽しみながら登ることができる。
  
テガタチドリ ミヤマウスユキソウ
しばらく登り、雪渓が見えて来た。

けど・・・上はガス。

2年前と同じで、展望は無理かも。
八方池に着いても上はガス。

白馬岳の展望もなし。(悲)

池に写る白馬岳を見たかった。

ユキワリソウ
でもこんな花に会えると「あ〜〜、来て良かった」と思える。
八方池から登ったところには、いつ来ても本当にきれい、

と思える一帯がある。ルートガイドマップによると「下の樺」

となっている。

下山時に撮影
そして待望のシラネアオイサクラソウの群生場所へ到着。ルートガイドマップで「上の樺」と言われているところ。
それぞれオンマウスで花のアップ
ここでこの花達を見るは3回目か。3回ともに期待を裏切ることなく、可憐に咲いている。シラネアオイの中には「サンカヨウ」も咲いている。


キヌガサソウ




シラネアオイ、キヌガサソウなどが咲いていた場所から上はところどころに雪渓が出てくる。
3箇所ほどの雪渓を越えると、まもなくして丸山(2,430m)に着くが、ガスは取れない。
2年前は丸山までで下ったけれど、今回は久々に唐松岳の山頂を踏みたいので、先へ行く。





チングルマを見て
クロユリも咲いていて

ガスの中ながら、ハクサンイチゲとミヤマキンポウゲ咲くお花畑

この時期ならではのお花畑を楽しみながら登ると、唐松頂上山荘に到着。が、残念なことに風は強く、ガスで展望はないし、寒い。立山の展望はもともとないだろうと思ってはいたが、それだけでなく、唐松岳も、五竜岳も、何もかも見えないなんて・・・残念。
山荘の脇でお昼を食べ少し待機し、ほんの少し登山道が見えたところで山頂に向かってGO!山荘横にはコマクサが咲いていた。ここのは風がかなりあたるせいか、とても小さめの花だった。
そして山荘から10分ちょっとで山頂へ到着。

到着した山頂は展望はないものの、驚くほど暖かく、驚くほど明るかった。
山荘のところはあんなに風が強く、寒かったのに。
そして時折日が差して、白馬岳方面が見えそうになる。
山頂に着いてもきっとさっさと下ることになるんだろうな・・・と思っていたけれど、この暖かさに30分以上いることになった。
ずっとこんな感じだったのか、くつろいでいる人も多かった。

不帰ノ嶮だけは見えた。
ここまで見えたことで良しとして、山荘裏手のピークを通って下った。山荘のところは相変わらず風があって寒かった。山頂があんなに暖かいなんてまったく想像できないほど・・・


山荘裏手のピーク

下山は登りとまったく同じ道。
しばらくはガスの中で雨交じりだったりしたが、次第に青空が見えて来て、八方池が見える頃にはかなりの青空が広がっていた。

白馬岳山頂はまだガスの中だったけれど、小蓮華山は見えていた。

この景色を見て、

海の日の連休はどこも混むだろうから、手軽に小蓮華山へ行くのもいいかもね〜〜

ってペーターと話す。

八方池を見下ろす

朝はまだ早かったこともあり、ほとんど人はいなかったけれど、午後になって八方池の周辺まで散策に来ている人がまずまずいた。
山荘から往復2時間半なので、いい散策になる。

八方池からの下りは、登りには使わなかった階段の道を使う。
この階段がかなり歩きにくいのだけれど、こちらの道には「ユキワリソウ」が多く咲いていたし、「ワタスゲ」の湿原もあった。風に揺れるワタスゲはとってもきれいだった。

八方池山荘から下のクワッドリフトは使わず歩いて下り、・・・歩きにくい道なんだけど・・・
最後に黒菱第3リフトのみ使って車に戻った。

予報に反して、ガスで展望がなく残念だったけれど、この季節ならではの高山植物をたくさん見ることができたし、久しぶりに行った唐松岳にとても楽しい一日を過ごすことが出来た。
さて来週はいよいよ海の日の連休、週間予報ではまだ曇りと雨マークの連続だけれど、果たしてどんな天気になるかな。
参考:黒菱第3ペアリフト(270円)+グラートクワッドリフト(270円) 通しで買うと片道500円 (往復1,000円)
    ゴンドラリフト「アダム」(860円)+アルペンクワッドリフト(270円)+グラートクワッドリフト(270円) 通しで買うと片道1,400円 (往復2,600円)

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