2008年7月−1  2008年8月を見る→

7月21〜25日 ビスタ〜リ 南アルプス縦走 <荒川三山3,141m〜赤石岳3,120m〜聖岳3,013m>

プロローグ
昨年海の日の前に3日休みをつけて、塩見岳、または荒川三山〜赤石岳へ行こうとしたが梅雨も明けず雨続きで、急遽北海道へ変更した。
今年は逆に早く梅雨が明けてしまいそうになって、梅雨明け10日過ぎちゃったらどうしようと思ったけれど、結局梅雨明けは行く直前の7月19日。グッドタイミングで行けることになった。
荒川三山から赤石岳は11時間ではあるものの一日で行く人がほとんど。でもせっかくの稜線を一日で歩いてしまうのはもったいないので、途中荒川小屋に泊まり、更に聖岳まで行き、4泊5日で計画した。

3日目(赤石岳の日)へ⇒  4〜5日目(聖岳〜下山)へ⇒

1日目 7月21日(月、海の日) (自宅〜畑薙第二ダム駐車場) 椹島 ⇒ 千枚小屋

深夜2:30自宅出発。
当初は静岡廻りで考えていたが、ROCKYさん(by青空の下で遊ぼうU)情報で道路がいたる所で崩落・・・通行止め、とのことで、いろいろ検索した結果、山梨県の早川沿いから雨畑ダムを通る「井川雨畑林道」で行くことにした。
この道、かなりくねくねしているが、ほとんど舗装されているとのことだし、長野から静岡まで出ることを考えると2/3くらいの距離で済み、前日の移動をしなくても済んだ。
井川雨畑林道、深夜に通ったこともあり本当にくねくねした道だったけれど、畑薙第二ダムの駐車場には6時に到着した。
臨時便が出るかどうかわからなかったが、(事前に東海フォレストに電話して聞いてもはっきりしなかった)係りの人が「10人ほど揃ったら7時にバスを出しますよ〜」とのことで、でもそんなにいるかな?って思っていたらほぼ10人になり、7時に臨時便が出た。

     

椹島には下山して来てバスで帰る人が大勢いた。(下山後椹島ロッジに泊まっていたのかな?) 8:10に椹島を出発した。
滝見橋から滝を見て、最初の関門(
・・・かと思っていたらたいしたことなかった)吊橋を渡ると、あとはひたすら登るのみで汗がぼたぼた垂れた。(これでROCKYさんはデジカメだめにしたのね、と実感。)
見晴台から見えるはずの荒川、赤石岳は雲に隠れていた。
(でも稜線上はとても天気良かったとのことだった)
見晴台でお昼にしたけれど、すぐ横は林道で作業してた。この林道、駒鳥池近くまでつながっているため、この後登って行くときも車の音がしてた。
(ちょっと複雑な心境)



  


この日会ったお花

千枚小屋到着3:00。まぁまぁのペースだったかな?
それにしても暑く長い道のりだった。登り開始が8:00といつもより遅いこともあってか、同じ7時間でもこんなに長く感じたことはかつてないかも・・・。

最近地元の新聞で南ア(塩見岳や聖岳)のお花畑が鹿に食べられてしまい、鹿が食べない「マルバダケブキ」が茂っていることが書かれていたけれど、ここも悲しいかなその通り、食べられた跡がたくさんあり、フキが多くあった。最後に行った、聖平には花はまったくなかった。以前はニッコーキスゲがたくさん咲いていたらしいのに。

受付後、小屋の前でビールを飲んでいたら「キツネ」がやって来た。数日前に登山者についてここまで登って来たらしい。山でキツネを見たのは初めてだった。

この日の宿泊は20人ほど、夕食は鶏肉、寝具はシュラフ一枚、毛布一枚だった。空いていたので毛布を二枚敷いてシュラフに入ったが、それでも下が硬く、背中・腰が少し痛かった。でも良く寝た。
この後泊まる小屋の寝具もみんなこれと同じだった。
一番心配していたトイレ、以前行った農鳥小屋のトイレがあまりにも怖く、今回もそれを覚悟していたが、とてもきれいで水洗。この先の小屋のトイレも同じくきれいで快適。良かったぁぁぁ。

2日目 7月22日(火) 千枚小屋 ⇒ 千枚岳 ⇒ 荒川三山 ⇒ 荒川小屋

二日目、4時起床と同時に外へ出て見ると、富士山が迎えてくれていた。
千枚小屋から富士山は真正面に見え、稜線歩きが始まる一日を祝福してくれているようだった。陽が上がったのは4:45だった。
朝食は5時からで、5時半に出発した。








二日目は荒川三山を越えて荒川小屋までと言う、びすた〜り(のんびり)の一日。標準コースタイムで6時間ほど。荒川小屋への下りにはお花畑もあるので、一日かけて行くのにちょうど良いことでしょう。




赤石岳を望む


千枚岳から悪沢岳(東岳)を望む

千枚岳を越えて振り返ると富士山が大きく聳えていた。
雲海がいい感じ。左に目をやると、北アルプスに中央アルプス、御嶽山がきれいに見えていた。

ところで今回の山行での楽しみが・・・
まずはここに来る直前に会う事ができたシジュウカラさんからいただいた行動食が二つ。一つは茎わかめ。昨年の修善寺ですずちゃんがとても気に入った物。私も好きだけれど、今まで山には持って来ていなかった。
そして、ソラマメに黒糖をまぶした物。家でちょっと食べてみたらおいしいのなんのって。
そしてよっちゃんの中国出張土産にいただいた小っちゃいブロックみたいなお菓子。(何度これ本当に食べられるの?と聞いたことか・・・)甘くて行動食にぴったり。
どれもすぐに取り出せるところに入れ、ちょっとずつつまんで登って行く。いつも山ではちょこちょこ食べるからかえって太ってしまう。


悪沢岳目指して


塩見岳〜蝙蝠岳 その後に仙丈岳、間ノ岳を望む

来年は塩見岳〜蝙蝠岳に行きたい。。。


悪沢岳山頂


中岳目指して

途中中岳の避難小屋の管理人とお話しした。
避難小屋だけれどシュラフがあり、人数が少ないと一人二枚貸してくれるとのこと。逆にそうでないと寒いらしい。
21日の夜の宿泊は一人、その前夜は17人いたらしい。ここの避難小屋より赤石岳の避難小屋は赤石小屋まで下る事を断念した人がけっこう大勢泊まるらしい。食事はレトルトがあるみたいだしトイレも借りたらきれいだったので、いつか泊まって夕日に朝日を見たいなぁ。ちなみに今回泊まる小屋は全て朝日は見えても夕日は見えない。

中岳から前岳に向かう頃、赤石岳に雲がかかり始め、到着した時には見えなくなっていた。
このまま赤石岳に行ってもガスの中だったことになるので、やはり荒川小屋泊まりにして良かった〜〜。
前岳でお昼にした後、まだいても良かったけれど小屋を目指すことにして下った。

さてさてこの時期を選んでこの山域へ行ったのは高山植物(お花畑)を見たかったから。
期待通り千枚小屋から上はきれいに咲いていた。さすがに3,000mまでは鹿も登ってこれないのでしょう。特にすごかったのは、前岳から荒川小屋へ下るところ。一面のお花畑だった。写真たくさん撮ったけれど私のデジカメではいまひとつその綺麗さが出ずに残念。今年の南アルプスはこれまでまったく雨が降ってなくて、やっと雪が融けたとのことだったので、まだまだお花畑は楽しめそうだった。


この何倍も素晴らしかったのに、この程度にしか撮れなくて残念

眼下に荒川小屋が見えたところで大休憩を取り、小屋には2時半頃(だったかなぁ??)到着。この小屋の水場はちょっと離れていたけれど、豊富な水量に顔も洗い髪まで濡らしてさっぱりした。
赤石岳を目指す人はこの小屋から更に5〜6時間歩かなければいけないのね〜〜。
うちはこの後はもうビールで休憩でした。
小屋では同じバスに乗り、反対周りの赤石岳経由で来た人と会った。



食事時間は早く4:30から。
この豪華さに驚いてしまった。カレーの他、奥のお皿にはキャベツ、茄子の揚げたの、アスパラをベーコンでくるんで焼いた物、そしてこのお汁が具が豊富でおいしかった。山にいながら野菜たっぷりの食生活だった。
カレーのおかわりも自由。
この日の宿泊は10人くらいで私は7時に寝た。


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