100年ほど前は養蚕と蚕の買い付けが家業だったとのことで、曾祖母方が引いた糸や織物が

少しだけ私の手元に残っています。とてもゆったりとした大らかさがあります。

とにかく惹かれて始めた染織も案外家系なのかも、しれませんね。

初冬

機に乗せるために経糸を巻き込む。

蒸気がシュンシュンシュン

図案作業。織の組織を習得しきれておらず、四苦八苦。

できた図も実物像に直結しづらく、試織に入り「こうでるとは…」と

やり直すこともしばしば。まだまだです。

おおまかですがこんな感じで作業は進んでいきます。

こうしてピックアップしてみますと意に反し、「結構のんびりしてる…」と驚きました。

スッキリとした作業を、と思いますが私の場合散らかすことが多くよそさまにお見せするのも後ろ髪をひかれるものがあります。


綿糸を植物で染めるのは重労働。とにかく重く、そして染まりにくい…。(=_=)

なので染料は強い火力で炊きださなければ中々染まってくれず、きれいな水もふんだんに必要とします。

山のウルシやヌルデ、クチナシ、ゴバイシやヤシャなど採取できるものは野山で採りそそくさ染めたり天日干しし保存したりと、その土地の季節と共にあります。

キビソ精錬後に酢酸で中和

ハー、いい塩梅で染まってるし沢さ〜ん、なんて浮かれますが、結構あっという間になくなります。(=_=)

一回では染まりませんので何度も何日も染色工程を踏みますが、色味が増してくるとシメシメ…と楽しくなってきます。

植物染料には妖しさがあり長年携わってくるとその深みを感じはじめます。